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野性の呼び声 の商品レビュー

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33件のお客様レビュー

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2024/10/27

穏やかに暮らしていた飼い犬、バックがふとしたことから過酷な運命に引き込まれ、野生に目覚めていく。 犬ぞりを操る赤いセーターの男に従い雪原を駆け、仲間の犬との闘争の中で徐々に自らの中にある野生を取り戻す課程は最も印象的で読み応えがある。犬ぞりの犬たちはこんなにも賢く、自尊心があり、...

穏やかに暮らしていた飼い犬、バックがふとしたことから過酷な運命に引き込まれ、野生に目覚めていく。 犬ぞりを操る赤いセーターの男に従い雪原を駆け、仲間の犬との闘争の中で徐々に自らの中にある野生を取り戻す課程は最も印象的で読み応えがある。犬ぞりの犬たちはこんなにも賢く、自尊心があり、また使命感やWillがあるのだろうか。真意は別として物語として納得性があると感じた。 郵便輸送隊に従事にて疲弊した後の無謀な3人組との旅路も人間の愚かしさを感じさせ、その後出会うソーントンとの穏やかな日々に癒される。 漫画以外に読む機会があまりなかった動物物、楽しく読めました。

Posted byブクログ

2024/03/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

予備知識なく読む。シェパードとセントバーナードの血を持つバックという犬目線の物語。金持ちの飼い犬からカナダ・アラスカの国境地帯の大雪原を走るソリ犬となる。主が変わる度に人間を知り、野生を思い出していくバック。野生覚醒の瞬間であるムースの狩り。ただひたすら追い、恐れさせ、諦めさせ、決定的な時が来るのを息を殺して待つ。どんどん待てなくなっている自分の生活に、執着し追い求めそのときが来るのを待つことの大切さを教えてもらった。まずは野生の呼び声を求め外に出なければね。

Posted byブクログ

2023/12/04

白い牙を読んでからだと既視感はある。同じような展開だなあ〜とパターン化しているように感じる部分もある。でもすごく惹きつけられて読んでしまう。幅広い年齢層に楽しめる素晴らしいエンターテイメントだ。

Posted byブクログ

2023/09/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

めちゃかっこよかった。判事の家で貴族的な番犬として生きていたバックが不忠な商人に売り飛ばされてアラスカで犬橇を引くことに。環境に見事に適応しながら本来持っていたともいえる野生の力を目覚めさせる。出会いと別れを繰り返して最後に行き着いたところも納得。非常に完成度高く読みやすく、楽しい読書ができた!

Posted byブクログ

2023/06/05

犬好きなので逆に犬に関する物語や映画などは避けてきたけど小川洋子先生が紹介されていて興味を持った。まあ文字だけだし…と読んでいくとやっぱり耐え難い描写もあってつら!となったりしたけどそれと同じくらい犬の美しさが心に残った。 読むまでは単純に橇犬って過酷そうだけど大丈夫なのかなと...

犬好きなので逆に犬に関する物語や映画などは避けてきたけど小川洋子先生が紹介されていて興味を持った。まあ文字だけだし…と読んでいくとやっぱり耐え難い描写もあってつら!となったりしたけどそれと同じくらい犬の美しさが心に残った。 読むまでは単純に橇犬って過酷そうだけど大丈夫なのかなと思ったりしたけど犬のスペックによっては生きる喜びにさえなってるのかもしれないなと考えるようになった。広い世界を駆け回る喜びや誇りが過酷な中にもあるのかもと。というか遊びの1種として楽しめてたらいいのに。 今後も犬の物語を読みたくなった。

Posted byブクログ

2022/09/05

力強い文章で惹きつけられる。一気読みしてしまう。 血生臭い描写が多く、犬好き、動物好きにはちょっとしんどいが、野生の厳しさの美しさ、そして使役する人間の持つ身勝手さとその中にほんの少しある高潔さが伝わると思うので最後まで読んでみるのがおすすめ。

Posted byブクログ

2022/05/23

やはり、ジャックロンドンの描く凍てつく大地、野生を剥き出しにして生きる動物の物語はいい。 何不自由なく暮らしていた大型犬が盗まれ、さまざまな飼い主の間をさまよいながら秘めていた野性を開放してゆく。 息をもつかせぬ展開で一気読み。

Posted byブクログ

2022/01/02

自伝的な作品『マーティン・イーデン』が非常に素晴らしかったことから、まだ未読の作品も多い(翻訳自体がない作品も多いのだが・・・)ロンドンについて、ぱっと手に入りやすい古典新訳文庫から選んだ1冊。40年の生涯という短さの割にはロンドンは多作な作家だと思うが、翻訳されている作品が少な...

自伝的な作品『マーティン・イーデン』が非常に素晴らしかったことから、まだ未読の作品も多い(翻訳自体がない作品も多いのだが・・・)ロンドンについて、ぱっと手に入りやすい古典新訳文庫から選んだ1冊。40年の生涯という短さの割にはロンドンは多作な作家だと思うが、翻訳されている作品が少ない分、クオリティが高い作品が選ばれているのかもしれない。そう思わせられたほどに本作も素晴らしい作品。 主人公はサンフランシスコの名家で暮らしていた1匹の犬がふとしたことからカナダ・アラスカの極北の地へと売られ、極寒の地で重い荷物を運び続ける橇犬として活躍する様子を描いた三人称小説である。主人公はこの犬そのものであり、彼がいかにして自らの野生の本能を極北の自然の中で発揮していくかがドラマティックに綴られている。もちろん、主人となる人間たちの造形も生々しく、限界の環境で暮らす人間たちの生活の厳しさも十分に伝わってくる。 これを読むと、やはりロンドンの作品をもっと読みたくなってきて、引き続き、和訳が出ている作品については全部読んでみよう、という気持ちにさせられた。

Posted byブクログ

2021/10/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ジャック・ロンドンによる北方ものと言われる作品。初めてロンドンの作品を読んだ。カルフォルニア・サンフランシスコからカナダ・アラスカの地へ売られてしまう、セントバーナードなどの雑種であるバックの視点から北方のゴールドラッシュに沸く、人間、犬、狼の暮らしが描かれる。その生活は現代の我々からすると、極めて過酷で暴力的であり、死が隣り合わせの生活である。犬に対する暴力、犬同士の殺し合い、人間の横暴による犬の死。野生による脅迫など、とても生きていけるとは思えない生活である。仮に厳しい自然を乗り越えたとしてもインディアンの襲撃によって命を落とすことがあるという世界。そんな中でバックは野生からの呼び声に応え賢く成長し、狼たちの群れを率いるに至る。 あくまで個人的な体験だが、犬ぞりの描写は映画南極物語を思い出させ、犬の戦いは漫画流れ星銀牙を思い出させた。

Posted byブクログ

2021/02/25

かなり面白く夢中で読んだ。 淡々とした文章で書かれつつも、犬橇や戦いの場面で引き込まれ手に汗握った。 冬の寒い時期に定期的に読みたくなる。

Posted byブクログ