河合隼雄著作集 第Ⅱ期(2) の商品レビュー
『心理療法入門』（2002年、岩波書店）、『ブックガイド心理療法』（1993年、日本評論社）のほか、６編の論考を収録しています。 『心理療法入門』は、『講座心理療法』全８巻（岩波書店）の総論ともいうべき内容で、現在のユング派の心理学者がさまざまな問題について論じた論文を概観しな...
『心理療法入門』（2002年、岩波書店）、『ブックガイド心理療法』（1993年、日本評論社）のほか、６編の論考を収録しています。 『心理療法入門』は、『講座心理療法』全８巻（岩波書店）の総論ともいうべき内容で、現在のユング派の心理学者がさまざまな問題について論じた論文を概観しながら、現在の臨床心理学が直面している問題についての見取り図を示しています。 『ブックガイド心理療法』は、臨床心理学を志す読者に向けて、著者が推薦する本を紹介しています。心理学の本だけでなく、中村雄二郎や井筒俊彦、市川浩、村上陽一郎らの哲学書や、児童文学、大江健三郎の小説、中根千枝の『タテ社会の人間関係』や上田閑照『禅仏教』、そのほか神話や児童文学などもとりあげられており、狭い意味での心理学にとどまらない、幅広い知的関心をもたなければならないという著者の主張が語られています。
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