鈴木貫太郎 の商品レビュー

鈴木貫太郎【著】

2013/08/24

　太平洋戦争を終戦へともっていった日本の首相の自伝です。
　二・二六事件で，瀕死の重傷を受けながらも，生還した貫太郎は，戦争に終止符を打つのは自分しかないのだと思い，そのように行動するのです。
　自伝では，二・二六事件までのことが圧倒的に多いのですが，その部分を読んでいても，「日本の指導部や軍隊が，みんな好戦的だったわけではない」ことがわかります。
　その一方で，貫太郎は「これは国家の宿命だったかも知れない。もう近年になっては，これを事前に止めるなどということはどんな政治家が出ても不可能だったかも知れない」とも書いています。
　世の中が，一旦大きな流れに巻き込まれると，舵がきかなくなることもあるのかもしれません。
　だからこそ，わたしたちは，そんな「大きな流れ」になる前に，しっかり為政者を見ていく必要があるのでしょう。

2009/10/04

鈴木貫太郎について語られているどの本よりも面白いと保証できます。こんな面白い自伝は他にない（爆笑）。