沢村貞子 の商品レビュー
逮捕されて服役していた時期がある、というのを他の著作で読んで知ってはいましたが、この本を読んでようやく何があったのか理解しました。激動すぎる。こんな人生があるんですね。沢村さんほどではないにせよ、私も潔癖で頑ななところがあるのでところどころ呻きながら拝読しました。私は今のところ一...
逮捕されて服役していた時期がある、というのを他の著作で読んで知ってはいましたが、この本を読んでようやく何があったのか理解しました。激動すぎる。こんな人生があるんですね。沢村さんほどではないにせよ、私も潔癖で頑ななところがあるのでところどころ呻きながら拝読しました。私は今のところ一人で幸せに生きていますが、この先辛くなったら先輩を見習って地獄のアホウドリをやることにします(笑)。 大阪で空襲に遭ったとき、逃げる前にトイレに入ってきちんと手を洗うエピソードと、終戦を知って居ても立ってもいられず掃除しまくる沢村さんたちに、自棄になったお兄さんが毒気を抜かれるエピソードが好き。ひとの人生って面白いな。
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「悪いことしました。 2度ともういたしません」 とはいえない。 ここで 謝ると 女がすたる。 「頭でわかっているだけじゃなくて 完全にその思想が 肉体化している人は 自分がここで 屈したら 自分がなくなって しまうでしょう。 そういう人って転向しない」 「屏風の思想」 曲がっ...
「悪いことしました。 2度ともういたしません」 とはいえない。 ここで 謝ると 女がすたる。 「頭でわかっているだけじゃなくて 完全にその思想が 肉体化している人は 自分がここで 屈したら 自分がなくなって しまうでしょう。 そういう人って転向しない」 「屏風の思想」 曲がって立つ。踏ん張りところが多い。 「自分が損になることができる人」 「物を捨てられるところが素敵」 自尊心を捨てる。人生を捨てる。 「何かに 支えてもらわなくても すっきり立っていける」 「人間がそれぞれに苦しんだり楽しんだりして生きている。 どっこい。どっこい。同じだという平等感といったものが つくったものではなく、皮膚感覚として身についているかどうか に人間としての魅力のあるなしがかかっている」 「仮面が素顔になっていく」 毒がない。心に突き刺さる。きつめの女。 きつめになれないのは 凝集力がない。 柔ら構造。何かちょっと弱そうな含んだものがある くらいものを出しているというのは余裕がある。 足を伸ばせばまだ大丈夫なのに もう死にそうな勢い。 沈むって言うのは 理屈じゃなくて チカラがないと沈めない。 チカラがあるうちは、上に上がってしまう。 吉永小百合を称して 「ラップでつつんだ清浄野菜」という。
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