ビジネスマンの父より息子への30通の手紙 の商品レビュー

G.キングスレイウォード【著】

2019/12/17

良書です！
BOOK OFFで見かけて、古典だし読んでおくか、くらいの低めのモチベーションで購入しました。
各界のオジサマ方が心酔している一冊なので、世の中を動かしている人たちの思考回路を知る一つの手がかりにはなるだろうし、ビジネスで使える英語表現も覚えられるかなと。

しかし最初の２、3通を読んだ時点では、うへぇ～、父親から何かあるたびにこんな手紙をもらったら正直しんどいかも・・・とやや息子に同情した。
そもそも会社経営者の父からの帝王学、という感じなので、一般ぴーぽーの私には直球すぎるというか、意識高い系過ぎるネタが続くしで、「なんだかスノッブな教育パパだなぁ」という、どちらかというと否定的な印象でした。

でも、だんだん、真ん中あたりくらいから、ビジネス書ということをすっかり忘れて、父の目を通して息子の成長と人生を一緒に見守っているような気持ちになってきました。
同時に、この著者の視野の広さ、知的で冷静な対処力、柔軟な思考、鋭い洞察力、論理的でありながら時に直観的にもなれる決断力に、好感と尊敬の念を覚えずにいられなかったです。

新入社員に、というよりは、初めて部下を持つことになる管理職に読んでもらいたいかな。人とお金のマネージメント学を中心に書かれていて、特に人の扱い方については懇切丁寧なので、新任課長の研修とかで配布されて読まれると部下も嬉しいかも。

何と言っても、ラスト２つ、29通目と30通目が良かったなぁ。私の場合、ビジネス書というよりは文学作品を読むような目で読んだからかもしれないけれど、この２通からは、大きな節目を迎えた親子の、深くて強い信頼関係が垣間見えて胸が熱くなった。
そして、これまでどの手紙も、自分の名前のかわりに、その手紙のテーマに合わせた称号を署名してきた父の、最後のシンプルな署名を見て、父の愛にホロリとした。

私が一番印象に残った著者からのアドバイスは、難問に直面した時、考える材料をそろえるだけそろえたら、ひとやすみし、その間は大自然と自分の脳の無意識プログラムが手伝ってくれるから、いったんその二つに問題を委ねなさい、というもの。
おお、これはまさに、今流行りのマインドフルネス。すでに効果に確信を持って取り入れているあたり、出版年から考えると時代を先取りしているなぁと感心しました。

2015/04/11

実業家の父が実際の息子に向けて、ビジネスパーソンとして社会で戦うための原理原則が書かれている。ここでは常識が一番の武器になると説くが、多くの人は働いているうちに忘れてしまいがちだ。ほかにも誠実さや金銭感覚、ストレスと健康など幅広いテーマを網羅している。

2014/04/01

下に要約が載っていたが、一応独力で。ビジネス界における心構えも学生生活における心構えも共通するところがあって、とても勉強になった。引用やたとえも豊富で英語の勉強にもなるし、ビジネス社会の厳しさもうかがえる反面父から息子への愛情がすべての手紙の最後にいっぱいに溢れていて素敵だった。

2011/05/04

参考になった部分はフレーズとして散りばめられていた。ちょっと息子のレベルが低いような気がする・・・。