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ずっとお城で暮らしてる の商品レビュー

3.8

167件のお客様レビュー

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2009/10/07

次第に主人公たちの置かれている状況が分かって来る。 一族の何人もが死ぬ毒殺事件の起きた旧家で生き残った姉妹と、伯父。 主人公を取り巻く悪意の描き方が素敵。 不安定な視線からの拡大していく不安や緊張が引っ張ってくれる。 グロさやおどろおどろしさはないのに、ひたひたと怖い話。 人の...

次第に主人公たちの置かれている状況が分かって来る。 一族の何人もが死ぬ毒殺事件の起きた旧家で生き残った姉妹と、伯父。 主人公を取り巻く悪意の描き方が素敵。 不安定な視線からの拡大していく不安や緊張が引っ張ってくれる。 グロさやおどろおどろしさはないのに、ひたひたと怖い話。 人の悪意といびつに歪んだ少女の閉じた世界の怖さ。

Posted byブクログ

2012/04/01

とても美しく繊細で、恐ろしい話。 スプラッタなシーンはひとつもない。なのに、読後肌が粟立つのを感じた。あの明るい台詞が途方もなく恐ろしい。 毒気にあてられるので精神的に不安定な時には読まない方がいいと思う。 しかし何故か何度も読み返してしまう不思議な作品。

Posted byブクログ

2011/08/09

人間は自ら憎悪の対象やら恐怖の元を作らないと安心して生きていけない生き物なんだと言うことが書かれている本。 異端者がいることで初めて徒党を組んでいられるのだなと。 静かに狂っていく姉妹の世界に、世俗に塗れた彼女らの従兄弟が足を踏み入れたことで起こる惨劇。 村人たちの怒りがやがて畏...

人間は自ら憎悪の対象やら恐怖の元を作らないと安心して生きていけない生き物なんだと言うことが書かれている本。 異端者がいることで初めて徒党を組んでいられるのだなと。 静かに狂っていく姉妹の世界に、世俗に塗れた彼女らの従兄弟が足を踏み入れたことで起こる惨劇。 村人たちの怒りがやがて畏怖に変わっていく描写が恐ろしくもおかしい。 村人は自ら化け物を作り出し、それを恐れ、自分だけはと許しを請う。自分たちが生み出した幻想に向かって。 人間の愚かさ、恐ろしさ、悲しさ、可笑しさ。何より怖いのは、自分の同じ人間であるということ。 この本は読み手にそう語りかけている。

Posted byブクログ

2009/10/04

ものすごいタイミングで文庫になったので、こいつはアタイを呼んでるわいと勝手に運命を感じていたのだが、そうでもなかった。ウーン 私が求めていた怖さではなかった… いやな人しか出てこない話

Posted byブクログ

2011/07/17

集団に所属しない人、特に弱い立場の人を無意識にいじめて(無視して)いる時があります。集団の属する側は、それを当然だと思いがちで、悪いとは思ってませんし、集団に引き入れようとすることは、いいことで、迷惑なこととはあまり思いません。むしろ、悪意や欲望が見えて、怖いということも、思わな...

集団に所属しない人、特に弱い立場の人を無意識にいじめて(無視して)いる時があります。集団の属する側は、それを当然だと思いがちで、悪いとは思ってませんし、集団に引き入れようとすることは、いいことで、迷惑なこととはあまり思いません。むしろ、悪意や欲望が見えて、怖いということも、思わないでしょう。主人公たちは、狂ってるかもしれませんが、見事に楽しそうです。こういう生活に、子供の頃あこがれました。大好きな人と、それ以外の人との接触が無く、自然の中で、永遠に暮らしたかった。

Posted byブクログ

2009/10/04

もっと早くこの本に出会っていたかった。読みやすいし、かなりおすすめ。最初は主人公の境遇に同情しつつ読み進めていくと…。グロや残酷描写なんか全くないのにまさに「怖い」小説。買おう。

Posted byブクログ

2009/10/04

ミステリとして読んでいたのですが、謎解きとかは考えてはいけないのですね(苦笑) 解説等でかなり嫌な読了感なのかと少し怯えてましたが、嫌な…というものではなかったです。どこか薄寒い印象はありましたが…。

Posted byブクログ