顔なし子 の商品レビュー
地方に伝わる怪異を絡めたホラーかと思いきや田舎のドロドロな人間関係を最初から最後まで見せられる作品だった…。 桐也といい桃子といい、子供が大人の世界の犠牲になるのは本当に辛い。結局全部武石のジジイの業じゃないかという気がする。だから最後のシーンで和郎の言葉に読者は溜飲を下げるんじ...
地方に伝わる怪異を絡めたホラーかと思いきや田舎のドロドロな人間関係を最初から最後まで見せられる作品だった…。 桐也といい桃子といい、子供が大人の世界の犠牲になるのは本当に辛い。結局全部武石のジジイの業じゃないかという気がする。だから最後のシーンで和郎の言葉に読者は溜飲を下げるんじゃないかな。 「顔なし子」は誰かではなく自分の中にいたと言う話。
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閉鎖的な田舎の村。まるで人の悲鳴のように聞こえる山鳴り。大きな柱時計。それにこのタイトル。心霊写真の話も出てはくるけれどホラーではない、辛すぎる物語。 無骨な父が再婚相手として連れてきたのが超美人だったがゆえに不幸を生む。その連れ子の血の繋がらない兄となった主人公。 細かな節...
閉鎖的な田舎の村。まるで人の悲鳴のように聞こえる山鳴り。大きな柱時計。それにこのタイトル。心霊写真の話も出てはくるけれどホラーではない、辛すぎる物語。 無骨な父が再婚相手として連れてきたのが超美人だったがゆえに不幸を生む。その連れ子の血の繋がらない兄となった主人公。 細かな節毎に変わる目線に少し戸惑いつつも、希望を見出したくて最後まで。前向きな人など誰もいないかのような村で、いちばんあきらめているようでいて前を見ていたのは弟なのかもしれません。 子どもに何かを託すな。託すなら任せて好きにさせろ。じわじわ来ます。
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日本ホラーというカテゴリだけど、日本文学枠でも良い作品。 田舎の卑しくて哀しい話。厭らしい村社会の中で、家族の愛に救われる。
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強欲な地元の権力者に全て奪われた女。女を奪われながら抵抗しきれなかった男。 女の自死により、遺された息子は復讐を誓い…。 「うなぎ鬼」同様、一番怖いのは人だなと。 閉鎖的な田舎社会特有の重苦しさ。 マキ、かわいそう。
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一つの村を舞台におきた、ホラーとミステリーの中間のようなストーリー。 田舎の余所者を嫌う閉鎖的な土地柄や、未だ残る地主や元小作のカースト、貧困などが相まって、本当に暗い話でした。しかし、地味な話ながら、ページを繰る手が止まらなかった。途中から、彼は(桐也)は全然事件とは関係ないの...
一つの村を舞台におきた、ホラーとミステリーの中間のようなストーリー。 田舎の余所者を嫌う閉鎖的な土地柄や、未だ残る地主や元小作のカースト、貧困などが相まって、本当に暗い話でした。しかし、地味な話ながら、ページを繰る手が止まらなかった。途中から、彼は(桐也)は全然事件とは関係ないのではないかと感づいてしまったけど、だまされたふりをして読了。桐也がささやかな幸せを手に入れていてほっとした。
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ホラーものかと思ったら、おもいっきりミステリーであった。伏線にも全て説明がなされてスッキリとした読後感。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
私はこの人の作風が好きなんだと確信しました(笑) この人の文章にすごく引き込まれちゃいます。 続きが気になって一気読み! しかもどんどん面白くなって最後まで面白く読めました! 最後の方は親の気持ちにシンクロして泣けました。 父親が娘を想う気持ちや子供がいる事で成立していた家族の形とかいろいろ考えさせられました。 まぁ突っ込み所がないわけじゃなかったので★4で(笑)
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田舎の閉鎖的な雰囲気。それは私が怖いと思うもののひとつなのだが、どうもそれがテーマの物語には、ついつい手をのばしてしまう。そしてまた、「やっぱりコワい」と思うのだ。 桐也の存在が絶妙に恐ろしくて良かった。だからこそ最後の彼の姿には感動するべきなのだが、狂気の存在で通すのかと思って...
田舎の閉鎖的な雰囲気。それは私が怖いと思うもののひとつなのだが、どうもそれがテーマの物語には、ついつい手をのばしてしまう。そしてまた、「やっぱりコワい」と思うのだ。 桐也の存在が絶妙に恐ろしくて良かった。だからこそ最後の彼の姿には感動するべきなのだが、狂気の存在で通すのかと思っていた私は少々(作者にとっては理不尽な)拍子抜けをしてしまった。 だが最後には伏線も全部回収され、希望の光が見える。 麻樹と昂一郎の最後のシーンは、涙腺が緩んだ。 閉鎖的な空間での歪んだ人間関係には、眉をしかめざるをえない。 日本のどこで起きていてもおかしくないことなのだから。
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2011/8/8(~118) 11(~374終) おすすめの1冊 というので見つけて探して読んでみた1冊。 特になんの期待もせずに題名で「幽霊とかのホラー系かな」と思いつつ読んでみた。 意外とそうでもなく、どちらかというと人間の醜さや汚らわしさの恐怖が前面に出るような内容でした...
2011/8/8(~118) 11(~374終) おすすめの1冊 というので見つけて探して読んでみた1冊。 特になんの期待もせずに題名で「幽霊とかのホラー系かな」と思いつつ読んでみた。 意外とそうでもなく、どちらかというと人間の醜さや汚らわしさの恐怖が前面に出るような内容でしたが、私はとても好きな作品でした。
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オバケや怪物の出てこないホラー。田舎の濃密な人間関係から生まれる息苦しさが惨劇をもたらす。恨みを晴らすときに、相手に直接苦痛を与えるのではなく、相手の大事なものを壊すというやり方は、相手にも罪悪感を抱かせる非常に残酷な仕打ちだ。
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