吉岡清三郎貸腕帳 の商品レビュー
時代小説ですw 「その男、常に不機嫌」のキャッチに惹かれ、実家で読んできた本です。 吉岡清三郎という男、実に腕が立つ。故に人に貸して生計を立てている。腕を貸した日に利息をつけている、多分。それでほぼほぼ不機嫌、そう見えるだけか本当にそうなのか。でも読んだ限り人は良い。ただ、斬る...
時代小説ですw 「その男、常に不機嫌」のキャッチに惹かれ、実家で読んできた本です。 吉岡清三郎という男、実に腕が立つ。故に人に貸して生計を立てている。腕を貸した日に利息をつけている、多分。それでほぼほぼ不機嫌、そう見えるだけか本当にそうなのか。でも読んだ限り人は良い。ただ、斬る時は斬るし、代金の取立ても相当悪質な場合もある。 面白いのは、数字の「二」が嫌いだそうで、依頼人の名前に「二」がついているだけで断ったりするところ。そして代金の代わりに身の回りの世話に役立ててくださいと使用人にしている娘がいるのだが、この娘が暗い。(おそらく清三郎に対してに限る。)その娘の暗さを表す表現が凄い。もの凄い冷たい感じがよく伝わってくる。メモしてきたわけでは無いのでお伝えできないが、くすりと笑えるくらい凄かった。この作者なかなかうまい。 娘は借金のカタになっているのに、最後まで側にいた。これは続編があるのではないか、いやむしろあってくれ、という内容。そういえば何故「二」が嫌いかも書かれていなかったが謎なのか瑣末なことなのか…。とにかくテンポもよく実におもしろかった。
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