右翼という生き方 の商品レビュー

田口宏睦【著】,池尻泰顔【監修】

2011/10/23

書店で立ち読みしようと思いながら見つからなくて叶わず、仕方ないからアマゾンで買っちゃいました。…な本(何

正直、版型の大きさと装丁の豪華さ、値段に反比例して…という感じです。
関係者様がいらっしゃいましたら、すみません。

各団体を担うポストにいる若手（３～４０代）の活動家へのインタビュー集です。
個々の｢右翼という思想｣についてと言うよりも、「右翼だって人間だ！」みたいなヒューマニックに傾倒した意識が些か漂い、趣旨を暈しているように感じました。
（それとも私の期待が変な方向に高過ぎたのでしょうか？）
コストパフォーマンス的には…（苦

もう少しお求めやすい値段設定であれば…と思います。

2011/01/27

　素晴らしき、生き様の世界。思想は紋切であまり面白くないが、テロ失敗談やオウム真理教施設に突撃し、お茶を出され、ファニーな心理戦に突入する様子など貴重な「右翼」の生きざまを見せてくれる。

　図書館などにもしかすると置いてあるかもしれない本書を是非手に取って見ていただきたい。従来の街宣右翼の人びとが、この活動にいたってしまうその経緯、あるいは、その活動をもって得ている環境（語る人は少ないが）は読むべきに値する。近年「ネットウヨク」なる言葉が跋扈して久しいが、「街宣」と「ネットウヨク」の根本的な違いを見極める際、本書は非常に興味深い証言が彼ら自身の言葉によって表されている。

　難点を言えば、証言している人物は、ほぼすべて幹部である、ということである。入ったばかりの人やいわゆる下っ端扱いの人々にも、その目を向けてもらいたかった。また、当たり前かもしれないが、「右翼がそんなにかっこいいもんではない」と実態に迫るのであるなら信憑性が疑わしいけれど、『我々の仕事』（武寛）なども参照しても良いかもしれない。