タタド の商品レビュー
感想は人によると思うが、私は40代前後の男女のの生々しい関係や描写が共感できず少し気分が悪くなった。もっと大人になってから読んだら変わるかもしれないと思った一冊。
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ブルドッグみたいな、搾れば濃い肉汁が出てきそうな、齧ってみたくなるような顔のイワモト。髭剃り後は緑色の化粧水「アロエの妖精」をぴたぴたと塗る。 古田新太さんを思い浮かべてしまった…。 イワモトとスズコの夫婦と、スズコの元同僚のオカダ、中堅女優のタマヨ。海辺のセカンドハウスに集...
ブルドッグみたいな、搾れば濃い肉汁が出てきそうな、齧ってみたくなるような顔のイワモト。髭剃り後は緑色の化粧水「アロエの妖精」をぴたぴたと塗る。 古田新太さんを思い浮かべてしまった…。 イワモトとスズコの夫婦と、スズコの元同僚のオカダ、中堅女優のタマヨ。海辺のセカンドハウスに集まった50代の男女四人。波の音を聴きながら、庭に実るものすごくすっぱい夏みかんを頬張り、ワインを飲み、宴の夜は終わる。 翌朝ふいに訪れる決壊。友情のような愛情のような不思議な交接。
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眠れなくて読み始めて、睡魔が来る間もなく数時間で読み終えてしまった。 淡々としたテンションの低めな感じは桜木紫乃さんと似ているようにも思う。しかしこちらは東京が舞台だから実際は似ているようでまるで似ていない。 『タタド』『波を待って』『45文字』の三編が収められていて、私は三...
眠れなくて読み始めて、睡魔が来る間もなく数時間で読み終えてしまった。 淡々としたテンションの低めな感じは桜木紫乃さんと似ているようにも思う。しかしこちらは東京が舞台だから実際は似ているようでまるで似ていない。 『タタド』『波を待って』『45文字』の三編が収められていて、私は三つ目の『45文字』が好き。私はやっぱり主人公は男性の方が読みやすい。 小池さんの物語の設定はどれも変わっていておもしろい。 「あり」そうで「ない」、「なさ」そうで「ある」、そういう感じ。 どれも死の匂いが漂っていて、それは同時に生きるということでもあって、そういうところが「突拍子もない話」にさせないでいるのだと思う。 ありそうでなくてなさそうでありえる現実の側に物語が引き留められている。
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3つお話が入ってて、どれも静かなお話だった 愉快だ!とか感動した!とか興奮した!とか そういうおもしろさとは違う なんかちょっとイイねって感じ 1つ目はあんまり好きじゃないけど 他の2つは好きなお話 いやでも強烈なインパクトはなかったので 断片が自分の体験だったかのように残る...
3つお話が入ってて、どれも静かなお話だった 愉快だ!とか感動した!とか興奮した!とか そういうおもしろさとは違う なんかちょっとイイねって感じ 1つ目はあんまり好きじゃないけど 他の2つは好きなお話 いやでも強烈なインパクトはなかったので 断片が自分の体験だったかのように残るだけかもしれない 星は3つ
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
短編 海辺の家で、夫婦と妻の元同僚、夫の仕事仲間の女優の大人な宴とお泊り アロエの化粧水をつかうこわもてのイワモト そばかすだらけのスズコ 女優のタマヨ、癌を患ったオカダ すっぱい夏みかん食いたいー♪ サーフィンに目覚めた夫を海辺で待つ妻子[波を待って] 同級生夫婦と偶然再会して絵画のキャプションを作る日々[45文字] 45文字にまとめるって難しいな! 別にどうってことないようだけどおもしろい)^o^(
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本作「タタド」で07年川端康成文学賞を受賞。 「45文字」も面白かった。 小池昌代さんは詩人でもあるので、音読してもリズムが気持ちよさそう。
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日常とか決まり事とかそういう類いのものは、 壊されるのを待っていることが度々あると思う。 そして、壊される瞬間よりも、その瞬間に辿り着くまでの クレッシェンドを人間は味わうことができる生物だと思う。 なぜか二回買ってしまったこの本。 長年ぼんやりしていた感覚をしっか...
日常とか決まり事とかそういう類いのものは、 壊されるのを待っていることが度々あると思う。 そして、壊される瞬間よりも、その瞬間に辿り着くまでの クレッシェンドを人間は味わうことができる生物だと思う。 なぜか二回買ってしまったこの本。 長年ぼんやりしていた感覚をしっかりと言葉に落とし込んでくれた 一節がある小説でもあります。
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淡々とした文体にどろりとしたような奇妙な感覚を覚える作品でした。タタドとはどういう意味なのか、読んでも明かされなかったので気になります。
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ストーリーはこれといって重大な事件が起こる訳でもなく、眈々としているが、人物の描写が丁寧で臨場感溢れる作品。
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お世話になった建築家の先生から紹介してもらった本。 読んどる途中はなんだか、もんもん。 読み終わったらびっくりするくらい、さらさら。 別になにかが劇的に変化した訳でも、 解決した訳でもないのに、 不思議な爽快感。 たぶんもう一回読み直したら、 また印象が変わると思う。不思議。
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