オリンピア の商品レビュー
おそらく、この本を手に取った全読者は「ベルリンオリンピック」の記憶や思い入れは皆無であろう。 戦前の・・しかもドイツでのオリンピックの話なので、それは無理もないことなのかもしれない。 本書はオリンピック記録映画を芸術の域にまで高めた「レニ・リーフェンシュタール」の生きたインタ...
おそらく、この本を手に取った全読者は「ベルリンオリンピック」の記憶や思い入れは皆無であろう。 戦前の・・しかもドイツでのオリンピックの話なので、それは無理もないことなのかもしれない。 本書はオリンピック記録映画を芸術の域にまで高めた「レニ・リーフェンシュタール」の生きたインタビューからはじまり、出場選手(おもに日本人)たちの生い立ち、動機などバックグラウンドから、手に汗握る試合状況まで、非常に卓抜した構成で成り立っています。 そのため読者は、記録としてではなく「生きた記憶」として「ベルリンオリンピック」の再燃を、その手で実感することができるという素晴らしい良書です。 スポーツドキュメントは個人的に好きではないけど、できる限り当時の様子を、過多な装飾を極力おさえつつ、調べられるだけの事実を忠実に再現しながら文章として提示できる沢木耕太郎には尊敬しちゃいますね。
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スポーツにあまり興味はないのだけれど、ラストを読んでいたら初めて今の通勤路線で電車を乗り過ごした さすがだ沢木耕太郎…
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かの”民族の祭典”を撮った女性監督の裏話です。国策と民族主義とスポーツマンシップと表向きの美談と芸術家の美意識と、、、いろいろなモノが錯綜する凄い映画。 (ところで、レ二・リーフェンシュタールだけは、200歳でも死なない気がしておりましたが、彼女も生身の人間だったのですねぇ。。。...
かの”民族の祭典”を撮った女性監督の裏話です。国策と民族主義とスポーツマンシップと表向きの美談と芸術家の美意識と、、、いろいろなモノが錯綜する凄い映画。 (ところで、レ二・リーフェンシュタールだけは、200歳でも死なない気がしておりましたが、彼女も生身の人間だったのですねぇ。。。)
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運命のオリンピックを多彩な証言で描く傑作 1936年のオリンピック・ベルリン大会を撮影し、記録映画の傑作を生み出したレニ・リーフェンシュタール。著者は彼女へのインタビューを試みる。運命の大会に翻弄された人々を描くノンフィクション。
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1936年のベルリン・オリンピックの全貌を、関わった人々(レニ・リーフェンシュタールや日本人参加選手等)への膨大なインタビューをもとに長編ノンフィクションとして編み上げた作品。 勝者に限らず敗者にも(というか、むしろ敗者に)焦点をあてているところが沢木耕太郎的。臨場感と同時に...
1936年のベルリン・オリンピックの全貌を、関わった人々(レニ・リーフェンシュタールや日本人参加選手等)への膨大なインタビューをもとに長編ノンフィクションとして編み上げた作品。 勝者に限らず敗者にも(というか、むしろ敗者に)焦点をあてているところが沢木耕太郎的。臨場感と同時にそれぞれの参加選手の熱い想いが伝わってきて、泣けます。
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ベルリンオリンピックのドキュメンタリー 戦後ナチに協力したと糾弾されたレニ・リーフェンシュタールの 五輪ドキュメント映画「オリンピア」を軸に描いている。 だがはっきりとは書かれていないがレニへのインタビューは大失敗だったみたいだ、 構想ではもっとレニの話を掘り下げる予定だ...
ベルリンオリンピックのドキュメンタリー 戦後ナチに協力したと糾弾されたレニ・リーフェンシュタールの 五輪ドキュメント映画「オリンピア」を軸に描いている。 だがはっきりとは書かれていないがレニへのインタビューは大失敗だったみたいだ、 構想ではもっとレニの話を掘り下げる予定だっただろうに最初と最後でちょっと触れているだけ。 なのでナチスやレニについての新事実のようなものを期待するとガッカリするだろう。 だが、そのかわりに描かれている五輪に出場した多くの日本人の話はどれも面白い。 この人一人の話だけで一冊書けるんじゃないかと思えるような話ばかりだ。
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ベルリンオリンピックで活躍した日本人と、その映像を撮影したレニー・リーフェンシュタールへのルポ。 科学的トレーニングがなくてもプロ制度がなくてもここまで戦えたんだ、という意味で感心した。 メダリストがその数年後に戦死している人が多数。メダリストで戦死というとバロン西が有名だが、...
ベルリンオリンピックで活躍した日本人と、その映像を撮影したレニー・リーフェンシュタールへのルポ。 科学的トレーニングがなくてもプロ制度がなくてもここまで戦えたんだ、という意味で感心した。 メダリストがその数年後に戦死している人が多数。メダリストで戦死というとバロン西が有名だが、スポーツと戦争について、あらためて考えさせられた。 北京五輪の最中だったがゆえに余計にそういう印象もあったのかもしれない。日本人メダリストが数年後に戦死する・・そういうことはいまはまったく想像できないことだけど、1936年はたしかにそういう時代だったんだなあ。
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“オリンピックイヤー”だからこそ…ある意味で今日の型の原点になっている1936年のベルリンのお話しは新鮮な感じがした!!
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