論理について の商品レビュー
学問は、この世界のあるものを捨象し、ある平面にそれぞれの論理で、その中に矛盾が起こらぬように、射影したのであるとした。また、世界をある平面で切り、その断面図一枚々々が、学問であるともした。つまり、世界そのものをある部分から観察したものが、学問であると。そして、その断面図相互の行き...
学問は、この世界のあるものを捨象し、ある平面にそれぞれの論理で、その中に矛盾が起こらぬように、射影したのであるとした。また、世界をある平面で切り、その断面図一枚々々が、学問であるともした。つまり、世界そのものをある部分から観察したものが、学問であると。そして、その断面図相互の行き来をし、関連付けることこそが、自分の世界を再構築でき、考えを持つことが出来る人であろうとしている。(p.88) また、通時的な物事の見方をし、現在・未来・過去そして、現在の事象について考えることで、知恵のある行動や、知恵そのものを働かせることが出来るのではと述べている。
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『朝日新聞』の論説委員を務め、著書『“花見酒”の経済』(朝日選書)で知られる著者の五つの講演を収めた本です。 それぞれの講演のタイトルは、「論理について」「知恵の構造」「書物の読み方」「死と生」「「人間ができる」ということ」となっています。経済学や社会学といった学問では、一定の...
『朝日新聞』の論説委員を務め、著書『“花見酒”の経済』(朝日選書)で知られる著者の五つの講演を収めた本です。 それぞれの講演のタイトルは、「論理について」「知恵の構造」「書物の読み方」「死と生」「「人間ができる」ということ」となっています。経済学や社会学といった学問では、一定の理論的な観点から現実を把握し、その論理的な帰結を解明することが求められています。しかし、それぞれの理論的な観点に囚われることなく、状況のなかでたえずその理論的観点の妥当性を問いなおすことをわすれてはなりません。 著者は「知識」と「知恵」を区別していますが、その背景には、状況へのまなざしをうしなってはならないという主張があるように思います。
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別段おもしろい点はない。朝日新聞論説委員,同社最高顧問などを歴任した笠信太郎の5篇の論考を収載している。
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