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死刑囚最後の日 の商品レビュー

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17件のお客様レビュー

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2012/05/01

ユーゴーが死刑執行までの死刑囚の肉体的、精神的苦悶を描いた作品。これを読んだすべての人が死刑制度反対を主張するようになるのはわかる。ユーゴーという人がどのような人なのかは全く知らないが、「すべての人に教育を、すべての人に仕事を、すべての人にパンを、すべての人に平等な権利を、与える...

ユーゴーが死刑執行までの死刑囚の肉体的、精神的苦悶を描いた作品。これを読んだすべての人が死刑制度反対を主張するようになるのはわかる。ユーゴーという人がどのような人なのかは全く知らないが、「すべての人に教育を、すべての人に仕事を、すべての人にパンを、すべての人に平等な権利を、与えるべきである」(「解説」より)と彼が叫び続けた(らしい)ことにすごく感銘を受けた。ほかの著作も是非読んでみたいところ。

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2009/10/04

主人公が何故死刑になるのか理由が分からないまま終わります。この本は作者が死刑廃止を訴えるために書いたそうです。 ギロチンにかけたり電気椅子に座らせても上手くいかないこともあり、その光景は悲惨らしいです…。 ダンサーインザダーク思い出しました。

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2009/10/07

例えばあの事件の死刑囚・・・などと言った括りは無い。何の事件の判決という物はなく、ただ、死刑囚の死刑執行までの心情や様子が描かれる。 しかし、思ったほど死刑囚の心情、思いが伝わってこなかった。著者が死刑囚になった事があるわけでもないので、しょうがない気もするが…。文章に勢いという...

例えばあの事件の死刑囚・・・などと言った括りは無い。何の事件の判決という物はなく、ただ、死刑囚の死刑執行までの心情や様子が描かれる。 しかし、思ったほど死刑囚の心情、思いが伝わってこなかった。著者が死刑囚になった事があるわけでもないので、しょうがない気もするが…。文章に勢いというか迫ってくる力が無い様に思った。こういった主題で、こういう事を言うのもなんだが、この手の作品で、主人公と言える死刑囚に感情移入しにくいのは致命的だと思う。 ましてや著者は死刑と言う刑を批判するために書いたのであるから。過剰でももっと残虐なシーンや感情を刺激する場面を描くべきだったのではないだろうか。日記形式なのだから日付を入れるとか。ああ、でも死刑囚にはそう言う概念はないのか…。けして死刑と言う物、人の命に対して感覚がマヒしているのではない。そう言った物が読んでいて伝わってこなかったのだ。箇条書きにされた文章を読んでいるようだった。 なんか消化不良だった。読む前に期待していただけに。

Posted byブクログ

2009/10/04

ユーゴーのまだ若いときの作品。 当初は、世間の反響を考えて、無名の者の作として発表されたという。 罪を犯した一人の男に死刑の判決が下される。 ビセートルの監獄で鉄鎖につながれる身となった男は、インキと紙とペンを与えられ、自らの精神的苦悶を記し始める。 男は上告し、赦免を願い、終...

ユーゴーのまだ若いときの作品。 当初は、世間の反響を考えて、無名の者の作として発表されたという。 罪を犯した一人の男に死刑の判決が下される。 ビセートルの監獄で鉄鎖につながれる身となった男は、インキと紙とペンを与えられ、自らの精神的苦悶を記し始める。 男は上告し、赦免を願い、終身刑でもいい、命さえ助かるなら・・・と考えるが、無情にも運命の日が彼を待ち受けていた。 男はグレーブの刑場へと運ばれ、ついに断頭台へ上る時刻になる。 4時!

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2009/10/04

この本は死刑廃止論を前提にかかれているし、この本をバイブルとして、死刑廃止を訴える道具となっている。しかし、日本人として現在の死刑制度と合致させるて論ずる事はできない、なぜなら、時代背景と裁判制度そのもののと当時の死刑概念が、日本とまったく合致しないのである。 非難すべきことは、...

この本は死刑廃止論を前提にかかれているし、この本をバイブルとして、死刑廃止を訴える道具となっている。しかし、日本人として現在の死刑制度と合致させるて論ずる事はできない、なぜなら、時代背景と裁判制度そのもののと当時の死刑概念が、日本とまったく合致しないのである。 非難すべきことは、群集陪審制度と、公開処刑という裁判から処刑のお祭り制度を批判すべきであり、この本を読んだからといいって、日本人がただちに死刑廃止論を論じれるわけではない。もし、論じれる物がいれば 歴史も文化も法律をも無視する知性のない群衆の一人であるといえるのでは、

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2009/10/04

断頭台に送られる死刑囚の獄中から死刑当日までを綴ったユーゴー初期の短編。ロマンティシズムが鼻につく場面も多々あるが、革命期以後あまりにも人命が軽く扱われていた社会の欺瞞をついている部分もあるのだろう。

Posted byブクログ

2009/10/04

タイトル通り死刑囚最後の日の苦悶と反省と高まる恐怖を刻々と綴ったユゴーの隠れた名作。名前や犯罪の内容・経緯など死刑囚のディテールは一切書かず、情状酌量の余地に関係なく死刑制度に異議を唱える啓蒙的作品でもある。

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