近代文化史入門 の商品レビュー
久しぶりに読んでみたが、面白い。こじつけと言える箇所もあるのかもしれないが、知識が繋がっていく、文化が連鎖・連動していく感覚は眺めるのは快楽だろう。現在のコロナ禍で仕事や大学の講義もリモートで行われる状況を、作者なら視覚文化の観点からどのように分析し、今後どうなっていくと考えてい...
久しぶりに読んでみたが、面白い。こじつけと言える箇所もあるのかもしれないが、知識が繋がっていく、文化が連鎖・連動していく感覚は眺めるのは快楽だろう。現在のコロナ禍で仕事や大学の講義もリモートで行われる状況を、作者なら視覚文化の観点からどのように分析し、今後どうなっていくと考えているのか、ぜひ聞いてみたい。
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近代にあったにも関わらず、後の者たちにより隠蔽されたこれまでの理性的なイメージの近代を覆す数々の事柄。 その全てがマニエリスムかのごとく繋がれる様は圧倒的。
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今まで何の関係がと思われていたふたつのものがひとつであることがわかる時の、脳の中に生じる変化を、ぼく自身、今や大袈裟でなく、生きていることの究極の快と思う。それこそが「魔術」と呼ばれ、「マニエリスム」と呼ばれてきたものの真諦である [...] p.5
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[ 内容 ] 今まで何の関係もないと思われていた二つのものが、一つであることを知ることこそ、魔術・マニエリスムの真諦である。 そして、これこそが究極の「快」である。 光学、辞典、哲学、テーブル、博物学、造園術、見世物、文字、貨幣、絵画、王立協会…。 英国近代史を俯瞰し、歴史の裏に...
[ 内容 ] 今まで何の関係もないと思われていた二つのものが、一つであることを知ることこそ、魔術・マニエリスムの真諦である。 そして、これこそが究極の「快」である。 光学、辞典、哲学、テーブル、博物学、造園術、見世物、文字、貨幣、絵画、王立協会…。 英国近代史を俯瞰し、歴史の裏に隠された知の水脈を、まるで名探偵ホームズのように解明する「脱領域の文化学」の試み。 [ 目次 ] プロローグ 「超」英文学事始め 第1章 シェイクスピア・リヴァイヴァル 第2章 マニエリスムとは何か―驚異と断裂の美学 第3章 「ファクト」と百科―ロビンソン・クルーソーのリアリズム 第4章 蛇行と脱線―ピクチャレスクと見ることの快 第5章 「卓」越するメディア―博物学と観相術 第6章 「こころ」のマジック世紀末―推理王ホームズとオカルト 第7章 子供部屋の怪物たち―ロマン派と見世物 エピローグ 光のパラダイム [ 問題提起 ] [ 結論 ] [ コメント ] [ 読了した日 ]
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はじける好奇心。あらゆる知をつなぐエロスとしての学問。この本で高山さんとマニエリスムにかぶれました。
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面白いし、歴史の縦横の線が重なりあって一つの事象が発生すると思わせる内容であるのは確か。だが何故だろう(以下個人的感想なので信憑性は皆無)面白い捉え方であるが故に胡散臭い。そして斬新であるが故に画一的な捉え方にも見える。澁澤龍彦や荒俣宏の本をごった煮で読んでるみたい。
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長らく読んでみたいと思っていた、高山宏『奇想天外・英文学講義』を求めて本屋の棚を見ていると絶版らしかった。「しまった買っておけば・・・」と思っていたところ、軽く調べていて今は学術文庫に入っていることがわかった。喜んでこちらを購入。とあるAmazonレビューによると『奇想天外~』の...
長らく読んでみたいと思っていた、高山宏『奇想天外・英文学講義』を求めて本屋の棚を見ていると絶版らしかった。「しまった買っておけば・・・」と思っていたところ、軽く調べていて今は学術文庫に入っていることがわかった。喜んでこちらを購入。とあるAmazonレビューによると『奇想天外~』の時とちょっと内容が違う(語り口が違う? もっと毒が強い?)というようなことも書いてあったが、主旨は大きくは変わっていないだろう、という希望的観測のもと読んでみる。 「ピクチャレスク」「マニエリスム」といった言葉に対して高山先生の定義づけがされていく。これらの言葉に自分なりのイメージを持っていない状態で読んだのでとても教育的なものとして終始受け止めた。参照したと思われる文献が次から次へと登場し、さながら面白い見世物を見ているような心地である。劇場を一種の機械仕掛けの見世物として見る視点や、ニュートン「光学」が文学に与えた影響などに対する考察など、とても興味深く読んだ。英文学史をかじったことのある人なら、興味を持って読めるだろうと思う。 参考文献も多数登場するが、人物もたくさん登場する。碩学の英文学者たちの名前が出てくるたびに、他の書物へと想像が飛んでいく。由良君美が出てきたら四方田犬彦『先生とわたし』を思い出すし、小池滋が出てくれば、シャーロック・ホームズの全集とかを思い出すし、柳瀬尚紀が出てくればやっぱりジョイスを思い出すし、といった具合である。仏文学とかに比べたらなんか地味な印象もある英文学(勝手な思い込み?)だが、英文学の世界にも怪物学者はいろいろいるのだと、改めて思った。高山先生曰く”超”英文学者たちである。 著者の語りにはとてもクセがあり、そこが気にかかる人はけっこういるかもしれない。「これをやっているのは私だけだ」とか「こういう方法をこそとらずして何とする」というような言い回しが頻出するので、「もう~ わかりましたよ先生(笑)」という感じになる。鉄道の駅の名前を全部暗唱して得意がるような子供みたいなところがあるような? でもこの文献の渉猟の仕方は、少年のような心がないと無理なのではないか(笑)という気もする。
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パット見何の関係もなさそうな2つものが実は重なり合っていたり、科学的発明が詩の表現に彩りを与えることになったり、絵画が実は人間の“物の見方”に深い影響を与えていたり…。 少なくともこれは他の本と比べて異質と言わざるを得ない。ニュートンがかなり頻繁に出てくるので、『ニュートンの宗...
パット見何の関係もなさそうな2つものが実は重なり合っていたり、科学的発明が詩の表現に彩りを与えることになったり、絵画が実は人間の“物の見方”に深い影響を与えていたり…。 少なくともこれは他の本と比べて異質と言わざるを得ない。ニュートンがかなり頻繁に出てくるので、『ニュートンの宗教』なども併せて読みたい。
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ニュートンがプリズムで太陽光線を七色に分光できると述べた 『光学(オプティックス)』発表後、色の区別が進んで、 同じ赤でも、それまでレッドだけだったのが、 ヴァーミリオン、スカーレットなど、 濃度の差異を表現する単語がどんどん増えて、 18世紀は詩人たちの形容表現が複雑化していっ...
ニュートンがプリズムで太陽光線を七色に分光できると述べた 『光学(オプティックス)』発表後、色の区別が進んで、 同じ赤でも、それまでレッドだけだったのが、 ヴァーミリオン、スカーレットなど、 濃度の差異を表現する単語がどんどん増えて、 18世紀は詩人たちの形容表現が複雑化していった……など、 目からウロコ落ちまくり! 一見何の関係もなさそうな二つのものが、 実は一つである、あるいは密接な関わりを持っている、 ということを、たくさん教えてくれます。
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高山センセの学識の高さには絶句。なんで、こんなに研究できるんですか… わたしにはちょっと難しい内容でしたが、読み通せば賢くなった気がする本です(笑)
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