ドン・キホーテの末裔 の商品レビュー
あまり書いてしまうとネタばらしになってしまうので書けませんが、清水さんならではの展開で楽しめました。 また、清水さん自身も書くのを楽しみながら書き進めていったんだろうなぁ、というのがなんとなく伝わってくる良書。
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何故ここまで堂々巡りの展開にしなくてはならないのだろう、と読み進めていけば、その堂々巡りこそが著者の示さんとしているパロディ論なのであって、もうこれは実際に読まなくては説明などかなわないのだ。
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セルバンテスの研究をしすぎて、自分をセルバンテスだと思い込んでしまった作家が、未完の作品である「ドン・キホーテ」の続きを書き始めてしまう。 「ドン・キホーテ」という作品自体が、「騎士道物語を読みすぎて、自分を伝説の騎士だと思い込んでしまった男の話」なのだが、それをうまくパロディに...
セルバンテスの研究をしすぎて、自分をセルバンテスだと思い込んでしまった作家が、未完の作品である「ドン・キホーテ」の続きを書き始めてしまう。 「ドン・キホーテ」という作品自体が、「騎士道物語を読みすぎて、自分を伝説の騎士だと思い込んでしまった男の話」なのだが、それをうまくパロディにしている。読み応えがあって面白かった。
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清水義範が筑摩書房のPR誌「ちくま」で文学論を展開〜わたしを勝手にライバル視している作家がセルバンテスの物語を受け継ごうとして,抜けない壺に嵌ってしまった。わたしは冷静に受け止めながらも,ドン・キホーテ第3部を書こうとして,深みに落ち込み掛けるが,これこそが自分の生きる道なのだと...
清水義範が筑摩書房のPR誌「ちくま」で文学論を展開〜わたしを勝手にライバル視している作家がセルバンテスの物語を受け継ごうとして,抜けない壺に嵌ってしまった。わたしは冷静に受け止めながらも,ドン・キホーテ第3部を書こうとして,深みに落ち込み掛けるが,これこそが自分の生きる道なのだと悟る〜「永遠の物語の中の物語ですか。なんという手の込んだ堂々めぐりでしょう」「文学の森を遍歴し,やらかすのでござるよ,パロディ三昧の道楽を」という場面が本音かな。。まあ堂々とした文学論だこと。清水先生にして,思い悩ませる文学とは学問に違いないが,パラノイア的なのは彼の作風と異なる。読者を疲れさせちゃいけないと思うんだけど
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