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天の鹿 の商品レビュー

4.8

9件のお客様レビュー

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2022/09/20

とても良い本でした。スズキコージさんの絵も含めて。ただ、確かに「何か」を受け取ったのですが、それを説明するのが難しいのです。 ***以下ネタバレあります 多分誰も悪くないのです。なのに読み終えると寂しいというか切ないというか…。 この感情を堀江敏幸さんは解説で「さみしさに似...

とても良い本でした。スズキコージさんの絵も含めて。ただ、確かに「何か」を受け取ったのですが、それを説明するのが難しいのです。 ***以下ネタバレあります 多分誰も悪くないのです。なのに読み終えると寂しいというか切ないというか…。 この感情を堀江敏幸さんは解説で「さみしさに似たもの」と表現しており、そこに作者の生い立ち(養女であることを20代に知った)を重ねています。 えー!?だとすれば読み方は全く違ってくるのではないでしょうか。納得はできますが、やはり切ない…。 「それにしても、ああ、今夜の月は何だってこんなに赤いんだろう…。」

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2021/02/27

鹿を獲って生計をたてている清十さんとその三人の娘が、一頭の牡鹿と順番に出会い、鹿の市に連れていってもらうお話。 鹿の背に乗って走ってゆく道中の様子に不安になったり、鹿の市でどんな素敵なものがあるか、なにを買おうかわくわくしたり、牡鹿は何を考えているのか、その謎めいた言葉に想像をめ...

鹿を獲って生計をたてている清十さんとその三人の娘が、一頭の牡鹿と順番に出会い、鹿の市に連れていってもらうお話。 鹿の背に乗って走ってゆく道中の様子に不安になったり、鹿の市でどんな素敵なものがあるか、なにを買おうかわくわくしたり、牡鹿は何を考えているのか、その謎めいた言葉に想像をめぐらせたり。 長男(6)は、無事に宝物を手に入れて帰れるのか?というような異世界への冒険のお話として、気に入ったみたいでした。 大人の私は、末娘と牡鹿が鹿の市で買い物をする様子に胸がいっぱい。読み聞かせをしながら涙ぐんでしまいました。とても不思議で美しいお話。

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2017/06/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

括りは児童書なんだけど、かなり奥深いお話で、とても心に残りました。 この本は復刊ドットコムへのリクエストで復刊されたらしいので、小さい頃読んだ人達の心にものすごく足跡を残した本なんだな~って思いました。(今は福音館文庫で買えるみたい) 動物を捕らえて生活の糧にする清十。そのおかげで暮らしている娘達。末娘の考え。何だか生きて行くせつなさを感じて、最後は泣けました。 復刊してくれたおかげで、手に取れました。ありがとうございました。

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2015/05/26

安房直子読みよってこんなぞっとしたのは初めてだ。序盤からぞっとする。そんで、すごくえろちっくなものを感じたんだけどもあたしだけか?? きのこ雑炊とか梨とかおいしそうだし、品物の描写はほんとにすごいと思う。 おもしろかった。

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2013/08/01

不思議な世界へ旅してみたいなら。 読書は、とてもいい道しるべになる。 この本は、傑作の誉れ高くも、隠れた良書。 安房直子の文章もさることながら、それにこれほどの 相性はないほどの絵本作家で画家のスズキコージの 役割もかなり大きい、これほどまでにすぐれたコラボレーションは ないだろ...

不思議な世界へ旅してみたいなら。 読書は、とてもいい道しるべになる。 この本は、傑作の誉れ高くも、隠れた良書。 安房直子の文章もさることながら、それにこれほどの 相性はないほどの絵本作家で画家のスズキコージの 役割もかなり大きい、これほどまでにすぐれたコラボレーションは ないだろう。 一読を!

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2012/06/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 図書館で借りた筑摩書房版を読んだが、表紙が表示されないのでブッキング版にて登録。どうやらこの本はリアル「活字」のようにみえたけど、どうなのかな。文字がすごく美しかった。  人間はほかの生き物の命をもらって生きている、そのことに無関心すぎてはいけないけれど、鹿への思い入れが強かった優しい末娘・みゆきは、人の世を離れて天へ上っていってしまった。後に残された清十さんは、悲しかっただろう。  鹿の市は美しいけど、こわい。安房さんらしい名作。

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2011/02/27

安房さんらしい話。どうしてこんなにホラーちっくになるのかな。しかも、たいしたこと書いてないのに、ものすごく展開が心配で胸が痛くなるんだよ。 結局、娘は幸せだし、誰もひどく損はしてない話なのに。親のことを思うと、もともとは一体なにが原因なのか。生業を責めるのもおかしく、なるべくして...

安房さんらしい話。どうしてこんなにホラーちっくになるのかな。しかも、たいしたこと書いてないのに、ものすごく展開が心配で胸が痛くなるんだよ。 結局、娘は幸せだし、誰もひどく損はしてない話なのに。親のことを思うと、もともとは一体なにが原因なのか。生業を責めるのもおかしく、なるべくして終わりにいきついたいい話であるはずなのに。深いのよ。

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2009/10/04

小学校の図書室はいい本がたくさんあった。 この本に出会った時は、ただ鹿が好きだと思っただけだったけど 10年以上経った今読むと、色々な考えと感情が交じって 何に対しての涙なのかはっきりしないけれど、泣いた。 今までもこれからもずっと好きな本の1つ。

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2009/10/04

鹿に乗って駆けていく(飛んでいく)映像が頭の中に残っています。これも復刻版の表紙なんですね。私の読んだのは字だけが大きく載っててぐるぐるしてました。(笑)もう、安房直子さんの本は載せ始めたら全部なのでキリがありません。いつか童話集を大人買いしたいです。全部欲しい。

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