夜明け前 第二部(下) の商品レビュー
夜明けとは明治維新の…
夜明けとは明治維新のことで、その前にあったアレが描かれています。
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メモ→ https://x.com/nobushiromasaki/status/1847116014271791559?s=46&t=z75bb9jRqQkzTbvnO6hSdw
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全4冊、読みました。すごかった。ボリュームもだけど、人の世の悲しみとか理不尽さとか、その中で見つかるささやかな幸せと美しさが全部凝縮されていて感動。難解な箇所もあるので、じっくりと腰を落ち着けて読むべき。
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島崎藤村による長編小説・夜明け前。 岩波文庫版では二部作の本作をそれぞれ上下巻に分けた全4冊で出しています。 本書はその第二部下巻で、夜明け前の最終巻となります。 第一部全編、二部上巻と、鎖国状態だった日本の浦賀にペリーが来航したことから始まる動乱の時代を描いてきました。 馬籠...
島崎藤村による長編小説・夜明け前。 岩波文庫版では二部作の本作をそれぞれ上下巻に分けた全4冊で出しています。 本書はその第二部下巻で、夜明け前の最終巻となります。 第一部全編、二部上巻と、鎖国状態だった日本の浦賀にペリーが来航したことから始まる動乱の時代を描いてきました。 馬籠宿本陣の十七代目当主・青山半蔵は、学問を好み、平田門人として国学に浸透してきたため、一部のラストで明治維新、王政復古と成ったころで、半蔵の期待もいやが上にも高まりだす。 だが、急速に西洋化を目指す政府の方針により、生活が翻弄されてゆく中で、彼の思い描いていた王政復古とは異なるものを感じます。 そんな半蔵の思いとは別に、時代は刻一刻と進んでいきます。 半蔵の生活と、彼の生きる時代でおきた一大事件は密接に関連していますが、半蔵はその時代に生きる一庄屋の旦那に過ぎず、彼にとって明治維新とは不可変な大きな出来事です。 半蔵は確かに、この小説の中心人物として書かれていますが、二部上巻の前半までにおいては、歴史的背景の記載に多くのページが割かれていて、小説というよりも歴史の教科書のような内容となっていました。 詳しくは、一部上下巻、二部上巻の感想に書いたのですが、正直なところ読んでいて眠気を覚えました。 ただ、二部上巻の中頃からようやく半蔵の物語にシフトしてきます。 特に二部下巻の本作は、完全に半蔵が主役の小説で、ここにきてやっと面白くなってきたと思いました。 ここに至るまでの出来事があってこその本書の内容となるのですが、これまでの内容は二部下巻のためにあったという感じすら受けました。 それほど本書、二部下巻は小説として面白く、二部上巻までは読書に義務感じみたものを感じていたのですが、二部下巻からは楽しんで読むことができました。 二部下巻では、それまであった歴史的背景の説明が少なく、半蔵を中心に書かれています。 本陣問屋が廃止となったことで、逆に家族と一緒の時を過ごすことのできた半蔵は、周囲の人々のため国有化されていた山林を開放するよう訴えを起こす。 いわゆる"山林事件"と呼ばれるその活動により、半蔵は戸長を罷免されてしまう。 その後、半蔵は、学んできた国学を活かすべく教部省に出仕するも、半年ほどで辞職してしまう。 そして半蔵は、憂国の和歌を書き記した扇を明治天皇の行幸に投げ入れ、その場で取り押さえられてしまう。 旧家に生まれ学問を好み、家族にも周囲の人々からも慕われた彼が、発狂して獄中死することとなったのはなぜか、明治維新前後の日本にどういった思いを抱いていたのか、全ての考えが書かれているわけではなく推し測るところもあるのですが、本書を通して半蔵が思い描いた日本が伝わってきました。 日本の近代文学の代表として掲げられるべき大作だと思います。
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読み切った! 前半の幕末〜維新の激動の時代を超え,後半の明治時代に入ると半蔵の物語は徐々に失速してゆく. ピュアな半蔵の平田学派への傾倒が4冊を一貫して描かれているが,維新後数年が経過して平田学派が政府内での立場を徐々に失うと,幕末,維新を疾走してきた平蔵も迷走を始め,ついには悲劇的な結末に至る. タイトルが「夜明け前」というのは意味深だ.つまりタイトルは明らかに「維新の前」を指す.半蔵は維新に寄せた期待があまりに大きすぎ,現実と折り合いが付けられずに発狂してしまったのだ.
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烏兎の庭 第六部 5.26.19 http://www5e.biglobe.ne.jp/~utouto/uto06/doc/yoake.html
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とにかく長いです。 明治時代の歴史の流れを汲みつつ物語は展開する。半蔵はお酒を飲まないとついには寝れなくなってしまう。ついには生涯を終えてしまう。
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王政復古とは、従来の封建制、身分制を否定するために、古にその範を求めようとしたもの。 つまり、士農工商の身分制を否定し、天皇の下に平等であるとした。それは、まさに武士が生まれる前、中世前の日本の姿。 廃仏運動についても然り、当時の体制否定。 幸い、日本には古来のあるべき姿を学問と...
王政復古とは、従来の封建制、身分制を否定するために、古にその範を求めようとしたもの。 つまり、士農工商の身分制を否定し、天皇の下に平等であるとした。それは、まさに武士が生まれる前、中世前の日本の姿。 廃仏運動についても然り、当時の体制否定。 幸い、日本には古来のあるべき姿を学問として確立していた。 しかし、実際は、古に戻るものではなく、近代化・西欧化に向けて、新たな価値観を生み出すためのエネルギーでしかなかった。 歴史の流れを冷静に振り返ると、このような考察となるわけだが、実際にその世に生きていた個々人レベルの生き方に目を向けると、半蔵のように純で一途な人間にとっては、時代の急激な変化についていけず、もがき苦しんでいたのだろう。 必ずしも半蔵だけでなく、多くの素直な人々が。 また、本書は、このようなことが現代社会でも繰り返し起こっていることを思い知らせてくれた。
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そうなるのか。 結局うーん、純粋なんだろうね半蔵さん。ただ残念ながら私にそんな純粋さがないからか理解も共感もできないけど。その純粋さを免罪符に中途半端な事ばっかりして家族に迷惑かけ通して最後には家族を恋しがると。都合よすぎじゃないか。 事実に基づいてるから仕方ないんだろうけど、や...
そうなるのか。 結局うーん、純粋なんだろうね半蔵さん。ただ残念ながら私にそんな純粋さがないからか理解も共感もできないけど。その純粋さを免罪符に中途半端な事ばっかりして家族に迷惑かけ通して最後には家族を恋しがると。都合よすぎじゃないか。 事実に基づいてるから仕方ないんだろうけど、やっぱり物語としてはやることなすことものすごく中途半端。フラストレーションが溜まる。 明治天皇は諸国御巡幸してたのかー。だから日野宿本陣にも泊まってたんだなるほどな。やっぱり山鉄さんが走り回ってるし。 うん、歴史資料として読む分には面白かった。小説だからどこまで正確なのかは知らないけどね。
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