最後の瞬間のすごく大きな変化 の商品レビュー
生きると言うことを考…
生きると言うことを考えさせてくれる小説です。村上春樹の訳文が見事です。
文庫OFF
村上春樹氏の訳と、文…
村上春樹氏の訳と、文章を流れが上手に融合していて、訳本特有の違和感が余りありませんでした。ただ内容は、好き嫌いが分かれるところ。話の流れよりも文章の雰囲気を楽しみたい人にお勧めします。
文庫OFF
不思議な味わい
短編集である。ごく普通の、白人女性を中心に、彼女の家族や隣人の話が連なるのだが……言葉が馴染むまでに時間がかかる、といえば良いのか。響き方が面白い作品、といえば良いのか。不思議な味わいの一冊。
fyu
アートジャケットの淡い色使いの良さ、そしてなんといっても このタイトルのキャッチーさ。 この題目が何を意味するか知りたくて購入して、何年も積んでいたが、ついにようやく読もうというきになった。 落合陽一の忘れる読書が背中を押した。 もっとも、このタイトルの意味を知るために、chat...
アートジャケットの淡い色使いの良さ、そしてなんといっても このタイトルのキャッチーさ。 この題目が何を意味するか知りたくて購入して、何年も積んでいたが、ついにようやく読もうというきになった。 落合陽一の忘れる読書が背中を押した。 もっとも、このタイトルの意味を知るために、chatgptに訊いてみたが、もっともらしいこと言っていたので本当かと思って自分で確かめたくなったというのが主な動機ではある。実際、全くのデタラメだった。 結婚適齢期の女が、コミューンで子供を世話している黒人?の若くてノリで生きてる感じで本職タクシードライバーの男に口説かれて一緒になるはなし。男の名はデニス。自分がバンドで歌ってる歌の歌詞の世界観を伝えるため、補足として読み上げた短い散文のエッセイにタイトルの一文がある。爆弾によって引き起こされた退廃的な世界でも、楽観的に子どもたちは最後の瞬間のすごく大きな変化を目論んでいる、と。 女はユーモアはないけど知的な元彼の子供を妊娠し、デニスは悟り潔く退場。子供の名前の名字は旦那となった元彼、そして名前はデニスと名付けられた。
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ファンでなければ理解できない この短編小説集はどれも理解するのは数回読む必要がある。だが、話の辻褄を理解できる人は稀かもしれない、それほど内容の展開を理解し読みづらい。翻訳者の村上春樹氏もいわく「やはり所々読みにくい部分があるかもしれない。しかし、言い訳するのではないが、それこそ...
ファンでなければ理解できない この短編小説集はどれも理解するのは数回読む必要がある。だが、話の辻褄を理解できる人は稀かもしれない、それほど内容の展開を理解し読みづらい。翻訳者の村上春樹氏もいわく「やはり所々読みにくい部分があるかもしれない。しかし、言い訳するのではないが、それこそグレイス・ペイリーの真骨頂であり・・・」とある。
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時々だしてきて、一つ二つ読んでみる。が、なかなか読み込めなくて同じ章を何度読んでいることか。 でも、やっぱりこれはこの先も続くのだろう。 一つ印象に残ったところ 人の生涯なんて、実はそれほど長い期間ではないのだ。そんな短い人生の中で相手の男の資質を知り尽くすことなんてできないし...
時々だしてきて、一つ二つ読んでみる。が、なかなか読み込めなくて同じ章を何度読んでいることか。 でも、やっぱりこれはこの先も続くのだろう。 一つ印象に残ったところ 人の生涯なんて、実はそれほど長い期間ではないのだ。そんな短い人生の中で相手の男の資質を知り尽くすことなんてできないし、あるいはまた相手の言い分の根底にたどりつくこともできやしないのだ。
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村上春樹の翻訳は柴田元幸直系というか、基本的にシンプルに読みやすいものというイメージがある。本作は短編集ということで、お前も読みやすそうだと思って手に取った。そうだろ? しかし本作の原文は難解ともいえる文体だそうで、村上春樹の翻訳もそれに呼応してかすらすらとは読みにくい感じに...
村上春樹の翻訳は柴田元幸直系というか、基本的にシンプルに読みやすいものというイメージがある。本作は短編集ということで、お前も読みやすそうだと思って手に取った。そうだろ? しかし本作の原文は難解ともいえる文体だそうで、村上春樹の翻訳もそれに呼応してかすらすらとは読みにくい感じにはなっている。 ところがやはり非凡な視点を持った短編集である。お前みたいに骨のある小説が読みたいやつはぜひ手に取るがいい。
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トニ・モリスンと並ぶアメリカの代表的女流作家であるグレイス・ペイリーの第2短編集。50年にも及ぶ作家人生の中で、本作を含む3つの短編集しか出していないにも関わらず、圧倒的な支持を受けているその凄さを探るべく読了。 訳者である村上春樹自身が、非常に難解であり、柴田元幸の助けがなけ...
トニ・モリスンと並ぶアメリカの代表的女流作家であるグレイス・ペイリーの第2短編集。50年にも及ぶ作家人生の中で、本作を含む3つの短編集しか出していないにも関わらず、圧倒的な支持を受けているその凄さを探るべく読了。 訳者である村上春樹自身が、非常に難解であり、柴田元幸の助けがなければ翻訳は完成しなかった、と語っているように、確かに何度も読み込まないと理解できない独特の難文ではある。ただ、その中でアメリカの中年女性のリアルな生が描かれているのは間違いがなく、そこがこの圧倒的な支持を生んでいるのだということは理解できる。 田舎から家出をしてきた14歳の少女が、辿り着いたNEW^ヨークで行きずりの男に犯され、男に窓から突き落とされた、もしくは自ら身を投げたかという真相は不明のまま、とにかく少女が死んだという事実だけが残る「リトル・ガール」が印象的。この救いようのなさをソリッドに描くことこそ、この著者の魅力の一つのように感じた。
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# 最後の瞬間のすごく大きな変化 面白いか。面白いとはいえない。 最初の方は読みにくかったが、だんだんペースに慣れてきて、最後の方はテンポよく読めた。 しかし終わってみるとほとんどのディテールは思い出せない。部分的に思い出せることもあるからそれでいいのか。 筋を追って順に語れる...
# 最後の瞬間のすごく大きな変化 面白いか。面白いとはいえない。 最初の方は読みにくかったが、だんだんペースに慣れてきて、最後の方はテンポよく読めた。 しかし終わってみるとほとんどのディテールは思い出せない。部分的に思い出せることもあるからそれでいいのか。 筋を追って順に語れるということはない。そもそも筋というものがあるのか。 でもいろいろな状況や考え方や観念が書き込まれているのは確か。 きちんと理解することは簡単ではないだろう。 移民、黒人、ユダヤ人、未婚の母、娼婦など、差別される人々が中心に登場する。 それぞれに苦労を抱えているが、みんな何となくあっけらかんと生きている。 “男たるもの、亭主だろうが、息子だろうが、下宿人だろうが、朝食の席には髭を剃ってつくものです” p.34 “人はすべて、現実の人間であれ架空の人間であれ、人生においては決定されていない運命を享受する権利を有しているのだ。” p.232 ## 必要な物 よく分からない ## 負債 思い出を語ることによって楽になる。 友人の物語を代わりに語る。 ってこと? ## 道のり 思い出せない ## 午後のフェイス フェイスが老人ホームに入っている父母に会いに行く。 フェイスは父親に逃げられた母子家庭で、忙しい生活のためなかなか会いに行けない。 フェイスが帰るとき、父が駅まで送ってきてくれる。 比較的長い作品でたくさん書き込まれていたがほとんど覚えていない。 祖父 パパ ダーウィン夫人:ママ。老人ホーム「ユダヤの子どもたち」に入っている チャールズ:兄。子どもがいる フェイス:子どもがいる ホープ:妹。子どもがいる イェンタ:老人ホームに入っている人 リカルド:フェイスの最初の夫 シリア・ヘーゲルシュタイン:老人ホームに入っている人 エッシー・シャイファー:老人ホームに入っている人 スロヴィンスキー:ダーウィン夫人の隣人 テッシー:スロヴィンスキーの娘。フェイスの幼なじみ ## 陰鬱なメロディー 思い出せない ## 生きること 友人のエレンが死ぬ ## 来たれ、汝、芸術の子ら キティーとその時の夫ジェリー・クックが何やら話している。 ジェリーのビジネスについて。 タイトルは最後の方でラジオから流れる歌詞。 ## 木の中のフェイス フェイスは木の上に上り、母親たちが公園で話しているのを聞いている。 自分も会話に参加したり、息子と話したりもする。 デモを行う人々が近くを通りかかったりする。 ## サミュエル 電車の中でふざけていた黒人の子どもたちの内、サミュエルが電車から落ちて轢かれて死ぬ ## 重荷を背負った男 隣の妻と不倫した男が、その夫から妻とともに撃たれる。 命は助かり、夫は逮捕される。 ## 最後の瞬間のすごく大きな変化 アレクサンドラの家に若い男が転がり込む。 男はタクシー運転手で、アレクサンドラを客として載せたときに知り合ったのだろう。 男は何かのコミューンに属していて、音楽をやっている。 ## 政治 母親のグループが公聴会で歌を歌う ## ノースイースト・プレイグラウンド 公園で未婚の母たちがあつまって子どもを遊ばせている ## リトル・ガール 田舎から出てきた少女が、黒人の男に声をかけれれてレイプされ、窓から落ちて(落とされて?)死ぬ ## 父親との会話 父親に小説を書いてみせる。ダメ出しをされ、第二稿も提出する。 ## 移民の話 ジャックの父母がどのようにしてポーランドからニューヨークに移り住んだか ## 長距離ランナー フェイスがマラソンを始める。 走っているうちに子供の頃に住んでいた地域を通りかかり、子供の頃に住んでいたアパートにしばらく住まわせてもらうことになる。 戻ってきて家族との生活を再開する
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簡潔な言葉で強く語りかけてくる文体に、これまでにない衝撃を受けました。 芸術はあまりにも長く、人生はあまりにも短い。 難解な文章を目の前に、しみじみとそう思う。
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