異邦人 の商品レビュー
これを読み、不条理な…
これを読み、不条理なのは社会の方だとおかしなカタルシスを得た10代。20を過ぎた今、不条理なのは主人公の方だと思う。30を過ぎた未来の私はどう思うだろう。
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ノーベル文学賞受賞の…
ノーベル文学賞受賞のカミュの処女作品です。第1部は退屈だったけど、第2部に入ってからは一気に読めました。主人公の感覚は不思議だけど、神とか宗教に対する考えには同意。最後の最後で「何かが裂け」て叫んだ主人公の言葉には、彼の人間性が初めて表に出た部分として強烈に印象に残りました。社会...
ノーベル文学賞受賞のカミュの処女作品です。第1部は退屈だったけど、第2部に入ってからは一気に読めました。主人公の感覚は不思議だけど、神とか宗教に対する考えには同意。最後の最後で「何かが裂け」て叫んだ主人公の言葉には、彼の人間性が初めて表に出た部分として強烈に印象に残りました。社会に対応できない人間は人間によって葬られてしまう、、そういう意味で主人公は異邦人だったのでしょうか。
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異邦人というタイトル…
異邦人というタイトルどおり、普通では考えられない行動をする主人公。そこには後悔も何もなく、ただ唖然とさせられるばかりでした。
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不条理をテーマとした…
不条理をテーマとしたこの小説。主人公ムルソーの行動なのか、それをとりまく社会なのか・・・大きな問題提起をしている作品である。
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不条理小説らしいが、…
不条理小説らしいが、同時に植民地小説でもあると思う。いかにも植民地的な、本国じゃない緩さというか、けだるい感じの記述が多い。ムルソーに射殺されちゃったアラビア人達がわから見ればまたちがう「異邦人」になるだろうし。
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物事に無関心で退廃的…
物事に無関心で退廃的な感じのする主人公ムルソー。そんな男を裁判では、人を殺したことよりも、母親の葬儀で涙を見せないことや葬儀の翌日海水浴に行くということが悪だとする社会一般の観念(枠)にはめてしまおうとする。それに対してムルソーは自己弁護もせずに死刑を受け入れる。それは、社会常識...
物事に無関心で退廃的な感じのする主人公ムルソー。そんな男を裁判では、人を殺したことよりも、母親の葬儀で涙を見せないことや葬儀の翌日海水浴に行くということが悪だとする社会一般の観念(枠)にはめてしまおうとする。それに対してムルソーは自己弁護もせずに死刑を受け入れる。それは、社会常識に対する痛烈な反発にも思える。
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母親が死んだ次の日に…
母親が死んだ次の日に女と海水浴に行き、映画を見て笑い転げ、ついにはふとしたことで人を殺してしまう男ムルソー。殺人の理由は、「太陽がまぶしかった」からと答える彼の感性は最後までとらえきれません。人間の不条理について追求したアルベール・カミュの傑作。
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無感動な主人公に同調…
無感動な主人公に同調するところは多々ありますが、ここまで不安も後悔も葛藤も無く生きている人もやはり珍しい。
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陽が照る殺人の瞬間の…
陽が照る殺人の瞬間の描写が秀逸だと思う。ムルソーの頭の中はまるで夏の蜃気楼のようにぼんやりと曖昧で淡々としていてそれでいて強烈な個をはなっている感じがします。執着というものがあるようでない。とても退屈そうに生きている。無関心さとけだるさ。暑い暑いけだるさでした。
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なぜ人を殺したか?暑…
なぜ人を殺したか?暑さのせいだ。夏の鋭く刺す太陽の熱に侵されたがゆえに主人公ムルソーがアラビア人を射殺する描写は、不条理というよりもむしろ説得力のある行動として感じられた。殺人だけでなく、たいてい人間の行動は理屈ではない。
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