アンドロイドは電気羊の夢を見るか? の商品レビュー
ディックがこんなにも…
ディックがこんなにも知られていなかったころ、この作品に出会った。ブレードランナーの世界とは、シンクロしつつ微妙にずれてくる。映画を見たら読んでおくべし。
文庫OFF
映画「ブレードランナ…
映画「ブレードランナー」の原作。映画より、もっと奥深いストーリーと幻想味が味わえます。
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おもしろかった。ポロコフを処理してからルーバーを処理するまでの疾走感が良かった。vsガードンらへんでお互いの認知が食い違うところが一番良かった。叙述トリックを匂わされる感じ。一つわからないのはガードンはなぜポロコフを鑑識にかけたのか。飽くまでも人間として振る舞ったのだろうか。 ストーリーともう一つの要素として作品を通して語られていたのは“人間性とは”である。ディック曰くそれは優しさであると。人間でもアンドロイドでも優しさを持っていたら人間なんだと。リックはルーバーに優しかった。自分がアンドロイドに優しさを抱くことにその時初めて気づいた。それで残りの3人の処理が怖くなったのだろう。その恐怖を払拭するためにレイチェルと寝たのではないかと思う。アンドロイドに非情なフィンの言う方法で仕事を成し遂げようとしたのだろう。 イジドアの存在意義について考える。作品の世界観の導入に一役買っているのはもちろんだが、彼は何より優しかった。そしてピンボケであった。人間の本来持つもの、他の種よりも卓越した知能などを差し置いて持っているもの、それが優しさであると言いたいのだろうか。 レイチェルはなぜ山羊を殺したのだろうか。嫉妬ではないだろうかと思う。そう思うと人間味を感じる。ともするとイーランを殺していたかもしれないと思うとゾッとする。
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小説版と映画版の中間がみたかった。 映画版は駄作ではないが、傑作だと思ったことはない。そして、小説版は映画版とは全く違う。 これまで「リドリースコットは原作を無視しすぎた」と思っていたが、小説を読み終わった今ではリドリースコットへの評価だけが変わった。 個人的に、映画版の方...
小説版と映画版の中間がみたかった。 映画版は駄作ではないが、傑作だと思ったことはない。そして、小説版は映画版とは全く違う。 これまで「リドリースコットは原作を無視しすぎた」と思っていたが、小説を読み終わった今ではリドリースコットへの評価だけが変わった。 個人的に、映画版の方が好みである。 小説版は、原文を上手く訳せていない、そんなもどかしさがある。 確かに面白いのだが、私が惹かれるのは警察署のシーンや銃やアンドロイドの話。 つまり私にとっては映画でも小説でもない物語を期待していたのだろう。 本を読みながら、序盤は映画版の景色を想像し、後半からラストにかけては全く違うイメージを持った。 ここまでわかりやすい宗教観や神の存在を描いているのは私にとっては退屈であった。
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リドリー・スコット監督のサイバーパンク映画、ブレードランナーの原作。小説自体も非常に有名。 本書は読者に人間とアンドロイド、その違いは何か?と問いかけてくる。両者の差異は曖昧で、アンドロイドに人間味が見られたり、逆に人間が感情をコントロール出来ない事もあったりと、全体的に哲学的...
リドリー・スコット監督のサイバーパンク映画、ブレードランナーの原作。小説自体も非常に有名。 本書は読者に人間とアンドロイド、その違いは何か?と問いかけてくる。両者の差異は曖昧で、アンドロイドに人間味が見られたり、逆に人間が感情をコントロール出来ない事もあったりと、全体的に哲学的であり、非常に考えさせられる。 世界観や設定の作り込みが素晴らしく、正にSFの金字塔と呼べる傑作。
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期待値高すぎたのかそこまで面白くなかったな〜って思ったけど、これは「AI」や「アンドロイド」という設定がそこまで形態化されてなかった時代にここまでの空想を作り上げたことが素晴らしい。という作品らしい。その時代に読んでたら衝撃的に面白かったのかもな
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第26回ビブリオバトル〜明石の陣〜テーマ「混」で紹介された本です。チャンプ本。 2019.11.14
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アニメPSYCHO-PASSにも引用されていて、SFの有名作品ということで読んでみました。ブレードランナーも昔映画を見たことがあり、うろ覚えですが結構内容が違う印象を受けました。小説ではマーサー教の描画が多い、最終バトルが意外とあっさり終わるなど。 良かった点 •細かい描写で世...
アニメPSYCHO-PASSにも引用されていて、SFの有名作品ということで読んでみました。ブレードランナーも昔映画を見たことがあり、うろ覚えですが結構内容が違う印象を受けました。小説ではマーサー教の描画が多い、最終バトルが意外とあっさり終わるなど。 良かった点 •細かい描写で世界観(荒廃してどんよりした雰囲気)がよく伝わってきた •リックとアンドロイドの闘いはハラハラした緊張感が伝わってきた 気になる点 •検査や生き物を躊躇なく殺すシーンで、共感が人間らしさの象徴のように語られているが、アンドロイドでも共感を示すことはできそう。少なくとも、本当の意味で心からの共感をしなくても、検査結果や行動といった形で共感を人と同じレベルで表出させることは可能な気がする。当時はミラーニューロンとか見つかっていたのかな? •電気生物ではなく本物の生き物の価値が圧倒的に高いのはなぜなのだろう?単純に珍しいから?それ以外のメッセージがあったのだろうか? 一度ではメッセージをちゃんと理解できない箇所も多かった気がします。現在のAIが発展した世界を知っていると少し古いAI観である印象を受けますが、的を射ている描画も多く、当時はかなり革新的だったんだろうなと感じました。
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主人公が捕まって別の賞金稼ぎに尋問を受けているところの「誰がアンドロイドなのか?」って場面がハラハラした。イジドアが何となく不憫。
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とあるアニメでこの本がでてきたので、手に取ってみました。 久しぶりのtheファンタジー、SF!ものだったが、世界観がしっかりしていてとても読みやすかった。
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