谷川俊太郎詩選集(2) の商品レビュー
好きな詩は好きだけど、詩の深みがまだ私には早かったかもしれない。 なまぐさい感じの詩が特に楽しめなくて感性がまだ追いついていないのかもしれない。 他のも読もういつか
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私が知っていた谷川さんの詩は教科書でみたようなほんのほんの一部だった。解説に書かれているように、沢山の言葉たち、たくさんの世界が詰め込まれるていた。 言葉がぎっしり詰まっている詩集をいくら読んでも情報過負荷になることはない。詩はどんな情報も伝えないからむしろ情報を一瞬にして霧化し...
私が知っていた谷川さんの詩は教科書でみたようなほんのほんの一部だった。解説に書かれているように、沢山の言葉たち、たくさんの世界が詰め込まれるていた。 言葉がぎっしり詰まっている詩集をいくら読んでも情報過負荷になることはない。詩はどんな情報も伝えないからむしろ情報を一瞬にして霧化してくれる… ほんとその通りだと思う。何度も何度も読んで味わいたいと思った。
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P148「あなた」 P268「あいしてる」 のふたつがいいと思いました。 ふたつとも、ひらがなだけの、とてもわかりやすい詩です。 「あいしてる」 あいしてるって どういうかんじ? ならんですわって うっとりみつめ あくびもくしゃみも すてきにみえて ぺろっとなめたく なっちゃうかんじ あいしてるって どういうかんじ? みせびらかして やりたいけれど だれにもさわって ほしくなくって どこかへしまって おきたいかんじ あいしてるって どいうかんじ? いちばんだいじな ぷらもをあげて つぎにだいじな きってもあげて おまけにまんがも つけたいかんじ
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2もとても面白かったです。谷川さんの優しくて時々ぴりっとする言葉で、世界がどこまでも広がっていきます。心地よいひとときでした。ひらがなばかりのやさしい詩も、ぴりっとどきっとする詩も、好きです。
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赤は白じゃないわ 黒も白じゃないわ だから赤と黒はよく似ているわ あなたを単純と考えるぼくの複雑 ぼくを複雑と考えるあなたの単純 忘れるな 在る数は1のみ 2より多い数はすべて 幻。
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谷川俊太郎の詩作のすべてから新たに編んだ21世紀初のアンソロジー。編集は東北大学で教鞭を取る、中国の詩人、田原(Tian Yuan)。私は長男に俊太郎と名前をつけようとしたぐらい、昔から私淑し、よく読んでいる方だと思います。第1巻のカラー付録には、初版装幀選があり、何冊かは私の手...
谷川俊太郎の詩作のすべてから新たに編んだ21世紀初のアンソロジー。編集は東北大学で教鞭を取る、中国の詩人、田原(Tian Yuan)。私は長男に俊太郎と名前をつけようとしたぐらい、昔から私淑し、よく読んでいる方だと思います。第1巻のカラー付録には、初版装幀選があり、何冊かは私の手許にもありますが、中には見たことないものも...また第2巻の解説を書いておられる高橋源一郎さんにいたっては、過去にも現在にもたくさんの詩人がいて、 たくさんの詩が存在しているが、谷川俊太郎は、たくさんの詩人のひとりではなくて、たったひとりの詩人であると 今年からはじめた、大学での読み方と書き方の授業通して、生徒の目で言い切っています。
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・夜中に台所でぼくはきみに話しかけたかった ・シェークスピアのあとに ・生きるうた ・コカ・コーラレッスン ・口にしたら生きてゆけそうもない言葉と、口にしなかったら生きてゆけそうもない言葉、それらが同じひとつの言葉であるとき、何故あなたはそこに立っていられるのでしょう? ・スーパ...
・夜中に台所でぼくはきみに話しかけたかった ・シェークスピアのあとに ・生きるうた ・コカ・コーラレッスン ・口にしたら生きてゆけそうもない言葉と、口にしなかったら生きてゆけそうもない言葉、それらが同じひとつの言葉であるとき、何故あなたはそこに立っていられるのでしょう? ・スーパーマン ・私の女性論 ・十二月十五日 ・あいしてる ・うそ どの詩も本当に素晴らしかったけれど、これらが特に私の心にズンときた。 谷川俊太郎の詩を授業で習ったあのころから私たちは彼に夢中なのだ、と思う。本当に素晴らしい。
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なかなか良かった。 谷川俊太郎は日本人が詩人で知っている名を挙げる場合に一番よく出てくる日本人の詩人である事を高橋源一郎の解説で知った。 詩が死に親しむことで生へと向かうものであることを、少しずつ私は信じ始めている。
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寝る前読書に最適。 「な」、「コカコーラレッスン」、「アルカディア」、「詩めくり」、「ゆうぐれ」、「にじ」が個人的に好き。
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口にしたら生きてゆけそうもない言葉と、口にしなかったら生きてゆけそうもない言葉、それらが同じひとつの言葉であるとき、何故あなたはそこに立っていられるのでしょう? (p.126 「質問集続」抜粋) わたしではない あなた たとえはなればなれのみちを あゆむとしても あす わたしは あなたに あいたい (p.161 「あなた」抜粋) かたちで交歓できぬとすればせめて真情でわたりあいたいと考えても、それが手練手管で終わりそうな言葉のはしゃぎようをどうしよう。 * その女は生きて目前に居る 舌で上唇をしめしてから 後期ロマン派のヴァイオリンの鼻声で 〈ねぇ〉と言う その〈ねぇ〉はどんなえくりちゅーるよりも 手に負えない(のはきみも御存知) (p.194 「32 〈ねぇ〉」抜粋) ―――― 「あなた」はどこを抜粋すればいいのか悩みました。これは部分じゃなく全体で読んだときに凄く良いんだ。谷川氏は躰を描写させたら天下一品といいますか簡素な言葉で奥行きを出すから堪らないですよね。生活臭の染みついた叙情性に満ちている。エクリチュールは「書かれたもの」という意味ですよね確か。言葉を飯の種としているのに、一人の女性のささいな「ねぇ」という呼びかけに屈しちゃうのかと、屈したと素直に認められるのかと、もうじたばたしたくなります。本書自体さることながら、個人的に高橋源一郎氏の解説の面白さに唸りました。「すべて」以上。超格好良いです先生。
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