カスバの男 の商品レビュー
直島の銭湯で知った大竹伸朗さんの、モロッコ旅行記。 読む本ではなくて、感じる本だと思った。 心に余裕がある日じゃないとなかなか感じ取ることができなくて、だいぶ時間がかかった。 こういう本が理解できるぐらいの感受性と心の余裕を持ち続けたい。
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(気になる本を登録しておいて、気分が乗ったら読むスタイル。読む頃には、なんでこれをチェックしたか分からないで本を開く羽目に) 画家の旅行記 メモをそのまま本にしたような部分があり、確かにわかりにくいけど、人の旅を覗き見した気分が増しておもしろい 大手出版社じゃ、こうはならない...
(気になる本を登録しておいて、気分が乗ったら読むスタイル。読む頃には、なんでこれをチェックしたか分からないで本を開く羽目に) 画家の旅行記 メモをそのまま本にしたような部分があり、確かにわかりにくいけど、人の旅を覗き見した気分が増しておもしろい 大手出版社じゃ、こうはならないんじゃ?
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一般的な旅行ガイドなどとは全く違う。 作者のものの見方、捉え方にある種の衝撃を受けた。いい意味でどうでもいいことを書いてあるからこそ、その場の臭いや音や色、質感を想像できる。こんな見方ができたら、世界がもっと面白くなるのでは。 だからこそ、解説の角田光代さんは、読後にモロッコに行...
一般的な旅行ガイドなどとは全く違う。 作者のものの見方、捉え方にある種の衝撃を受けた。いい意味でどうでもいいことを書いてあるからこそ、その場の臭いや音や色、質感を想像できる。こんな見方ができたら、世界がもっと面白くなるのでは。 だからこそ、解説の角田光代さんは、読後にモロッコに行かずにはおれなかったのだろう。わかる気がする。私も行ってどうでもよい壁を見たい。
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不思議な魅力のある文体だなぁ、といつも思う。普段、身近な人ともなかなか共有できない、自分の感覚の微妙にアブノーマルな部分を「わかるわかる」といった風に書き示してくれているような。あまりにも共感する部分が多いので、モロッコにも行ってきました。お腹壊したけど、素晴らしい場所だった。
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モロッコは、人を、とりわけ日本人を魅了する不思議な魅力を持った街、国のようだ。短い文章とイラストから成る本なので、受け取りようは人様々だろう。好きな人は、モロッコと大竹伸朗がますます好きになり、関心のない人は、なんだくだらない、で終わってしまうという本でしょう。ちなみに、私は好き...
モロッコは、人を、とりわけ日本人を魅了する不思議な魅力を持った街、国のようだ。短い文章とイラストから成る本なので、受け取りようは人様々だろう。好きな人は、モロッコと大竹伸朗がますます好きになり、関心のない人は、なんだくだらない、で終わってしまうという本でしょう。ちなみに、私は好きです、この本。
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モロッコを放浪する。新しい場所に着いたら、コーヒーを飲む前に街を歩く。不思議なくらい文章が埃っぽくて、何気無い描写が海外に行った時のことを思い出す。見るもの、聴く音が自分に何かを感じさせる。ふと、絵を描きたくなくる。これこそ、海外の感覚だ。
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代官山TSUTAYAで見かけて、「おや」と思った。 と、言うのはある方が近々モロッコに行くと聞いていたからだ。この方とても気になる趣味の良い方なのだが、その方がどういう人なのかはややこしいから今は書かない。 『カスバの男』と題されたその本のサブタトルは、ーモロッコ旅日記ー ...
代官山TSUTAYAで見かけて、「おや」と思った。 と、言うのはある方が近々モロッコに行くと聞いていたからだ。この方とても気になる趣味の良い方なのだが、その方がどういう人なのかはややこしいから今は書かない。 『カスバの男』と題されたその本のサブタトルは、ーモロッコ旅日記ー ちょっと待てよ。このタイトル、大昔の流行歌『カスバの女』のもじりだろ。明らかに。だけど「ここは地の果てアルジェリア~♪」と唄われるカスバってモロッコから遠くはないだろうけど、モロッコじゃなくてアルジェリアの街のはずだよね。 それがどうして、この本の書き手もモロッコ旅行記のタイトルにし、それを見た私も即モロッコを連想したのだろう。謎である。だがこの疑問、置き去りにして先に進む。 文庫版の解説を角田光代さんが書いていて、これがまた面白い。 『八日目の蝉』を読んで以来すっかり好きになったこの方が、『カスバの男』を読んだら、衝動的にモロッコ行きの航空券を買いに走った、と書かれている。それで、女性一人で行くようなところじゃありませんよ、と旅行会社のひとにアドバイスされるのだけれども、それでも強行して航空券を買って飛んだと書いてある。 実は冒頭に紹介したある方というのも女性で、モロッコには来月やはり一人で旅するのだという。この方はとてもインテリというか我々凡人からみると、ある情報がインプットされて、その結果としての行動が為されるまでの頭脳の中のプロセスがあまりに高度で想像が できない。だから、そういう意味では著名作家たる角田光代さんと同様で、なぜそうなったのかはミステリアスなのだが、あの人がやることなんだから真似してみたら素敵かも、と思わせてくれるところがある。 モロッコといえば、オジサン世代が連想するのは映画『カサブランカ』だ。 ボガードやバーグマンの名台詞が言い習わされれいて、もうベタすぎるのだが、私には何気無い脇役の仕草で忘れられないシーンがある。 颯爽と飛び去るニヒルな二枚目でありレジスタンスの英雄を見送る田舎植民地の下級警官が、手に持ったヴィシー酒の瓶を思いっきり屑籠のなかに投げ込むシーンだ。一見なんの意味もなさそうなこのシーンの意味を、三十年か四十年前テレビで見たときに、「映画って本当に」の水野晴郎さんだったか、「サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ」の淀川長春さんだったかは忘れたけれど、解説で意味を教えてくれた。 ヴィシーは、ドイツ占領下の傀儡政権であるヴィシー政府の象徴で、占領軍に支配され操られる傀儡政府に公務員の身の警官は恭順を装ってはいるけども、本当は「コノヤロー」と思ってる、それを暗示したシーンなのだということだった。 30年以上たった今、そのシーンの意味を想い起こすと解りすぎるその含蓄が哀しい。 気がついたら、この本の本文の内容には一言も触れていない。 それもそのはずだ、個性的なアーティストの手によるこの一冊をぱらぱらイストを中心に眺めただけで、私はまだこの本の本文を読んでいない。 ですが、間違いなく面白いだろうという予感がある。この予感にハズレはないだろうし、それより読み終わったら、自分がHIS目指して駆けだしはしないか、その方が心配である。
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モロッコ旅行に向けて知人にいただいた。旅の事前情報!と思い持っていって飛行機で読んでみたらこれが随分とアーティスティックな内容で全然参考にならずwでも個人的には嫌いじゃなかったす。
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旅先で書く高揚感みたいなのを感じましたが、 文章がなんだかふわふわしているような気がして わたしには合いませんでした。
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画家大竹伸朗のモロッコ旅行記。日ごとに区切られてるんですが、旅先で思いついた嘘か本当かわからないような覚え書きみたいのが、頭に綴られててそれが、旅行の臨場感でてていい。人のそういうメモって見たいけどなかなか見れないだろうなと思う。大竹伸朗は自分の視線を持っていて、所謂「既にそこ...
画家大竹伸朗のモロッコ旅行記。日ごとに区切られてるんですが、旅先で思いついた嘘か本当かわからないような覚え書きみたいのが、頭に綴られててそれが、旅行の臨場感でてていい。人のそういうメモって見たいけどなかなか見れないだろうなと思う。大竹伸朗は自分の視線を持っていて、所謂「既にそこにあるもの」に目が惹かれて、喜んだり、嫉妬したりするわけなんですが、それが文章に良く出ていて、独自モロッコが綴られている。いやもっと違うこともあったんじゃないのかとも思うが、本から見えてくる場所が大竹伸朗モロッコなんです。どこにもないモロッコ。つまりは、大竹伸朗が行く場所はどんな場所も大竹伸朗が行く場所なんですよ。文章から大竹伸朗の思考の手口が見えていい。こういう手口もあるのかと、発見させられた。さらっと読めてしまったので、もう少し、読みたかった。
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