ちいさな幸福 AllSmallThing の商品レビュー
「一番印象的だったデートは?」 どれも仰々しいエピソードではなく、いつもの日常の中できらきら光っていた瞬間を思い出としてそっと切り取ったような話。いわゆる"恋人のデート"だけに留まらない、大切な誰かと二人っきりで過ごした思い出も含めて。自分の中に眠っていた&q...
「一番印象的だったデートは?」 どれも仰々しいエピソードではなく、いつもの日常の中できらきら光っていた瞬間を思い出としてそっと切り取ったような話。いわゆる"恋人のデート"だけに留まらない、大切な誰かと二人っきりで過ごした思い出も含めて。自分の中に眠っていた"ちいさな幸福"を思い出させてくれる。 巻末に、読者から集められたデートのエピソードが並んでいるのだけど、その並びがなんだか可愛い。誰もが羨むようなドラマチックな思い出じゃなくても。楽しくて幸せで美しい思い出、ばかりじゃなくても。心の片隅になぜかずっといる、その人だけの思い出。 「そんなあたしの願いとは裏腹に、夕日はじりじりと川に落ちていって、半分になって、三分の一になって、川とあたしたちを瞬間真っ赤に染めて、ちゃぽんと川に沈んだ。」の一文がすごく好きだ。きっと、すごく綺麗で、すこし憎らしいような、忘れられない夕日。
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あの頃の私の日常の中に彼がいたことを、今になって幸せなことだったんだなと思えたりする。だからこそ思い出すのは何気ない日常の記憶なのかもしれないなあ。13のストーリーの元になったアンケート『彼みたいな素敵な人がいたから今でも人に優しくなれるんだと思う』って素敵な考え。ちいさな愛しい...
あの頃の私の日常の中に彼がいたことを、今になって幸せなことだったんだなと思えたりする。だからこそ思い出すのは何気ない日常の記憶なのかもしれないなあ。13のストーリーの元になったアンケート『彼みたいな素敵な人がいたから今でも人に優しくなれるんだと思う』って素敵な考え。ちいさな愛しい時間は私を今でも支えてくれてるんだなって思えた。
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凄く心が温まった作品だった。 自分にとって1番心に残ってるデートって何だっけ? と振り返る瞬間も温かった。 デートと言っても人それぞれ概念が違くて 派手なものばかりではない。 日常のささやかなことに小さな幸せが転んでて、 その幸せを今後も噛み締めていきたいなと感じた。
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てっきり角田さんの体験が元かと思った(勝手に)が、そうではないらしい。なんにしても、出てくるデートの全てが、素敵な話だ。暖かい話だ。
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やさしくて読みやすかった。プリンセスのようなデートじゃなくて、日常の中の小さなデートが色濃く残る。そんなことが積み重なって幸福、そんな感じ。
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色んなデートでの思い出話。 むかし、好きな人が行きつけのお店の屋上でお誕生日のお祝いをしてくれた。10個上の人で行きつけのお店がある所とかなんでも好きな食べ物食べていいよって5000円前後のお肉やお魚のメニューが並んでて、そしたら彼が〇〇は気を遣っちゃうから値段見んといてって笑っ...
色んなデートでの思い出話。 むかし、好きな人が行きつけのお店の屋上でお誕生日のお祝いをしてくれた。10個上の人で行きつけのお店がある所とかなんでも好きな食べ物食べていいよって5000円前後のお肉やお魚のメニューが並んでて、そしたら彼が〇〇は気を遣っちゃうから値段見んといてって笑ってくれてなんだか本当に嬉しくて嬉しくてそして本当にかっこよくて手に届かない存在で少し苦しくなりながらも、でもどうしようもない人だったなぁと懐かしながら読みました。
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色んな人の思い出に残るデートが綴られている本。 素朴な日常こそが印象に残っていたりする。 みんなそれぞれそういう思い出を持っていて、ちいさな出来事の中に最高の幸せが詰まってる。 とてもほっこりできる本。
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面白かったです。様々な、心に残るデートの形。リレー形式でお話が繋がっていくのも良かったです。恋とか愛とか、こんな小さな幸福の積み重ねなのかもしれないです。わたしの心に残っているデートってなんだろ?と思いを馳せましたが特に思い付かなかったので、枯れてるなぁと思いました。小さくても、...
面白かったです。様々な、心に残るデートの形。リレー形式でお話が繋がっていくのも良かったです。恋とか愛とか、こんな小さな幸福の積み重ねなのかもしれないです。わたしの心に残っているデートってなんだろ?と思いを馳せましたが特に思い付かなかったので、枯れてるなぁと思いました。小さくても、幸せ、と感じることをたくさんためていきたいです。
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15/12/18 「ちがいますよ、顔がほころんじゃうデートですよ。たとえそれがすっごくつまんなくても、最低でも」(P54) あー角田さんすき。 これ、表紙がちょっとざんねん賞。 P76-77 奇跡なんて、ほんと、毎日飽きるほどあるんだよ、と、耕太は天井を眺め、心のなかで妹に...
15/12/18 「ちがいますよ、顔がほころんじゃうデートですよ。たとえそれがすっごくつまんなくても、最低でも」(P54) あー角田さんすき。 これ、表紙がちょっとざんねん賞。 P76-77 奇跡なんて、ほんと、毎日飽きるほどあるんだよ、と、耕太は天井を眺め、心のなかで妹につぶやく。(中略) 亜紀、おまえにも早く、十円拾っても奇跡と思えるような毎日がくるといいな。飽きるほどあっても、絶対飽きないからさ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「今まで一番印象に残っているデート」 「もっともデートとはいえないようなデート」 「恋愛のさなかで、一番幸福だと思ったのはどんなときか。」 などなど、恋やデートに関するテーマについてのリレー式短編集。 (ギリシャ行きの話以外)どのお話も地味だけどドラマになっている。 逆に彼女に会いにギリシャに行きまくった彼の話もこの中にあると 地味なありきたりのことに思えて少し不思議。 心ときめくデートの数々、ほのぼのしちゃいました。
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