新明解 古典シリーズ 更級日記 和泉式部日記 紫式部日記(6) の商品レビュー
「白の祝宴」で、散々面白くない、とけなされた紫式部日記。恥ずかしながら通読したことがなかったので、そんなに面白くないものなのか・・??と今回、初めて読んでみました。たまたま手に入った本が受験参考書だったので、原文、現代語訳、原文の品詞分解や解釈、そして受験問題まで入っていて、もう...
「白の祝宴」で、散々面白くない、とけなされた紫式部日記。恥ずかしながら通読したことがなかったので、そんなに面白くないものなのか・・??と今回、初めて読んでみました。たまたま手に入った本が受験参考書だったので、原文、現代語訳、原文の品詞分解や解釈、そして受験問題まで入っていて、もう、いたれり尽くせり。(*^_^*)で、率直な感想として、面白いじゃん、「紫式部日記」、だったのですが・・・。確かに、まるで写真で写したかのような宮廷の女房たちや公達の衣装や振る舞い、また、固有名詞の羅列など、こんなに長く書いてくれなくても、と思うところはありましたが、式部の日々の鬱屈した思い、また、それを他人の目でも見ることができる彼女の冷静さは、現代の気持ちにもそのまま通じるように思えました。そして、古文っていいなぁ・・・と改めて嬉しくなったのも収穫だったかな。現代文と違って、副助詞や尊敬・謙譲の助動詞などから、微妙な筆者の心持ちが透けてみえてきて、これは現代語訳しただけでは伝わらないよね、と。有名な若紫云々、また、清少納言の悪口など、も「白の祝宴」では、式部本人が書いたのではないことになっていて、それは案外、そうだったのかもしれないけど、それならそれでいいよ、と思える面白さ。「更級日記」「和泉式部日記」は、たぶん読まないでしまうことになると思うけど、古文の美しさ・面白さを今回、再認識してしまったとなると、これはいずれ読まなければいけないでしょうね。(*^_^*)困ったなぁ、読みたい新刊はどんどん出るし、他にも読み返したい本が多々あるのに、また、古典にまで手を出してしまうと、いくら本ばっかり(*^_^*)読んでいる私でも、時間が足りない!!と嬉しい悲鳴をあげるフリをしたくなります。
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