余話として の商品レビュー
文化とは無駄話のことだという指摘によってまとめられた本書は,その言及通り,文化を織りなす様々な瑣事が文化の様々な視座から切り取られ,全く飽きることなくむしろもっともっとと渇望する気持ちが湧いてくる.人誑しが書いた文章はやはり人を誑す.
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裏表紙の本書紹介文「司馬遼太郎文学の舞台裏を知るためにも愛読者必読のエッセイ集」とある。司馬遼太郎フアンならば、本書は垂涎の的であることは間違いなし。
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アメリカに渡った剣客、不思議な勘働きをもつ銘木屋、江戸時代の地方の貧しい農民にさえ浸透していた死についての美意識と恥の思想、流山で近藤勇を捕縛したある薩摩藩士……折に触れて考察、披露した歴史のこぼれ話をまとめた『話のくずかご』ほか、会津と他藩との間に立つ外交官であった藩士・秋月悌...
アメリカに渡った剣客、不思議な勘働きをもつ銘木屋、江戸時代の地方の貧しい農民にさえ浸透していた死についての美意識と恥の思想、流山で近藤勇を捕縛したある薩摩藩士……折に触れて考察、披露した歴史のこぼれ話をまとめた『話のくずかご』ほか、会津と他藩との間に立つ外交官であった藩士・秋月悌次郎の幕末と明治を綴る『ある会津人のこと』、大化の改新から現代まで続く、不思議な日本の政治構造、権力者の性質、上方を中心に愛された太平記とその影響についてを考察する『日本的権力について』を収録。 小説の構想を考えている時去来するという無数の“むだばなし”をまとめた一冊。 有名な人物から、無名の人物まで。 人間の人生についての関心と滋味にあふれたエッセイ集。
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小説の主人公にはならないことが多い人たちが、大きく時代が動くときにどのように生きていたかが語られていて読み応えがありました。小説を書く司馬さんからみれば、書いてきた小説からこぼれおちた余話なので、1冊の本にするにはためらいがあったようですが、本としてまとめたかった編集者の気持ちが...
小説の主人公にはならないことが多い人たちが、大きく時代が動くときにどのように生きていたかが語られていて読み応えがありました。小説を書く司馬さんからみれば、書いてきた小説からこぼれおちた余話なので、1冊の本にするにはためらいがあったようですが、本としてまとめたかった編集者の気持ちがよくわかりました。散逸させてしまうにはもったいないエピソードばかりです。
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日本軍はドイツの軍隊は素晴らしいと礼賛していた。老朽化して頭もぼけてくると、考え方もおかしくなるそうだ。納得。 弱き帝国主義の日本は手始めに朝鮮を占領した。哀れだ。しかし仕方がなかったのだろう。必死だったのだ。 信長は秀吉は、猿ではなく、「はげネズミ」と呼んでいたらしい。そして最...
日本軍はドイツの軍隊は素晴らしいと礼賛していた。老朽化して頭もぼけてくると、考え方もおかしくなるそうだ。納得。 弱き帝国主義の日本は手始めに朝鮮を占領した。哀れだ。しかし仕方がなかったのだろう。必死だったのだ。 信長は秀吉は、猿ではなく、「はげネズミ」と呼んでいたらしい。そして最近の政治家の顔は丸顔が多く、尖った人は少ない。なるほど。 坂本竜馬はどの土地に行っても土佐弁で話した。当時は藩ごとの方言では理解できないから共通語を話したそうだが、そう考えると竜馬はすごいし、土佐弁は全国で通用するだけのものだったのだろう。
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