背教者ユリアヌス(中) の商品レビュー
学究的な生活を送るユ…
学究的な生活を送るユリアヌスの純粋な魂。皇后エウセビアは、その魂に呼応するようにひたむきな愛をユリアヌスに注ぎ続ける。昇華された二人の魂は美しい輝きを放つ。しかし、学徒としての生活も副帝に擁立されることで終わりを告げ、ゲルマンの反乱続くガリアの地に赴くこととなる。プラトンを携えた...
学究的な生活を送るユリアヌスの純粋な魂。皇后エウセビアは、その魂に呼応するようにひたむきな愛をユリアヌスに注ぎ続ける。昇華された二人の魂は美しい輝きを放つ。しかし、学徒としての生活も副帝に擁立されることで終わりを告げ、ゲルマンの反乱続くガリアの地に赴くこととなる。プラトンを携えた指揮官ユリアヌス。その躍動に読者の魂も揺さぶられる、珠玉の名作の中巻です。
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波乱なローマ帝国。史…
波乱なローマ帝国。史実にはずれてないところが、いいです。
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ガルスの死後、ユリアヌスは皇帝コンスタンティウスの妃であるエウセビアと出会い、たがいに魅かれあいます。しかし宮廷では、侍従長のエウビウスを中心とするキリスト教の信者たちが大きな勢力をもっており、キリスト教に対して距離を置こうとするユリアヌスに対して厳しい視線が向けられます。 や...
ガルスの死後、ユリアヌスは皇帝コンスタンティウスの妃であるエウセビアと出会い、たがいに魅かれあいます。しかし宮廷では、侍従長のエウビウスを中心とするキリスト教の信者たちが大きな勢力をもっており、キリスト教に対して距離を置こうとするユリアヌスに対して厳しい視線が向けられます。 やがてユリアヌスは、コンスタンティウスに命じられてガリア地方へと赴任することになりますが、そこにもエウビウスたちの謀略が張りめぐらされており、他方でユリアヌスを守ろうとするエウセビアとの抗争がえがかれます。
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ユリアヌスがついにガリア平定へと乗り出す。勉強ヲタクが軍事にも意外に才能を発揮という王道ストーリー(?)だが、戦闘シーンは白熱。皇后エウビウスとのメロドラマがちょっと長すぎるかな…相変わらずの各キャラの徹底的な内省ぶりは見事。
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陰謀の渦巻くローマ宮廷、エウセビアとの秘めたる愛、副帝就任とガリアでの勝利。 理性と人間の高潔さを問う西洋歴史小説の傑作です。
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プラトンなどの哲学書にしか生甲斐を見出せなかったユリアヌス。しかし、異母兄ガルスの死と皇后エウセビアとの出会いが、ユリアヌスを副帝へと導いた。正義という真理を胸に、腐敗した中央政治や蛮族と戦いガリアを平定した。 物語が大きく動き、漸く面白くなってきた。兵士を鼓舞したときや秩序...
プラトンなどの哲学書にしか生甲斐を見出せなかったユリアヌス。しかし、異母兄ガルスの死と皇后エウセビアとの出会いが、ユリアヌスを副帝へと導いた。正義という真理を胸に、腐敗した中央政治や蛮族と戦いガリアを平定した。 物語が大きく動き、漸く面白くなってきた。兵士を鼓舞したときや秩序について語っているときのユリアヌスの哲学的セリフがカッコいい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
(2013.06.27読了)(1999.11.04購入) 【目次】 第五章 皇后エウセビア 第六章 ギリシアの空の下 第七章 神々の導くところ 第八章 ガリアの東 「背教者ユリアヌス(上)」辻邦生著、中公文庫、1974.12.10 *本の表紙より* けがれなき青年の魂にひたむきな愛の手をのべる皇后エウセビア。真摯な学徒の生活も束の間、副帝に擁立されたユリアヌスは反乱のガリアの地に赴く 毎日芸術賞にかがやく記念碑的大作!
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上に続いて美しい世界観が広がっている。 それと同時に人間の本性も明らかにされている。 なんだか考え深くなります。
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ローマ帝国の中期、キリスト教が古代ローマの神々に取って代わる時代にその新しい宗教に抵抗した皇帝ユリアヌスの少年期から始まる歴史ドラマ。少年の成長譚を基本線に置きつつも、腐敗した社会のずる賢さや狂信的な宗教の怖さなどに対する批判、時代の流れに抗うことの難しさなどをテーマに含んでいる...
ローマ帝国の中期、キリスト教が古代ローマの神々に取って代わる時代にその新しい宗教に抵抗した皇帝ユリアヌスの少年期から始まる歴史ドラマ。少年の成長譚を基本線に置きつつも、腐敗した社会のずる賢さや狂信的な宗教の怖さなどに対する批判、時代の流れに抗うことの難しさなどをテーマに含んでいる。情景描写の1つ1つが精緻で、それらが登場人物の心象風景を見事に映し出している。
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物語も佳境に。 ゲルマン民族との戦いは長篠の戦い並みにおもろかった。 それにしてもユリアヌスはすげーな。哲学による内省と 読書量で物事のアーキテクトを理解している事とビジョンが あったこと、使命感、生まれ持った胆力があったから あんなに戦果をあげれたのかなー。 凡人からすると...
物語も佳境に。 ゲルマン民族との戦いは長篠の戦い並みにおもろかった。 それにしてもユリアヌスはすげーな。哲学による内省と 読書量で物事のアーキテクトを理解している事とビジョンが あったこと、使命感、生まれ持った胆力があったから あんなに戦果をあげれたのかなー。 凡人からすると経験しないと物事は上手にならないと 思っている身からするとこの成果はすごい。 ブレーンがいたとしてもね。
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