小説 日本婦道記 の商品レビュー
本のタイトルどおり、…
本のタイトルどおり、女性が主人公の短編集です。武家の女性が描かれいます。しかし、描かれいる女性像は、正直、今では時代おくれかなという感じが否めません。それでも、どの短編も感動的で「さずが、山本周五郎」という感じです。「不断草」というタイトルの短編が良かったです。ちなみに山本周五郎...
本のタイトルどおり、女性が主人公の短編集です。武家の女性が描かれいます。しかし、描かれいる女性像は、正直、今では時代おくれかなという感じが否めません。それでも、どの短編も感動的で「さずが、山本周五郎」という感じです。「不断草」というタイトルの短編が良かったです。ちなみに山本周五郎氏は「日本婦道記」で第17回直木賞に推されるも辞退したとのことです。
文庫OFF
優しさを売り物にしない、健気な女の物語。「不断草」は秀逸 こんな女が居たら良いなぁという男の願望物語集
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「山本周五郎」の連作時代小説『小説日本婦道記』を読みました。 ここのところ「山本周五郎」の作品が続いています。 -----story------------- 千石どりの武家としての体面を保つために自分は極端につましい生活を送っていた「やす女」。 彼女の死によって初めて明らかに...
「山本周五郎」の連作時代小説『小説日本婦道記』を読みました。 ここのところ「山本周五郎」の作品が続いています。 -----story------------- 千石どりの武家としての体面を保つために自分は極端につましい生活を送っていた「やす女」。 彼女の死によって初めて明らかになるその生活を描いた『松の花』をはじめ『梅咲きぬ』『尾花川』など11編を収める連作短編集。 厳しい武家の定めの中で、夫のため、子のために生き抜いた日本の妻や母の、清々しいまでの強靱さと、凜然たる美しさ、哀しさがあふれる感動的な作品である。 ----------------------- 1942年(昭和17年)6月から終戦後の1946年(昭和21年)までに、『日本婦道記』のタイトルで雑誌『婦人倶楽部』を中心に発表された連作31篇のうち、以下の11篇が収録されています。 ■松の花 ■箭竹 ■梅咲きぬ ■不断草 ■藪の蔭 ■糸車 ■風鈴 ■尾花川 ■桃の井戸 ■墨丸 ■二十三年 ■解説・年譜 木村久邇典 『松の花』は再読でしたね… 厳しい武家社会の中で家族のために生き抜いた女性たちの、清々しいまでの強靱さと、凜然たる美しさや哀しさが溢れる物語、、、 そんな中で特に心に残ったのは、以下の6篇かな。 妻の死後、妻の酷く荒れていた手を握り、そして、生前のあまりに質素な暮らしぶりから、初めてその陰ながらの献身を知る『松の花』… 再読して良さがじんわりと感じられましたね、 不運な出来事で良人を亡くした女が、一人息子を育てるために勤労し、箭竹に「大願」の文字を彫りつけていたことが主君の目にとまったことから、その女性の生きざまが明らかになる『箭竹』、 夫の態度が豹変し、姑の態度もおかしくなり、結局は離縁という運びになってしまった女が、その後、それは故あってのことだと知り、実の両親からの義絶を覚悟した上で姑の面倒を見ようとする『不断草』、 年老いた父と弟と貧しい暮らしをする女は、実は養女だった… 現在は裕福な生家では、以前の貧しいときに養女へ遣った娘を呼び戻したいと願い、生家に呼び寄せるが馴染むことができず、貧しくて一椀の粥を啜りあっても、親と子がそろって暮らしてゆくことを選らび、の貧しい暮らしに戻る『糸車』、 訳があり下働きの女に暇を出さなくてはいけなくなったが、その女は離れたくないと言って聞かず、女の兄を説得して家に帰そうとするが、その道中、崖から落ちて頭を打ち、白痴のようになってしまい、口も利けなくなってしまう… やむを得ず、女を雇い続けることになるが、当主が亡くなり、その息子が当主となった際、あることを女に問い質し、衝撃の事実が判明する『二十三年』、 その他の作品も、それぞれ感じるところはあったんですけどねー 人の道というか、人の生きている目的や存在意義… パーパスというのかな、それを考えさせられ、現代人が忘れてしまったもの、無理矢理忘れようとしていることを思い起こさせる等、読み手の心を揺さぶる何かがあるのが魅力ですね。 『二十三年』の中で語られる、 「人間にとって大切なのは「どう生きたか」ではなく「どう生きるか」にある」 という言葉が印象に残りましたね。
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奇遇にも愛媛県旅行中にこの一冊を読む。 二十三年、は伊予松山でのお話。 哀しくも美しい武家に生まれた女の話。 平等叫ぶ現代では受け入れられ難いものも多いものの、自ら律するため、或いは過去の日本を知る縁として、良い一冊だと思った。 初めて祖先の墓へまいるのに遊山を兼ねるのは不作...
奇遇にも愛媛県旅行中にこの一冊を読む。 二十三年、は伊予松山でのお話。 哀しくも美しい武家に生まれた女の話。 平等叫ぶ現代では受け入れられ難いものも多いものの、自ら律するため、或いは過去の日本を知る縁として、良い一冊だと思った。 初めて祖先の墓へまいるのに遊山を兼ねるのは不作法だと思う、 糸車 p121
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(再読)この四半世紀で価値観がだいぶ変容したように思う。この作品が発表された時代においても賛否両論あったのだが、現代においては更に受け入れがたい諸氏が大半なのではないだろうか...。ただ、私はつつましやかにけなげに生きていきたいと共感してしまうのです。
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「人の道」を説く山本周五郎の名作「小説 日本婦道記」、1958.10発行、11話が収録されています。妻たる道(覚悟)を描いた「松の花」「不断草」、母たる道を示した「箭竹(やだけ)」、姑たる道を示唆した「梅咲きぬ」、娘の道を貫いた「糸車」・・・、感動しました。「糸車」「松の花」「...
「人の道」を説く山本周五郎の名作「小説 日本婦道記」、1958.10発行、11話が収録されています。妻たる道(覚悟)を描いた「松の花」「不断草」、母たる道を示した「箭竹(やだけ)」、姑たる道を示唆した「梅咲きぬ」、娘の道を貫いた「糸車」・・・、感動しました。「糸車」「松の花」「不断草」、秀逸です。
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もし無人島に1冊の本を持っていくことを許されるならこの本を選びます 女性で生まれたことを誇らしく思える 私にとって大切な1冊です
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某友人が、この2月にお子さんを出産されました。その時に、お医者さんから出産記念にもらった本だそうです。 出産祝いに山本周五郎? どんな内容なんだ? 妙に気になりました。 短編集です。古き佳き夫婦関係の物語がつづられています。 武士の矜持の中での、こまやかで深い互いの思いやり。...
某友人が、この2月にお子さんを出産されました。その時に、お医者さんから出産記念にもらった本だそうです。 出産祝いに山本周五郎? どんな内容なんだ? 妙に気になりました。 短編集です。古き佳き夫婦関係の物語がつづられています。 武士の矜持の中での、こまやかで深い互いの思いやり。「婦道」と言うと凄いけど、女性の立場からつづられるからこういうタイトルなだけで、男にも女にも思い当たる内容ですね。 思いのほかひらかなが多く、例えば柔らかい鉛筆ですらすらと書いたというような文体。穏やかで読みやすく、内容とともにじわっと浸透してくるいいお話の数々でした。
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女性たちを中心に描かれた短編集。 現代とは全く違う生き方しか選べない女性たちが、その環境の中で精いっぱい魅せてくれる生き様が本当に素晴らしい。誰かのために、誰かを思い、誰かを支えて、様々な女性たちが自分の人生さえも犠牲にする。どの物語にも自己犠牲がありながら、その生き様を自ら選ん...
女性たちを中心に描かれた短編集。 現代とは全く違う生き方しか選べない女性たちが、その環境の中で精いっぱい魅せてくれる生き様が本当に素晴らしい。誰かのために、誰かを思い、誰かを支えて、様々な女性たちが自分の人生さえも犠牲にする。どの物語にも自己犠牲がありながら、その生き様を自ら選んだ女性たちの芯が通っていて強い。 日本女性の奥深さを感じて、涙なしには読めない作品だった。この時代の女性だけが持つ覚悟。それは決して現代人には感じることが出来ないもの。 男女平等が叫ばれる今の時代に到底そぐわない作品だと思う一方、別にこういう生き方があっても良いんじゃないかと思う。とにかくどの女性も、覚悟を抱いて自分の人生を生きたのだから、誰かがどうこう言うことじゃない。 個人的には特に二十三年と梅咲きぬ、糸車が好き。
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「文学少女」な義母のススメ。小説自体はなんとも素晴らしいものであったが、義母がコレをオススメした理由って。。
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