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西郷札 の商品レビュー

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17件のお客様レビュー

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短編集

西郷札・くるま宿・梟示抄・啾々吟・戦国権謀・権妻・酒井の刃傷・二代の殉死・面貌・恋情・噂始末・白梅の香 短編集。うまくいかない人間ばかり。すべて水準以上の出来なんだけれど…、というところ。

長束

西南戦争時に発行され…

西南戦争時に発行された札を巡っての謀略の物語「西郷札」や、江藤新平の最後が描かれる「梟示抄」がよかった。

文庫OFF

2024/10/26

2024年10月19日読了。松本清張の時代小説短編集。この人がこういう小説を書いていたとは知らなかった。時代小説の短編と言えば個人的には司馬遼太郎や藤沢周平のものになじみがあるが、ハードボイルドでニヒルな切れ味で読みごたえがあった。時代小説の大家としても十分名を馳せられるポテンシ...

2024年10月19日読了。松本清張の時代小説短編集。この人がこういう小説を書いていたとは知らなかった。時代小説の短編と言えば個人的には司馬遼太郎や藤沢周平のものになじみがあるが、ハードボイルドでニヒルな切れ味で読みごたえがあった。時代小説の大家としても十分名を馳せられるポテンシャルのある人だったのだな…。表題作は半ノンフィクションの体でさらっと読めるが、この物語に描かれた人々の狂ってしまった人生や、この物語の「その後」を想像するとなんともやるせないというか、人間てとかくままならんものだよな…という思いが強くなる。江戸時代の話だけあり、登場人物がただ静かな死を選ぶような短編も多いのもなおさら「無常」の想いを強くする。色々あるけど現代に生きる日本人で、江戸時代の人間でなくてよかったなあ。

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2023/02/01

松本清張氏の傑作短編集第三弾。12編の短編からなる。時代小説版だが、時代は江戸から明治維新ごろまで。多くの話は、時代の主流になれなかった人物が主人公になっている。ハッピーエンドではなく、もの悲しい。『恋情』では、男の純愛が描かれるが、清張氏はこんな話も書けるんだ。

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2022/08/14

同題は、2022年の、また、「恋情」は2021年の、それぞれ松本清張記念館読書感想文コンクール課題図書。私は「梟示抄」のラストが好き。

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2022/07/02

小林聡美さんの『読まされ図書室』の中で、井上陽水さんがお勧めしていた短編「白梅の香」。この作品を読むために借りました。松本清張は『点と線』以外読んだことがなく、しかも時代小説とのことで若干警戒していましたが、さらっと読めました。名前も顔もいかついおじさんでしたが(失礼)、文章はと...

小林聡美さんの『読まされ図書室』の中で、井上陽水さんがお勧めしていた短編「白梅の香」。この作品を読むために借りました。松本清張は『点と線』以外読んだことがなく、しかも時代小説とのことで若干警戒していましたが、さらっと読めました。名前も顔もいかついおじさんでしたが(失礼)、文章はとっても読みやすい!どのシチュエーションでも、だれもが読みやすい文章を書ける人というのは真に頭のいいひとなんでしょうねぇ。

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2021/05/09

久しぶりの松本清張。20年以上ぶりだが、読んでいない作品が多く、楽しめた。後年の清張風の作品が多く、短編で本当に楽しめた。ちょっと今とは違う雰囲気のサスペンスを読みたい、気分転換の読書をしたいという時にオススメ。特に表題作は史実なのか創作なのか分からず非常に良い。

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2021/03/05

著者が芥川賞を受賞する前年に発表された「西郷札」を含む歴史短編が収められてる。時は江戸、明治にかかる大変革時など歴史小説ではあるが、現代の人間模様を見ているようである。

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2020/04/10

表題作はもちろんの出来栄え。松本清張に松平忠輝を書かせると味わい深いな。他の話も、コンプレックスだらけで良い

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2015/07/09

2015.7.7 松本清張初期の作品とのことだが、全くもって完成された小説である。 人間の欲望に焦点をあてているが、読み心地はよい。それに加えて明治維新による時代の変化、その変化を利用しようとする欲望。 核心をついた作品。

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