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不毛地帯(1983年)(3) の商品レビュー

4.1

23件のお客様レビュー

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壱岐さんの奥さんが!…

壱岐さんの奥さんが!ニューヨーク支店長としても持ち前の質実剛健さで頭角を現す壱岐。それをおもしろく思わない副社長。ここから話は急展開に、石油開発をめぐるより壮大な話へと続きます。

文庫OFF

2020/04/05

外資導入の流れに翻弄される壹岐。自動車、石油と国内だけでなく諸外国とのビジネスが増える一方、私生活では千里と家族との関係でギクシャクするなど、時代を感じる。

Posted byブクログ

2017/02/04
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※このレビューにはネタバレを含みます

 自動車会社の日米合弁。東京商事の鮫島にしてやられ、一敗地にまみれる。そして、油田開発事業への参画へ。 正直、シベリア体験が壹岐の心象風景に影響を与えた、そんな描写が皆無である。その上、敵への冷酷な仕打ちの徹底、公益より私欲という人物への生理的嫌悪といった人間の生の感情すら見られない。ある意味、壹岐に露わになっているロボットのような、あるいは絵に描いたような無欠な人格者という人物造形が気持ち悪い。

Posted byブクログ

2016/06/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 第三の世界戦争ーー1970年代の国際経済競争はまさに戦争と違わないほど熾烈を極めていた。  その最前線に立つ壱岐は愚直なほど正攻法で攻めるも、大人の事情的なことのせいで煮湯を飲まされる。  目の敵にされることも多く、障害が多いのは出来る人の宿命なのか。  実際の戦争は武力が物をいうのに対し、経済競争は「実弾」、現金が有効なのか。一体誰のために日本を豊かにしたいんだろう。 に しても里井副社長器小さくない?死にそうになっておきながら、「壱岐が救急車を呼んだから」と恨み節をいうなんてほんとしょうもない男。  まあすぐに一線から退く運命にあることは目に見えてたわ。  そして、親の恋愛って子どもの立場からは複雑やんな。  子どもは成人してて、奥さんに先立たれた人なら、論理的には恋愛も可能だけど、感情的になれない部分がある気がする。  うん。とりとめがなさすぎる。

Posted byブクログ

2015/05/27

 千代田自動車とは、いすゞ自動車のことらしい。フォークはフォードで、最終的にはマツダと資本提携しているので近畿商事(伊藤忠)は日商岩井に敗れるのであった。ノンフィクションじゃないが、史実を参考にしているのは間違いない。それよりもなによりも、壹岐正と千里の関係が行きつ戻つ、結局「す...

 千代田自動車とは、いすゞ自動車のことらしい。フォークはフォードで、最終的にはマツダと資本提携しているので近畿商事(伊藤忠)は日商岩井に敗れるのであった。ノンフィクションじゃないが、史実を参考にしているのは間違いない。それよりもなによりも、壹岐正と千里の関係が行きつ戻つ、結局「すんのかい」(笑えた

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2013/08/26

戦後直後から11年間シベリアで捕虜になりその後、帰国してからは商社に勤めだす。 主人公が回想するシベリア抑留の悲惨さと、商社マンとして社会の中で闘っていく姿に、時代の流れや人々の気持ちの揺れに考えさせられるものがある。 過去(シベリア回想)と現在(商社勤務)の緩急をつけた表現がみ...

戦後直後から11年間シベリアで捕虜になりその後、帰国してからは商社に勤めだす。 主人公が回想するシベリア抑留の悲惨さと、商社マンとして社会の中で闘っていく姿に、時代の流れや人々の気持ちの揺れに考えさせられるものがある。 過去(シベリア回想)と現在(商社勤務)の緩急をつけた表現がみごとである。

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2012/06/11

600p越えの本だけど、おもしろくてつい隙間時間に読んじゃう。 人間の感情とその変化の捉え方がうますぎ。

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2011/12/27

二巻が衝撃のラストで、主人公の女性関係がないと面白くないからなんだろうけど、ビジネス以外の小説部分も気になる展開。 改めて、政治、ということを考えさせられる。社内政治やら、日本の政治家やら、新興国の政治家やら、政治がらみの内容てんこ盛り。 Dec, 2011

Posted byブクログ

2011/07/27

どんどん面白くなる。 業務本部長としての壱岐。 千代田との提携話。 そして・・・?

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2012/09/21

いよいよ後半突入である。主人公:壱岐正は、愛妻を不慮の事故で亡くした後、アメリカ近畿商事(伊藤忠商事がモデル)社長としてニューヨークへ赴任する。そして千代田自動車(いすゞがモデル)とフォーク(フォード)との提携斡旋の闘いを繰り広げる。結果は東京商事(日商岩井、現在の双日がモデル)...

いよいよ後半突入である。主人公:壱岐正は、愛妻を不慮の事故で亡くした後、アメリカ近畿商事(伊藤忠商事がモデル)社長としてニューヨークへ赴任する。そして千代田自動車(いすゞがモデル)とフォーク(フォード)との提携斡旋の闘いを繰り広げる。結果は東京商事(日商岩井、現在の双日がモデル)の鮫島に東和自動車(マツダがモデル)との提携という形で持って行かれて敗北してしまう。東京商事との闘いは、防衛庁の次期戦闘機選定では勝利したものの、今回は負けてしまう。 壱岐正はその後専務取締役にまで昇任するのだが、これを周りのプロパーの人間から強い反撥を受けてしまう。その最右翼が里井副社長であり、本作品においては壱岐をベビーフェイス、里井をヒールという形で構成されていく。しかし、私にとって里井の仕事への姿勢には充分に感銘を受けた。出張先のアメリカで心臓発作を起こし入院するのだが、一部の者を除き周りには隠ぺいし、あくまで健康体を装いながら仕事を続けるのである。これは、新参役員である壱岐への対抗心も確かにあるのだが、自らの仕事は自らの手で全うしたいというプロ意識を見て取れる。私からすれば「大企業のナンバー2にまで君臨したのだから、もう十分ではないか」などと思ってしまうし、私がもし心臓発作など起こしたならば、心筋梗塞などを心配して弱気になってしまうだろう。そこまでして成し遂げたい仕事がある里井はある意味幸せ者と言える。 こうした経済小説を読むと、仕事の活力が漲ってくるから不思議である。とてもとても小説の登場人物のような高いレベルの仕事はできないものの、仕事に対する姿勢は見習いたいものだ。

Posted byブクログ