夜明け前 第一部(上) の商品レビュー
重くて重厚な物語。独…
重くて重厚な物語。独特の暗さが合わない人も多いかもしれませんが、苦労して読む価値はあります。
文庫OFF
複雑で話し言葉とかが…
複雑で話し言葉とかが昔の言葉で読みにくかった。
文庫OFF
とにかく文体が僕の趣…
とにかく文体が僕の趣味に合わないので地獄のような苦しみの中で読みました。とてもじゃないけど面白い読み物では有りません。とにかく読み終わるのにはそれなりの覚悟が必要です。文学史に残る作品なのでしょうが、信じられないなぁ?
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面白い、つまらない以前に読みづらかった。書かれている文章を理解するに自分で噛み砕いていた。また固有名詞が多かった。 一方、話は黒船来航から参勤交代撤廃までを中山道の木曽路から見た話である。 一連の流れが、歴史で勉強するより「出来事」「変化」「世の心情」「地形」などリアルを感じら...
面白い、つまらない以前に読みづらかった。書かれている文章を理解するに自分で噛み砕いていた。また固有名詞が多かった。 一方、話は黒船来航から参勤交代撤廃までを中山道の木曽路から見た話である。 一連の流れが、歴史で勉強するより「出来事」「変化」「世の心情」「地形」などリアルを感じられた。 主人公は学問・道徳を志していて、世の中に憤りを覚える事があるが、まだ行動に移していない。「下」に期待したい。
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幕末を市井の人が見たらどう映るのか。中山道馬籠、妻籠は鄙の宿場町だが、時代の波に洗われる。文体もシチュエーションも面白い。下巻が楽しみだ。
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やっと、この文章にたどり着いた。 この本を手に取った動機はただ一つ、如何にして青山半蔵は座敷牢へと至ったかだ。 読まねばならぬ本は数あれど、やはり心の命ずるところに従おう。 ディランが、濁声でがなりたてている。 ``And it’s a hard, and it’s a hard...
やっと、この文章にたどり着いた。 この本を手に取った動機はただ一つ、如何にして青山半蔵は座敷牢へと至ったかだ。 読まねばならぬ本は数あれど、やはり心の命ずるところに従おう。 ディランが、濁声でがなりたてている。 ``And it’s a hard, and it’s a hard, it’s a hard, and it’s a hard / And it’s a hard rain’s a-gonna fall '' (「激しい雨が降る」詩:ボブ・ディラン)
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江戸末期の起こったことから木曽へ回帰するシーンが何度かあった。江戸や京都からは距離的には遠いところではあるが、一方で近いのかも?と思わせるような描写で非常に心が躍った。 木曽路へ行こう。
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木曽路の妻籠を舞台にした江戸末期の歴史を考えさせられる一冊であった。当時の人には黒船が来航した時の恐怖、生麦事件が起きたときの動揺はどれほどのものだったろうか。ペリー来航、平田篤胤、牛方事件、ハリス、井伊大老、尊王攘夷、参勤交代等庶民目線で考えてみたい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
書き出しがあまりに有名な、幕末から明治にかけての馬籠宿を舞台にした島崎藤村の小説。なんとなく森鷗外「舞姫」のような文体を想像していたので、意外と読みやすくてビックリした。さて、本作の主人公・青山半蔵は、本陣の当主であり、参覲交代や長州征伐などさまざまなできごとを通して、激動の時代を描き出している。幕末を舞台にした小説ではやれ坂本龍馬だのやれ勝海舟だのといった志士たちがとかく主人公になりがちであるから、フィクションとはいえ、こういう田舎のいち宿場町を通してこの時代を見つめるということが非常に新鮮で興味深かった。また、この時代に順応しようとする一方で、昔から信奉する国学に固執し、時代に抗おうともする半蔵のアンビヴァレントな感じも興味深かった。そして、なんといってもその怒濤の展開。時代が時代であるだけに、淡淡と日常を描くだけでも十分に物語になるはずであるが、やはり文学史上に残り続けているだけあって、それだけでは終わらない。自殺未遂やら発狂やら、後半には昼ドラも真っ青のエピソードが続く。まったく想像もしていなかったのでビックリしたが、そもそもこの内容でこの結末になると予想できる人がいるであろうか。半蔵は藤村の父・正樹がモデルのようだが、藤村本人も姪との関係をめぐって問題になったのは有名な話。半蔵=正樹の晩年の様子を見ていると、「血は争えない」ということがよくわかる。全篇を通してとにかく揺れ動く感情、揺れ動く時代、揺れ動く馬籠が巧みに表現されていて、しかもおもしろさも持ち合わせた、紛うことなき傑作である。
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新潮文庫で読んだ。四分冊のうちまだ一冊目だからほとんど導入であり、物語の面白みが生まれてくるのはこれからだろう。平田学派がのちにどのような運命に陥ったかは既に知っているため、ある程度物語のオチは想像できる。しかしこれは歴史小説であるし、そういう「どんでん返し」を求めるのは違うだろ...
新潮文庫で読んだ。四分冊のうちまだ一冊目だからほとんど導入であり、物語の面白みが生まれてくるのはこれからだろう。平田学派がのちにどのような運命に陥ったかは既に知っているため、ある程度物語のオチは想像できる。しかしこれは歴史小説であるし、そういう「どんでん返し」を求めるのは違うだろう。どちらかといえば、決定された運命に翻弄される登場人物の悲哀を間近で見せてくれるような物語を期待すべきだし、実際本作はそうなっているはずだと思っている。
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