女神 の商品レビュー
自分の理想どおりに妻…
自分の理想どおりに妻を、そして娘を変えていく。屈折しているようで、男なら誰にでもある感情にも思える。妻が屈折し、娘も屈折しゆがんでいき、さらにそれをとりまく男性もゆがんでいる。しかし、破綻せずに、美しくタイトルも納得の結末。三島由紀夫らしい作品だ。
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『美』というものを持…
『美』というものを持ち合わせることが、必ずしも幸福に直結しない、完全なる純粋な美は存在しない。そう信じたいけれども、あの様々な紆余曲折の先に見出された帰結は、なんと美しいことか。
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娘を美しくするために…
娘を美しくするために愛しすぎた男と娘の結末は
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三島由紀夫らしいです…
三島由紀夫らしいです。女神は特にそんな感じのする作品でした。短編集です。女性は美しくなければいけないという観念のもとに、妻を、そして娘を変えていく。一種の深い愛情表現なのかなと思いました。。
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女性の価値は美にしか…
女性の価値は美にしかないという信念を持った男。その妻が顔に火傷を負った時、男は……。読みやすく面白い短編が揃っています。
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『女神』とともに収められた10篇の短編集。掲載時期や創作年が不明なものも多く、中には創作ノート的な断片、あるいは発表を意図していなかったのではと思わせる作品も含まれている。しかしどの短編も、小説の結末に至ると、やはり三島由紀夫らしい審美性や残酷さが顔を覗かせる。その片鱗を楽しむこ...
『女神』とともに収められた10篇の短編集。掲載時期や創作年が不明なものも多く、中には創作ノート的な断片、あるいは発表を意図していなかったのではと思わせる作品も含まれている。しかしどの短編も、小説の結末に至ると、やはり三島由紀夫らしい審美性や残酷さが顔を覗かせる。その片鱗を楽しむことができる一冊。 「女神」 雑誌『婦人朝日』1954年8月号から1955年3月号まで連載。 三島由紀夫は、実際の事件や出来事を取材して小説化することが少なくないが、『女神』は特定の事件を描いたものではなく、戦後日本に芽生えた新カリスマ的存在といった社会現象を背景にした創作。 「女神」と呼ばれる女性は、周囲の人々の欲望や幻想を映し出す鏡のような存在であり、彼女自身もまた「女神」としての役割を生きることを強いられる。その背後には、彼女を「女神」として教育し、信仰の装置にまで仕立てた父親の影が絶えず付きまとう。 物語のラストで彼女が迎える運命は、悲劇のようで一種の回帰とも思う。彼女は「女神」として命じた父の教育の呪縛に戻っていく。それは破滅であると同時に、彼女にとって唯一「自己を肯定できる場所」なのか。三島文学ならではの美的な悲劇性が読める一作。 「接吻」 フランス恋愛小説を思わせる気取った美意識で貫かれている。恋愛の直接的な熱情や感情そのものではなく、芸術を通して昇華された姿で提示されるため、読後感には「美しいけれど、どこかめんどくさい」という矛盾が残る。 しかし、この「めんどくささ」こそが三島由紀夫っぽさ。 「伝説」 わずか五ページほどの短さながら、不思議な読後感を残す。ラストの描写は、これから大きな物語が始まりそうな予感を漂わせるが、三島独特の「終焉」の気配も色濃い。私は、物語が未完のまま途切れたようにも感じた。 「白鳥」 昭和26年『マドモアゼル』に掲載された掌篇 乗馬クラブを舞台に、白馬「白鳥」を介して生まれる淡い恋を描いた小品。筋はごくささやかなのに、場面の切り取り方や配置が実に洗練されており、小説としての収まり方がおしゃれ。 「哲学」 失恋の果てに自殺へ至る思考を「哲学」として語る小品。恋愛の破綻や絶望は通常、情緒的に表現されるものだが、ここでは徹底して理屈。その論理の冷たさが、むしろ死の誘惑。 失恋が辛かったんだね。 「蝶々」 プッチーニの蝶々夫人をモチーフにマダムバタフライと呼ばれた三浦環さんを登場させながら、戦争が引き離した関係を潜めたというような小品。私が、蝶々夫人、三浦環等の知識が薄く、読みこなせていません。 来月、三島由紀夫文学館で三島由紀夫生誕100年三浦環没後80年コンサートが開催されるということです。今年この作品を読んだ意味はあるのではと思っています 「恋重荷」 能に同名の演目があり、そのあらすじも調べるてみるも、モチーフとはしているのだろうけど、設定が違いすぎていてわからないです。 ですのでこちらも読みこなせてないかな。 能に出てくる恋重荷は、非常に重い。 この若き三人の男女の重荷は如何に? 「待童」 美しき少年の策略を描く短編である。人妻が彼に与えるのは、果たして愛なのか、それとも訓戒なのか。二十余ページの小品ながら、三島らしい美と背徳の交錯が鮮やかに収められている。大変よろしゅうございました 「鴛鴦」 おしどりと書いて 三島由紀夫は“えんおう”と中国読みをさせる。 男女ともに小説家の夫を持つ母の胎教によって「小説嫌い」に育てられた二人が夫婦となる、という奇抜な設定の短編である。仲睦まじい鴛鴦夫婦のように見える二人の秘密は、小説嫌い。小説家である三島自身が、小品ながら皮肉とユーモアが効いている。 「雛の宿」 1953年『オール讀物』掲載 三島由紀夫には珍しく、怪奇小説のような趣。舞台となる宿の不穏な空気や、人間の心理が生み出す不気味さが、じわじわと読者を追い詰めます。とはいえ、さすがに最後まで怪異そのものでは決着せず、あくまで人間の感情や関係性の歪みが恐怖の核心。 怪談と人間ドラマの中間にあるような短編で、三島の作品群のなかでは異色。 「朝の純愛」 1965年雑誌『日本』掲載 若いころから美しく、そして年齢を重ねてもなお美を保つ夫婦をめぐる物語。そこへ登場する若いカップルの会話には、当時の流行語が冷ややかに差し込まれ、時代の空気が皮肉に切り取られている。物語はやがて小さなミステリへと転じていく。 本当に短編というより掌編。 それでも小説として収まる趣がある。
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妻に対しては挫折した美への追求が娘に行き、もはや生きる芸術作品を作るかのような父。ドロドロ常に雲行きが怪しく、夢中で読んだ。ラスト1ページには戦慄した!
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三島由紀夫の比較的初期の中短編集 女神が一番よかった 設定がまず面白い 完璧主義者っぽい執着から生まれた不感っぽさが、支離滅裂で不完全なものによって昂りを見せていく感じが見応えがあった!手紙のところは思わず笑っちゃった 私はハッピーエンドと解釈したいくらいに、綺麗なラストシーン...
三島由紀夫の比較的初期の中短編集 女神が一番よかった 設定がまず面白い 完璧主義者っぽい執着から生まれた不感っぽさが、支離滅裂で不完全なものによって昂りを見せていく感じが見応えがあった!手紙のところは思わず笑っちゃった 私はハッピーエンドと解釈したいくらいに、綺麗なラストシーンだった どれもよかったけど、個人的に三島由紀夫は長めのやつでどっぷりと浸かりきって楽しむ方が好きなのかも
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やっと二人きりになれたんだわ 朝子も言う 依子が一とくっついて都合がいい 父と二人きりになれたことで、二人になれた喜びというより、崇高なまま孤独に生きる応援をされている状態になれた、一人になれた、と言う意味合いの方が強そう
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三島由紀夫、初めてちゃんと読んだけど、文章がとても美しい。 昔、仮面の告白を手に取ったときには、表現が難解で読めなかったけど、今また三島由紀夫にチャレンジしてみたいと思った。
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