細雪(上) の商品レビュー
谷崎潤一郎後期の代表…
谷崎潤一郎後期の代表作。四姉妹の結婚をテーマにした物語。谷崎文学が始めての方には私はこれをまず勧めたいです。
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美しい文体で華麗な世…
美しい文体で華麗な世界に引き込んでくれます。戦前の日本にはこんなにはんなりとした人たちがいたんですねぇ。
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戦時中は発禁になった…
戦時中は発禁になった華麗な作品。三姉妹の三者三様の生き方が流麗な筆致で描かれています。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
谷崎は敬遠しがちなんですが、みんな細雪面白いって言うから(?)、朝ドラみたいだよと言われたのを契機に手に取りました。朝ドラみたい…!面白い…!全然クセがなくて、これは好きかも笑。元祖「あの子は貴族」だと思った。 太平洋戦争中に執筆して批判されるのもわかるが、これは在りし日への懐古と、精一杯の軍国主義への抵抗だよなあとおもいつつ読みました。途中途中不穏な形で入る情勢も、実際にこんな感じでみんなおそるおそる、だったのだろうし。 自分はずっと関東にいて、親も標準語しか喋らないので、言葉がどれだけ古い感じ・お上品な感じがするのか肌感がなくて、悔しい〜〜〜 雪子の「ふん」という返答どういう感じか分からなくて、どういうかんじ?!てのが一番気になったこと笑。 京都出身の人に、どんなどんな?て聞いて実演してもらって笑、確かに彼が「うん」というとき、「うん」と「ふん」を足して2で割ったような感じだと思った。私はうん!って力強くう・ん、なんだけど、もっと柔らかい感じ。もっとこれから耳を澄ませて、「うん」というのを聞こう。 あと聞き忘れたので聞きたいのは、娘さん(とうさん)、こいさんの肌感! 雪子の目元のシミも気になる。。生理周期に合わせて色が濃くなったり薄くなったりするシミ。チャッピー曰く、「「結婚=妊娠・出産」によってホルモン環境が安定すれば症状が軽減するというのが、当時の医学的な考え方でした。」、「昭和初期の社会では、未婚女性の不調は「未婚のままでいること自体が身体や精神に悪い」とみなされることが多く、医者もその価値観を共有していました。」というのも納得。 京都にお花見行くシーン好きだった。着物も決めて、どこで何して、、ってまさに上流階級〜という感じで。 あとお花を描写するシーンも好きだったなあ。 「おや、何処かで丁子が匂うてる。ー」(p162) 沈丁花、いい匂いするよね…おりしも今は金木犀が良い匂いする季節に。 蘆屋の描写も素敵 …南側の方には、芝生と花壇があり、その向うにささやかな築山があって、白い細かい花をつけた小手毬が、岩組の間から懸崖になって水のない池に垂れかかり、右の方の汀には桜とライラックが咲いていた。…ライラックは今雪のように咲き満ちて、芳香を放っていた。そのライラックの木の西に、まだ目を出さない栴檀と青桐があり、栴檀の南に、仏蘭西語で「セレンガ」と云う灌木の一種があった。(p.170) 「悦子それ見てたら、その花の中に吸い込まれそうな気イするねん」「ほんに。ー」… ーいかにも、そう云われてみれば、この床の間の罌粟の花のせいが確かにある。…取り敢えずその花を下げたあとへ、水盤に燕子花と姫百合とを配して持って来たが…少し季節には早いけれども、香川景樹の嶺夕立、ー夕立は愛宕の峰にかかりけり清滝河ぞ今濁るらん、の懐紙を床に掛けて貰った(p.190)
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人間模様 久しぶりに面白い小説だったと云っては何だけれど、さう感じたのは正直な感想で、実際すぐ『細雪』が気に入ったのだった。 上巻は、雪子の縁談を軸に様々な出来事が起る。本家の鶴子を除けば、幸子、雪子、妙子の三姉妹の行動と心情がそばから目に見えてくるやうで、また大変愛ほしく、...
人間模様 久しぶりに面白い小説だったと云っては何だけれど、さう感じたのは正直な感想で、実際すぐ『細雪』が気に入ったのだった。 上巻は、雪子の縁談を軸に様々な出来事が起る。本家の鶴子を除けば、幸子、雪子、妙子の三姉妹の行動と心情がそばから目に見えてくるやうで、また大変愛ほしく、多幸感がしてくる。そしてこれは決して架空事ではなく八割方ほんとうの事であるのを知ってからは、佐伯一麦の『ノルゲ』を読んだ時と同じく、現実世界の柔和や人間模様が身に沁みた。こう御膳立てするのも今更可笑しいやうだけれども、名作の名に似つかはしいと思った。
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面白い。三女・雪子の縁談を軸に蒔岡家の人々の会話と心情がつらつらと描かれている。旧家ゆえか相手側の下調べは怠らず、及第点かと思いきや雪子と反りが合わずに破談。逆も然り。 これでは結婚など遠いぞと呆れるのだが、四姉妹(主に幸子・雪子・妙子の三人)の互いを思いやる故の躊躇いや気遣い...
面白い。三女・雪子の縁談を軸に蒔岡家の人々の会話と心情がつらつらと描かれている。旧家ゆえか相手側の下調べは怠らず、及第点かと思いきや雪子と反りが合わずに破談。逆も然り。 これでは結婚など遠いぞと呆れるのだが、四姉妹(主に幸子・雪子・妙子の三人)の互いを思いやる故の躊躇いや気遣いを思うと、憎めない。この辺りは谷崎潤一郎一流の筆致ゆえか。 第二次世界大戦開戦の気配を漂わせながら上巻は終わり、雪子は東京に向かう。旧家の娘として、現代女性として、雪子は如何に自分の身を立てるのか。中・下巻が楽しみである。
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時代が違うとはいえ、人生について考えさせられる。雪子のお見合いでは、本人よりも家が重要視され、周りの配慮がすごいので、この時代に生きていたら生きにくかっただろうなと思う。兄弟姉妹は上から順に結婚していかないと、下が結婚できないという何とも言い難い境遇である。 阪神間を舞台に美しい...
時代が違うとはいえ、人生について考えさせられる。雪子のお見合いでは、本人よりも家が重要視され、周りの配慮がすごいので、この時代に生きていたら生きにくかっただろうなと思う。兄弟姉妹は上から順に結婚していかないと、下が結婚できないという何とも言い難い境遇である。 阪神間を舞台に美しい関西弁でのやり取りは、情景がはっきりと浮かんでくる。
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大阪船場の名家だった蒔岡家の四人姉妹、鶴子、幸子、雪子、妙子。 異なる性格の姉妹たちが織りなす人間模様。 昭和十年代の、関西の上流社会の生活が、四季折々に描き込まれながら、物語は進んでいきます。 三女の雪子は、姉妹のうちで一番の美人なのですが、縁談がまとまらず、三十歳をすぎてもい...
大阪船場の名家だった蒔岡家の四人姉妹、鶴子、幸子、雪子、妙子。 異なる性格の姉妹たちが織りなす人間模様。 昭和十年代の、関西の上流社会の生活が、四季折々に描き込まれながら、物語は進んでいきます。 三女の雪子は、姉妹のうちで一番の美人なのですが、縁談がまとまらず、三十歳をすぎてもいまだに独身。 次女の幸子夫婦は心配して奔走しますが、無口な雪子はどの男にも賛成しません。 宮廷文学のような作品です。
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名作の再読を始めようと思う。 「ふん」は「うん…」と読み替えなければいけないことくらいしか覚えていない笑 ものすごく新鮮。 あまりに前近代的で、インドのベンガル地方の話を読んでるような気がして眩暈がする。昔はそんなこと思わなかったから、受け入れてだんだろうなと思う。 大人になっ...
名作の再読を始めようと思う。 「ふん」は「うん…」と読み替えなければいけないことくらいしか覚えていない笑 ものすごく新鮮。 あまりに前近代的で、インドのベンガル地方の話を読んでるような気がして眩暈がする。昔はそんなこと思わなかったから、受け入れてだんだろうなと思う。 大人になって読む戦前戦中の文豪の小説、クセになりそう。
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さて、次は谷崎潤一郎! ということで有名な細雪から。 なんと上中下巻の長篇だ。 読み続けられるかと思いきや、面白く読めてるよ。 こいさん、あんちゃんや大阪弁か船場言葉か分からんが良い感じだ。周りにいる関西人が話す言葉とは異質で品が良い。 次はどんな展開に成るのか楽しみ〜
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