それから の商品レビュー
高等遊民である代助は…
高等遊民である代助は、かつての思い人―今は友人の妻と再会する…。夏目漱石特有の堅い文調で、直接的な表現は何一つ出て来ないのに、三千代の色気が読み取れます。
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人妻に恋する高等遊民…
人妻に恋する高等遊民が、灼熱の現実へと追いやれる様を描いた作品です。
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主人公の自由気ままな…
主人公の自由気ままな毎日に弱冠憧れました。けれど、暇であるからこそいらぬことまで考えてしまうというのは一理あるわけで。正常なというか健全な思考回路には適度な忙しさが不可欠ですかね。
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前期三部作の一つ。三…
前期三部作の一つ。三四郎の続きです。夏目漱石の文章は、きれいで読みやすいです。
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文章がきれいで三千代…
文章がきれいで三千代の魅力が伝わります。内容は昼ドラになりそうな人妻に恋をしたボンボンが堕落していくストーリーですが漱石の表現力が高尚な物語へ昇華させています。
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さすが文豪!! 昨日書いたかのような、色褪せない筆致に惚れ惚れしながら、中盤まで読み進めました。 だんだん、内容にイライラしてきて、終盤動きはあったものの、暇なお金持ちの散歩と悩み相談にただただ時間を費やした感覚に。 文章は本当に素敵。でも令和の感覚では、内容にピンと来ず。 ...
さすが文豪!! 昨日書いたかのような、色褪せない筆致に惚れ惚れしながら、中盤まで読み進めました。 だんだん、内容にイライラしてきて、終盤動きはあったものの、暇なお金持ちの散歩と悩み相談にただただ時間を費やした感覚に。 文章は本当に素敵。でも令和の感覚では、内容にピンと来ず。 所帯のある人を好きになるには相応の覚悟が必要なんだということだけは、しっかり伝わりました。 (諸事情でその感覚を知りたくて手に取ったので、結果的には実りがあってよかった。)
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中盤まで話が動かず根無草の主人公にイライラもした。三千代に思いを告げてからは一体どうなるのかという緊張感を持続させながら物語は一気に最後まで進んでいく。結末は描かれないがあのラストは良いと思った。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
終始代助の子供っぽさ、煮え切らなさ、だらけ具合にムカついていた。これから代助はどうするのだろうか。 代助は三千代が平岡と結婚する前から好きだと言っていて、最悪な形ではあるが三千代の気持ちも確かめることができた。だが、いざ三千代が自分と一緒になるためなら死んでも良いと言った際には怯えて何も言えなくなった。あれほど三千代のことを愛していると言っていたのに、結局は三千代の意思を侮っていたのだと思った。 三千代は死んでまで代助と共に生きることを選んだが、代助は三千代も手に入れ、あわよくば家族ともうまく付き合っていきたい気持ちが表れていてどうしようもないと思った。 家族に見捨てられ、親友にも裏切られた代助を可哀想だと思うが、仕方がないことだ。
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清くまっとうに生きる人間のなんとつまらないことか!代助は親の言うがままに従えばいくらでも楽に生きる道はあったのに、激情に任せて自分の意思で茨の道を選んだ。この後悔と裏腹な大胆な感情の揺らぎこそ漱石文学の醍醐味だと思う。ニートだろうが金が無かろうが親に勘当されようが、人を好きになっ...
清くまっとうに生きる人間のなんとつまらないことか!代助は親の言うがままに従えばいくらでも楽に生きる道はあったのに、激情に任せて自分の意思で茨の道を選んだ。この後悔と裏腹な大胆な感情の揺らぎこそ漱石文学の醍醐味だと思う。ニートだろうが金が無かろうが親に勘当されようが、人を好きになってしまったらもうしょうがない。それでこそ人間ではないか。クソのつくほどつまらない人生を生きながら「オレはまだマシな方」と自己正当化を繰り返し、「あーあ可哀想に、あいつは堕ちたな」と他人の内心不幸を喜ぶだけが娯楽になっている人間から見れば代助の決断は大いなる愚行に過ぎないだろう。しかし私は代助のように真に人間的に生きたいと思う。
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