ビジネス版 悪魔の辞典 の商品レビュー

山田英夫【著】

2009/10/04

タイトルはかの有名なビアスの『悪魔の辞典』によったもの。ブッラクジョーク満載。下手なお笑いよりもよっぽど笑えます。あ、でもこの本で言っていることが分からない人にはまったく分からないかもしれません。むしろそんな人のほうが幸せなのかもしれません。そんなことを感じさせる本です。

2009/10/04

実感として解りすぎてしまうのは不幸な話なのかもしれませんが、面白いのは確か。
でもこれって、オリジナルを作りたくなりません？

2009/10/07

ビジネス用語を非常に分かりやすく、そしてシニカルに定義した用語集。
かなり笑えます。人前で読むのは危険です笑。

いくつか印象に残ったものを挙げてみます。

■「トップセールス」
→自社製品の欠点をよく知らない役員だからこそできる営業活動
■「人が育っていない」
→経営者が、大事な仕事を怠ってきたことを天に唾する言葉
■「戦略商品」
→赤字でも売る商品
■「ＰＰＭ」
→「金のなる木」がほとんどなくて、よくここまでやってきたなと驚く図
■「マトリックス組織」
→二人の上司とうまくやっていくためのＯＪＴ
■「コンサルティングフィー」
→企業変革したいときの本気度を示す指標。「×億円払ったんだから変革せざるをえない」ため、金額が高いほうが効果がある
■「シナジー」
→理論上測れることになっているが、測った人は稀であり、測ることを求めた経営者はもっと稀
■「マッキンゼーの７Ｓ」
→７つ全てを暗記している人は、非常に優秀な人か、記憶しなくてもよいことを覚えている人
■「企画部」
→経理部が正直に出してきた数字を、「戦略的観点」から粉飾していく部署
■「総務部」
→社内でのパワーの強さによって、会社の古さが推測できるリトマス試験紙
■「仮払い」＝社内公認の無利子ローン
■「ＬＩＦＯ(後入先出）」＝新入社員の定着率が低い会社
■「ＡＢＣ」＝原価計算を初歩(ＡＢＣ）から見直そうという決意表明

こういった「本質を一言で言う」訓練を積んでいきたいものです。