天平冥所図会 の商品レビュー
大仏建立、正倉院、恵美押勝の乱、宇佐八幡宮神託事件の4つの話。 和気広虫や清麻呂など日本史をやっていると懐かしい名前がでてきます。主人公は戸主。幽界は1話から関係するけど、実際は3話からです。帯に期待してたらちょっとだまされた気分。 イラストはかわいい。
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人名・役職の漢字のよみが難しく,眠気を誘う〜藤野別真人広虫(ふじのわけまひとひろむし)は備前藤野郡司の娘。聖武天皇の御代,大仏が作られているミヤコに上る途上,真備の娘・由利と知己となり,孤児を拾い,葛木連戸主(へぬし)と知り合う。孤児の父親は蹈鞴場の博打で悶着を起こして殺され,遺...
人名・役職の漢字のよみが難しく,眠気を誘う〜藤野別真人広虫(ふじのわけまひとひろむし)は備前藤野郡司の娘。聖武天皇の御代,大仏が作られているミヤコに上る途上,真備の娘・由利と知己となり,孤児を拾い,葛木連戸主(へぬし)と知り合う。孤児の父親は蹈鞴場の博打で悶着を起こして殺され,遺体は銅の湯に溶かし込められ大鐘の一部になっていた。戸主は広虫と結婚し,光明皇太后は夫の遺品を東大寺に喜捨すると云いだし,夫婦での目録づくり,御璽を貰うことに奔走する。孝謙天皇に取り入った藤原仲麻呂は淳仁天皇を擁立して我が世の春を謳歌しているが,ミヤコに戻った真備により討伐され,若狭で行方不明になった戸主は霊魂となり妻・広虫を依り代として暗に活躍する。重祚した称徳天皇は道鏡に夢中になって即位させようと瑞兆を示すが,広虫の弟・清麻呂が宇佐八幡への勅使として神託を持ち帰り,野望を阻止する〜聖武天皇・・大仏,正倉院,吉備真備対藤原仲麻呂,道鏡と勅使・和気清麻呂と平安遷都・・と史実が続いていて,霊魂が登場して謎解きに参加させている。官名・人名は漢字で書くと解りにくくなるが,漢字でないと読みにくいので仕方ない。この人は築地に生まれ,東大工学部卒,松下電器産業勤務を経て,98年第10回ファンタジー大賞を受賞したが,「紙のキーボード」なんてものまで開発している多才な人だ。受賞作は「オルガニスト」
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時代物のファンタジー小説。冥所とあるように冥界に旅立ったものが現世に舞い戻って活躍する場面もある。 歴史的背景がしっかり頭に入っている人には、おもしろいだろうと思った。 「正倉院」の畷の働きぶりと「宇佐八幡」の清麻呂の神託のシーンが心に残った。 表紙は『僕僕先生』の表...
時代物のファンタジー小説。冥所とあるように冥界に旅立ったものが現世に舞い戻って活躍する場面もある。 歴史的背景がしっかり頭に入っている人には、おもしろいだろうと思った。 「正倉院」の畷の働きぶりと「宇佐八幡」の清麻呂の神託のシーンが心に残った。 表紙は『僕僕先生』の表紙絵を描いた人と同じ人。 作成日時 2007年09月06日 21:46
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正倉院にまつわるファンタジー小説で非常に読みやすく、また歴史としても面白い。戸主(へぬし)を中心とした話。
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図書館でかなりの予約待ちだった。期待したんだけどねえ。なんか、天平時代の話のはずが、現代のサラリーマンの話みたいだ。話の展開に興味が持てず、挫折。時代は面白いんだけどねえ。
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奈良時代を代表する和気清麻呂・聖武天皇・道鏡・藤原仲麻呂ら歴史上の人物たちが活躍する「ヒストリー」であり、「ファンタジー」。 日本の歴史をもう一度再確認してみたくなった。
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新聞の書評ですごく気になって読みました。 時代物は数多くあれど、天平時代の奈良の都を舞台に、歴史上にも名高い和気清麻呂&広虫姉弟と広虫ダンナを主人公に持ってくる、発想力に脱帽しました。 あと、考謙天皇と仲麻呂と道鏡の人間関係の捉え方にうなりました。 このあたりの史実に詳...
新聞の書評ですごく気になって読みました。 時代物は数多くあれど、天平時代の奈良の都を舞台に、歴史上にも名高い和気清麻呂&広虫姉弟と広虫ダンナを主人公に持ってくる、発想力に脱帽しました。 あと、考謙天皇と仲麻呂と道鏡の人間関係の捉え方にうなりました。 このあたりの史実に詳しいわけではないのですが、日本史で習った名前が続々と出てきて、いろんな策略をめぐらしたり、のりうつったり&のりうつられたり、、と最高に面白い小説です! 話の前半で、大仏建立のための銅作り話があり、名もなき人足たちが主人公の「国銅」(帚木蓬生著)をセットで読むと面白いかもしれませんよ。
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奈良時代の史実に若干のフィクションをブレンドしたファンタジー・ミステリー。舞台設定や登場人物は異色でも、ストーリーはオーソドックスで無理なく楽しめる。
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和気清麻呂・聖武天皇・道鏡・藤原仲麻呂ら歴史上の人物が多数登場し史実を織り交ぜながらも、時代小説ではない奈良時代のファンタジー小説に仕上がっています。 なかなか、奈良時代を取り上げる小説は無いので◎
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