現勢化 の商品レビュー
ベルナール・スティグレールは1952年生まれ。テレビ技師の父と銀行員の母のもとで育つ。68年学生運動に巻き込まれて高校を中退。その後共産党に入党し、その傍らさまざまな職を転々とし、70年代半ばには当時の左翼の行動様式のひとつであった農業労働者となるが、干ばつに見舞われ頓挫。76年...
ベルナール・スティグレールは1952年生まれ。テレビ技師の父と銀行員の母のもとで育つ。68年学生運動に巻き込まれて高校を中退。その後共産党に入党し、その傍らさまざまな職を転々とし、70年代半ばには当時の左翼の行動様式のひとつであった農業労働者となるが、干ばつに見舞われ頓挫。76年に党を脱退した後、トゥールーズにジャズの生演奏が聴けるカフェ・バーを開き、そこでジャズファンであったトゥールーズ大学教授の哲学者ジェラール・グラネルと出会い親交を深めた。だが店の経営はやがて行き詰まり、酒と薬に溺れるようになった彼は、当時のインフレ抑制のための引き締め政策によって銀行からの融資を打ち切られたことをきっかけに、銀行強盗事件を引き起こすに至るのである。裁判では禁固5年の刑を言い渡された。(あとがき)
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アナムネーシス内的想起とヒュポムネーシス記憶、現実態と可能態、過去把持と未来予持…。限られた時間のなかで、われわれは自分を想起させながら生きている。 素晴らしく詩的な、哲学の書。訳もとてもよい。
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