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ゆたかな社会 決定版 の商品レビュー

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13件のお客様レビュー

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2012/04/18

最初の出版は1958年。本書では生産量を経済の中心とする現代の経済学のあり方そのものを19世紀的な価値観に縛られた通念であると批判し、現代の消費は過剰生産によって依存的に生み出されたものなのだと指摘する。普段僕らが感じるあれが欲しい、これが欲しいという欲望は決して自分自身から生ま...

最初の出版は1958年。本書では生産量を経済の中心とする現代の経済学のあり方そのものを19世紀的な価値観に縛られた通念であると批判し、現代の消費は過剰生産によって依存的に生み出されたものなのだと指摘する。普段僕らが感じるあれが欲しい、これが欲しいという欲望は決して自分自身から生まれたものではなく、広告によって刷り込まれたものだという構造は現代でも全く変わっていないと思う。後半で触れられる新しい階級に対しては楽観的に肯定しているが、今も全員が望んだ仕事に就けるわけではないことを考えると悲劇的でもある。

Posted byブクログ

2012/01/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

6章の平等の章だけ。格差はそもそも悪いものなのか?最近はそんな論争も薄れつつあるとのこと。懐疑的な視点をカバーしている。

Posted byブクログ

2010/09/12

戦後大復興を遂げた1950年代のアメリカ社会において、これまでの経済学の通説に真っ向から疑問を呈し、現代資本主義の在り方に異議を唱え衝撃を与えた経済学者ガルブレイスの古典的名著。 生産性向上によるゆたかさを価値として追求された経済理論が直面したのは、現在における不平等、貧困、環...

戦後大復興を遂げた1950年代のアメリカ社会において、これまでの経済学の通説に真っ向から疑問を呈し、現代資本主義の在り方に異議を唱え衝撃を与えた経済学者ガルブレイスの古典的名著。 生産性向上によるゆたかさを価値として追求された経済理論が直面したのは、現在における不平等、貧困、環境問題、格差社会という深刻な問題だった。 まさに、これからの日本と世界を考えるうえで、秀逸。 ガルブレイスの問題提起に対する答えをうやむやにしてはならないと感じた、時代のギャップを感じさせない古くて非常に新しい一冊。

Posted byブクログ