株・金・外貨投資で儲ける上手な運用法 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
この本の筆者は、ファイナンシャルプランナー(以下FP)の仕事を本業としてこなし、本業に支障の出ない資産運用方法を検討・実践してきた。FPの独立開業で成功し、仕事と両立出来る運用方法(スロー・アセット・マネジメント)の確立により、4年で資産を2倍にすることを実現させた。主に株式・金・外貨投資の3つで資産運用のポートフォリオを構成して、「低リスク(割安な金融商品)で出番を待つ」「勝ち目(将来的に伸びる)のある市場や商品」を運用対象とし、そこから得られた利益を再投資することで、筆者は安全かつ効率的に複利運用を実践している。 また筆者は各金融商品の特徴・特性を理解した上で、主に株式・金・外貨投資のキャピタルゲインによるリターンを重視し、さらに外貨投資では売買損益だけでなく受取利息を含めたインカムゲインによる利益の拡大を実現させている。 私はこの筆者の主張を読み、改めてポートフォリオの重要性を再認識し、スロー・アセット・マネジメントという資産の運用方法によって、中長期的に効率的に資産を増やすことが出来るという手法に納得した。 しかし私は自分の得意とする金融商品100%に絞り取引をした方が、勝率も高まりトータルリターンも最大化出来るのではないか?という疑問を感じた。これに対して、筆者はどんな人でも常に勝ち続けることは難しく、「資産を減らさないための運用スタンス」を考えることが資産運用の秘訣だと述べていた。例えば、ある金融商品が高値圏(高リスク)で推移していても、割安な(低リスク)金融商品をポートフォリオとして2~3つ組み込んでおいた方が全体のリターンは将来的に高くなることが期待でき、自身の保有する資産の安全性をトータルで向上できると述べており、この筆者の考えに納得した。 本書では、主に株式・金・外貨投資によるポートフォリオ構築をテーマに複利運用による利益の最大化を論じてきた。筆者は本書内で、ポートフォリオの資産構成比を具体的に示していたが、経済の動向を注視し、必要に応じて資産構成比の見直しが必要であると感じた。そのため投資家には、よりアンテナを高くした投資活動が必要であると私は思った。
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