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青い蛇 の商品レビュー

4.2

7件のお客様レビュー

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青い蛇

「黒い玉」と対をなす短篇集です。 不気味で不条理な物語が好きな方にお薦め。

SPONGIEST!

2021/05/09

ひとつひとつの話は短く簡潔にまとまっている。 幻想的なホラーが好きな人にはハマるが、 内容がよくわからなかったと感じる人も多いと思う。 1910年生まれのベルギー人の著者だけあって、如何にもヨーロッパ風の陰鬱な雰囲気が良い。 ベルギーは公用語がオランダ語、フランス語、ドイツ語とあ...

ひとつひとつの話は短く簡潔にまとまっている。 幻想的なホラーが好きな人にはハマるが、 内容がよくわからなかったと感じる人も多いと思う。 1910年生まれのベルギー人の著者だけあって、如何にもヨーロッパ風の陰鬱な雰囲気が良い。 ベルギーは公用語がオランダ語、フランス語、ドイツ語とあるが、原題はフランス語のようです。

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2021/03/16

ベルギーの幻想文学作家オーウェンの短編集「黒い玉」と対をなす「青い蛇」。16篇からなる短編集だ。霧で立ち往生したクローリーが一夜の宿を求めた酒場で行われていた雌豚を見に行く権利を賭けるゲーム。ゲームに勝った彼が目にしたものは…。夢なのか現実なのか。傑作「雌豚」は後味の悪さを引き摺...

ベルギーの幻想文学作家オーウェンの短編集「黒い玉」と対をなす「青い蛇」。16篇からなる短編集だ。霧で立ち往生したクローリーが一夜の宿を求めた酒場で行われていた雌豚を見に行く権利を賭けるゲーム。ゲームに勝った彼が目にしたものは…。夢なのか現実なのか。傑作「雌豚」は後味の悪さを引き摺る。あとがきにもあるが、オーウェンの話は被害者は〈わたし〉ひとりで他の登場人物は悪魔の側にいる人たちのようだ。淡々と書かれたストーリーによって不安の影がいやましに腹に残る

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2020/12/30

『黒い玉』より謎めいた煙に巻くような作品が多い印象。"雌豚"が怪奇小説として傑作過ぎる。ラストの一文の秀逸さ!あと好きなのが"鏡"、鏡を通して彼岸の女との逢瀬を書く幻想譚。魅惑的な吸血鬼に嵌った男が破滅に向かう"危機"で...

『黒い玉』より謎めいた煙に巻くような作品が多い印象。"雌豚"が怪奇小説として傑作過ぎる。ラストの一文の秀逸さ!あと好きなのが"鏡"、鏡を通して彼岸の女との逢瀬を書く幻想譚。魅惑的な吸血鬼に嵌った男が破滅に向かう"危機"で飾る終幕も完璧。

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2010/04/05

内容 ベルギーを代表する幻想小説作家トーマス・オーウェンによる、『黒い玉』と対を成す珠玉の短編集。 霧深い夜、宿を求めた酒場で行われていたのは、雌豚を見に行く権利を賭けた奇妙なゲーム。 それに勝ち、納屋に案内された男が見たものとは―。 悪夢のような一夜の体験を淡々と綴り、長く深い...

内容 ベルギーを代表する幻想小説作家トーマス・オーウェンによる、『黒い玉』と対を成す珠玉の短編集。 霧深い夜、宿を求めた酒場で行われていたのは、雌豚を見に行く権利を賭けた奇妙なゲーム。 それに勝ち、納屋に案内された男が見たものとは―。 悪夢のような一夜の体験を淡々と綴り、長く深い余韻を残す傑作「雌豚」、 奇妙な味わいの掌編「青い蛇」など、十六の不気味な物語を収録。

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2010/03/15

「傑作『黒い玉』を読まずに怖いと言うなかれ―」帯の文句、まさにその通り。怖い話、気味の悪い話、いやな話。ラヴクラフトみたいにしつこくなくて、洗練されて巧い、という感じ。ラヴクラフトは目をギラギラさせながら髪ふり乱して書いてそうだけど、オーウェンはワインでも飲みながら冷笑を浮かべて...

「傑作『黒い玉』を読まずに怖いと言うなかれ―」帯の文句、まさにその通り。怖い話、気味の悪い話、いやな話。ラヴクラフトみたいにしつこくなくて、洗練されて巧い、という感じ。ラヴクラフトは目をギラギラさせながら髪ふり乱して書いてそうだけど、オーウェンはワインでも飲みながら冷笑を浮かべて書いてそうなイメージ。

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2009/10/04

美しい悪夢。厚い霧に覆われたモノクロの世界の彼方でちらちら動く光源を追うような感じ。物憂さが非常に心地よく、ウキウキしながら堪能しました。廃屋、古城、墓地、吸血鬼・・・ツボです。たとえ悪夢でも「サンクト〜」の続きが知りたいし、病的でも「晩には〜」の鮮烈な赤に魅かれるし、「アマンダ...

美しい悪夢。厚い霧に覆われたモノクロの世界の彼方でちらちら動く光源を追うような感じ。物憂さが非常に心地よく、ウキウキしながら堪能しました。廃屋、古城、墓地、吸血鬼・・・ツボです。たとえ悪夢でも「サンクト〜」の続きが知りたいし、病的でも「晩には〜」の鮮烈な赤に魅かれるし、「アマンダ〜」、「危機」の美少女と会話を楽しみたい。ただ、冒頭の謎に比べ、ラストはもう少し何かほしかった・・・と思うことも。

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