精神科臨床の場所 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
臨床に対する真摯な姿勢、場所と時間についての考察とあるが幅広い内容で何度も読み返したい。 途中みだしの言葉が理解を助ける。 「顔は倫理である」の章が特に印象的。表情、顔つき、面ざしについてや、不意に家族と似る体験など、はっとさせられる記述が満載。 初診の患者に診断をつける時 どんな苦しみを背負ってきたのか、どのような世界をくぐり抜けてきたのか、どのような息の抜き方をしてきたのか、どの様な人々にかこまれてきたのかなど、さまざまな人生の余韻が患者の様子から感じ取れる 弔うは「訪う」とも書くらしい。弔う経験がある人には救われるような文章。 鼻唄の時間については幸せおすそ分けされたような気分になりました。
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