1,800円以上の注文で送料無料

お月さん の商品レビュー

3.8

10件のお客様レビュー

  1. 5つ

    2

  2. 4つ

    2

  3. 3つ

    4

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2016/04/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

あまりにも小さくて、かなしくて、さびしい。でも、泣きたくなるほど、いとおしい。こんなふうでも、人は生きたいものなのだ-。表題作ほか、全12編を収録。淡い人生の味わいがぎっしりとつまった、珠のような短編集。 小泉今日子の書評集を読んで借りる。 私的には息が詰まる感じ。 不思議。

Posted byブクログ

2014/10/29

"お月さん"は肉付きのいいまんまる顔で、見た目からそんなあだな名がつけられた。絶好の叱られ役で、ひっそりと存在しているような女性だった。だれもが一度は経験したことのあるような、切ない気持ちやちょっとさみしい気持ちが丁寧に書かれている短編集。あなたの周りにもこん...

"お月さん"は肉付きのいいまんまる顔で、見た目からそんなあだな名がつけられた。絶好の叱られ役で、ひっそりと存在しているような女性だった。だれもが一度は経験したことのあるような、切ない気持ちやちょっとさみしい気持ちが丁寧に書かれている短編集。あなたの周りにもこんな人たちがいるのでは。

Posted byブクログ

2011/11/18

+++ あまりにも小さくて、かなしくて、さびしい。でも、泣きたくなるほど、いとおしい。こんなふうでも、人は生きたいものなのだ。淡い人生の味がつまった珠のような短編集。 +++ 表題作のほか、「モーニングセット」 「クリームソーダ」 「金平糖のダンス」 「キツネノカミソリ」 「薔薇...

+++ あまりにも小さくて、かなしくて、さびしい。でも、泣きたくなるほど、いとおしい。こんなふうでも、人は生きたいものなのだ。淡い人生の味がつまった珠のような短編集。 +++ 表題作のほか、「モーニングセット」 「クリームソーダ」 「金平糖のダンス」 「キツネノカミソリ」 「薔薇の咲く家」 「葬式まんじゅう」 「愛玉子ゼリー」 「デンデンムシと桜の日」 「寒天くらげ」 「アメリカン・ダイナー」 「三月うさぎ」 +++ 取り立ててなんということもないことごとが、至極穏やかに綴られている。ほんの少し世間が考える標準からずれていたりもするが、だからといってどうということもない、ああこんな人がいたなぁと、誰にでも思い当たるような人びとが主人公である。そして、表題作はもちろん、どの物語の中にもいろんな形の月が出てくるのが一興である。ちょっぴりもの哀しくてやさしく、それでいてなにか後ろめたいような気持ちにさせられるのはどうしてだろう。小さくても大切な人びとに会える一冊である。

Posted byブクログ

2009/10/07

2008.09. のーんびりした(超)短編集。気持ちまでのーんびりする。ちょっと、気が抜けて読みかけてることを忘れて、そのまま読み終わったことも忘れてた。「薔薇のある部屋」(という感じのタイトルだったような)が、1番好きな感じだ。

Posted byブクログ

2009/10/04

2008/06/27読破。 やわらかいもの、あまいもの、言葉はそんなもので彩られていたのに、描かれていたのは人の負の世界。

Posted byブクログ

2009/10/07

大きな展開もない。特別な人間を主人公にしているわけでもない。淡々として、地味なのに、どれも大事にしたくなるような短編集。どれも可愛らしい甘いタイトルで、とても柔らかそうな雰囲気があるのに、読み手に微かな息苦しい余韻を与える内容。生きることが難しそうなのに、それでも懸命に、細やかに...

大きな展開もない。特別な人間を主人公にしているわけでもない。淡々として、地味なのに、どれも大事にしたくなるような短編集。どれも可愛らしい甘いタイトルで、とても柔らかそうな雰囲気があるのに、読み手に微かな息苦しい余韻を与える内容。生きることが難しそうなのに、それでも懸命に、細やかに生きていく彼女たちの姿は、どこか胸に小さなトゲを残していく。ベストセラーとかにならなくていい。ただ、知っている人だけには知っていてほしいような、そういう本。この本のプルーフ版を読んだとき、他の人にも読んでほしくて、ポップとかも書いた。一冊ずつ売れていくのを見るたび、嬉しくなった。『お月さん』は、うちの中の本屋大賞受賞作品です。

Posted byブクログ

2009/10/07

金平糖やクリームソーダの味わいを懐かしく思い出し、それと一緒に、忘れていた小さな記憶も引き出される感じ。 ほんのり甘い記憶ばかりじゃなく、胸の奥に押し込んだ、チクリと胸が痛むような記憶まで。 風景や身の回りのものの描写が、とても丁寧に書かれている。特に色の表現が素敵だった。 大切...

金平糖やクリームソーダの味わいを懐かしく思い出し、それと一緒に、忘れていた小さな記憶も引き出される感じ。 ほんのり甘い記憶ばかりじゃなく、胸の奥に押し込んだ、チクリと胸が痛むような記憶まで。 風景や身の回りのものの描写が、とても丁寧に書かれている。特に色の表現が素敵だった。 大切にしたい一冊。

Posted byブクログ

2009/10/04

じんわりじんわり胸に染み入ってくるそれぞれの物語の、切なくて痛いけれどそっと撫でられる様な淡さがあたたかい。とても好きな1冊となった。

Posted byブクログ

2009/10/04

新聞の小泉今日子さんの書評を見て読んだ。どこかもの悲しくせつないのだが、一編一編が大袈裟でなく普通に終わっているところが好きだった。2007/5

Posted byブクログ

2009/10/04

過去のほのかな痛みを思い出す、やわらかな哀愁が漂う物語たち。ちょっと川上弘美作品に通じるものがあるような気がします。

Posted byブクログ