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スターリンと大国主義 の商品レビュー

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2022/12/31
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 長い間積んでおいた本著を年末にやっつけた。  なるほど、1917年の10月革命で帝政ロシアを打倒した後、レーニンは純粋に人民革命を目指し、一方、スターリンは大国主義に突き進んでいった(という解釈でいいだろうか…)。  1920年から死の1924年までにレーニンは体調不良によって徐々にその政治権力をスターリンに奪われていった。そこにはもはや人民革命というイデオロギーはなくワルシャワ機構を基軸とした隣国への軍事介入を通して大国主義を進めるソビエト共和国の姿しかなかった。  そして、1964年にはじまるフルシチョフ時代からの日本共産党に対する激しい干渉にも屈せず自らの主張を唱え、ソ連指導部と一定の距離を取ってきた日本共産党の姿勢が強調されている。

Posted byブクログ

2023/03/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2022年ウクライナ戦争が始まった。 ロシアの悪行の大元を知ろうとして購入。 本筋のロシア/旧ソ連の悪行の大元とは別に最初の数枚で意外な発見があった。 旧ソ連共産党は我が国の100年続く野党*や平和運動等民主的な運動に対して乱暴な干渉を行っていたが、同じく中国共産党も「旧ソ連との対立」と言う図式と中国国内での残忍な虐殺をも、もたらした「文化大革命」の日本への輸出として、同じように我が国の100年続く野党や平和運動等民主的な運動に対して酷い干渉を行った。 その後、我が国の100年続く野党は中国共産党に「内政干渉」の事実を認めさ、「もうしない」と約束させる事で、一旦は和解した。 しかし、近年中国は「新たな大国主義的傾向」程度では済まない、南シナ海等への侵略的/軍事的な行動に出ている。これはもう中国の資本主義=新自由主義であって「共産主義」の片鱗も無い、が「帝国主義の段階」に到達した様に思える。 これは科学的社会主義の論理で、学問的にも経験的にもその本質が割と簡単に解明できそうな事実であるが、我が国の100年続く野党にはまだそれが出来ない、ないし大変遅れていて不十分である。 その大きな原因はかつてこの党の党首であり、未だに影響力の強い著者が、中国共産党で本書が読まれ、旧ソ連を批判するのに一分引用された事から、著者は「中国共産党から可愛がられている」と考え、或いはそう勘違いしていて、党として、著者への遠慮が働いていたからではないだろうか。その辺が本書の最初の数枚から読み取れるのだ。 中国の諺=「白い猫も黒い猫もネズミを捕る猫は良い猫だ」を想起すべきである。 また手塚治虫の漫画作品「火の鳥」等を漫画と見下さず、心して読むべきだろう。どんな立派な、実績のある人でも一度慢心に溺れると奈落に落ちるのである。そしてその事は多くの人々に困難をもたらす。 更に付け加えると、科学的社会主義は本来個人崇拝とは無縁であり、それは毛沢東一派との闘いでこの党は十分経験し、理解している筈なのだが・・・。 *我が国の100年続く野党=日本共産党

Posted byブクログ