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少子社会日本 の商品レビュー

3.6

29件のお客様レビュー

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2011/01/13

「希望格差社会」「婚活時代」そして「少子化社会日本」。すべからく同一内容を違う切り口で語ってるだけなので、どれか一冊読めば充分。 日本は国際社会でも異例の速さで、少子化が深刻化している1946年には約269万の出世数、2005年には約108万まで落ち込む。この現状に起因する問題...

「希望格差社会」「婚活時代」そして「少子化社会日本」。すべからく同一内容を違う切り口で語ってるだけなので、どれか一冊読めば充分。 日本は国際社会でも異例の速さで、少子化が深刻化している1946年には約269万の出世数、2005年には約108万まで落ち込む。この現状に起因する問題点は、労働力不足、保険など社会保障費の増大、経済成長の鈍化のおおよそ三点。背景にあるのは、パラサイトシングル文化と経済構造の変化による雇用・収入の不安定化の共犯関係。 少子化について前から解消できない疑問符が一つある。国力というマクロな視点だ考えたら、少子化は決定的に致命的だと思うけど、近視眼的な利益よりも、長期における所属コミュニティの反映を行動原理にするひとなんている?答が否ならば、少子化がミクロな個人にもたらす雪実な意味なんて存在するのかな?

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2010/12/31

結局今わずかながらに実施しようとしている少子化対策の政策群は、「少数の」能力ある女性のサポート案にすぎず、本当の問題は違うところにあるのではという視点は、正直でストレートな問題提起です。希望をもてない層…根深い問題でしょうが。

Posted byブクログ

2010/10/17

この本で山田教授が一番主張したいのは、キャリアではない仕事に従事している女性が、高収入ではない男性と結婚して、そこそこ豊かな生活を送るための条件を整えることが重要であるという。山田教授の分析によれば、その「キャリアではない女性」は仕事と家庭の両立よりは、早いところ収入の高い男性と...

この本で山田教授が一番主張したいのは、キャリアではない仕事に従事している女性が、高収入ではない男性と結婚して、そこそこ豊かな生活を送るための条件を整えることが重要であるという。山田教授の分析によれば、その「キャリアではない女性」は仕事と家庭の両立よりは、早いところ収入の高い男性と結婚して仕事はやめたい。しかし非正規職についている男性と結婚しても、親と暮らす今より生活が楽にならない。だから未婚率が高く、少子社会となる、というのである。 データとしては理解できても、そこから導いた分析と主張にはところどころ違和感があった。それは主に、彼の使っているデータが、選択式のアンケート調査の答えに頼っており、インタビューなどの質的調査をきちんと行っていないことからくるように思った。もちろん中には、インタビューした人の中には・・・とか、私の知り合いで、もしくは学生の中には・・・といったちょっとした例の提示もあるのだが、それだけでは量的調査(アンケート)の分析の正当性を高める実証例として身近な例をあげているに過ぎない。 読んでいて、特に違和感があった部分は大きく以下の2点。 1.少子社会を生み出す問題点のひとつとして、男女の「魅力の格差」をあげ、基本的に女性は男性の収入に、男性は女性の容姿や性格に興味があるという点を挙げている。確かに、女性はより現実的なファンクションに、男性は女性の精神的なファンクションにより重点を置いている、というのは確かかもしれない。この魅力の感じ方は、時代が変わってもそう変わるものではなく、変わったのは生活水準の向上(だからパラサイトシングルになる)、就労状況などで、それらの要因によってこの格差が少子社会を生んでいる、とのべている。しかしこの議論で欠けているのは、この魅力の格差を説明するときに、それぞれの男性、女性に対する意識変化や、性役割の変化についてきちんとした調査や考察がなされていないことだ。これらは「男性に期待するものはなにか?1、収入、2、趣味の一致・・・」のような単純化されたアンケート調査で明らかになるものではなく、やはりこれも質的研究をきちんとやることでしか明らかにならないことだと思う。 2.これらの少子社会の対策として、最後に最近の若者におけるコミュニケーション力の低下を挙げ、公的機関や公教育が、コミュニケーション力能力を高めるセミナーなどを開催するべきという提言を出しているが、失笑してしまった。以前「心のノート」かなにかを配って、自殺やいじめをなくそうとした公教育の失敗も、同じ感性から来ているように思う。 3.最後に、パラサイトシングルへの対策という節に、中年無職男性が死体遺棄の罪で逮捕された事件を挙げ、「こういったニュースを最近月1回くらいの割合で見るようになった」、「私が気付いたのは2004年ごろだが、それ以前から存在していたに違いない」、「自宅で亡くなった親を生きていることにして年金をもらい続けていたのではないかと思っている」という曖昧な記述がされている。もちろんこういった事情はなかなか察しにくいものではあるけれど、新書として世に送り出すものならば、もう少しちゃんとした情報を記述してほしい。 本文は長い割にはそれほどはっとするような主張もなく、結婚という非常にメンタルで価値観や考え方の変化が分るものを扱っているのに、頼っているデータがあまりに量的に偏りすぎていること、取り上げられている例が、自分の意見をサポートする形でしか取り上げられていないこともあって、何となく最後まで説得力に欠ける新書だった。

Posted byブクログ

2011/07/17

現代社会の試験のために、授業で参考文献として挙げられていた本書を読みました。 ・・・それにしても岩波新書を読んだのはすごく久しぶり。学生なら新書読まなきゃね、ってのは自分でも分かっているのですがなかなかね・・・ なんかとてもお堅い感じの本かと思いきや、書かれていたのは要するに「...

現代社会の試験のために、授業で参考文献として挙げられていた本書を読みました。 ・・・それにしても岩波新書を読んだのはすごく久しぶり。学生なら新書読まなきゃね、ってのは自分でも分かっているのですがなかなかね・・・ なんかとてもお堅い感じの本かと思いきや、書かれていたのは要するに「なぜ結婚する人が減っているのか」という話。 結婚願望を持つ人が減っているわけではないのに結婚する人が減っている理由の一つにパラサイトシングルが増えていることが挙げられるそうです。 ・・・現在進行形でそんな状態の私にとっては耳が痛いというかなんというか・・・(笑) 先日友人が「私は早く結婚して専業主婦になりたい!」と言っていてびっくりした記憶があるのですが、本書によると意外とそういう願望を持った女性って多いんだとか。 しかしそれが叶えられる人は少なくなっているようです。 なんだか女性雑誌の結婚お悩み特集でも読んでる気分になりましたが、なかなか面白い本でした。 ・・・でも試験にはあまり役立たなかったような(笑)

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2009/11/05

なかなか興味深く面白い本でした。ただ、推測も多いと思える部分が気になりました。ひとの気持ちに関わることはあまり押し付けるべきではない

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2009/10/04

少子化のスピードは加速し、日本は人口減少時代に突入した。深刻化の決定的な理由を探るために、若者の不安定な職業状況、様々な格差の拡大、パラサイト・シングル現象の進行などを分析。とるべき対策は何かを考える。(TRC MARCより)

Posted byブクログ

2009/10/04

少子化の原因は女性の社会進出が原因でなく、むしろ結婚できないから働かざるをえないのだと結果と原因の発想転換の説に説得力があります。

Posted byブクログ

2011/09/09

現在の少子化問題について、グラフ多用でわかりやすく説明してあります。女性が、仕事をしたいから子供を産まないのではないというくだりには、まさしくそうなんだろうと納得。

Posted byブクログ

2009/10/04

少子化問題について、いろいろな視点から原因を探り、それに対しての対応策が述べられている。実際に現在取り組まれている子育て支援だけでなく、どうしてこのような状況になっているのかを考えた、さまざまな方法を取らなければならないと警鐘を鳴らしている。

Posted byブクログ