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ボーイスカウトが目指すもの の商品レビュー

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2011/05/19

回送先:目黒区立目黒本町図書館 発行元がヤマケイ(山と渓谷社)なのが意外だが、アウトドアのよしみと思えば納得がいくか。 それにしてもやはり、ボーイスカウトの自己総括のなさが目につく。なぜ全体主義やミリタリズムにいともたやすく転用されやすいのかについての自己総括・自己批判がない(...

回送先:目黒区立目黒本町図書館 発行元がヤマケイ(山と渓谷社)なのが意外だが、アウトドアのよしみと思えば納得がいくか。 それにしてもやはり、ボーイスカウトの自己総括のなさが目につく。なぜ全体主義やミリタリズムにいともたやすく転用されやすいのかについての自己総括・自己批判がない(排除や否定だけでは自己総括とは言えない。自身の中にあった萌芽と真正面から向き合う力がないと。ついでに言うがスターリン主義も全体主義である!)。第二次大戦時に各国のボーイスカウトがこういう活躍をしました的な表現だけ見せられても(pp102-109)、当時のイギリス社会がどんな思考であったのか、それはたとえ創設者を美化してみてもしきれない汚点であるやもしれない。というのも、意識的ではない部分というのは総じて言語化されることは少なく、気がつかないうちにもぐりこんでしまうからだ(反セミ主義や退化への恐怖とか)。 これではいまだにバルドゥーア・フォン・シーラッハのくびき(言い換えるとヒトラー・ユーゲントという現実)から脱出しましたとはお世辞にも言えまい。ハンナ・アーレントともう一度じっくり付き合ってみるか。

Posted byブクログ