消費社会から格差社会へ の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
団塊世代が自分探し系になるのは、全然不思議じゃない。親と同じ道を歩めないことが運命として決められていた人たちだから 誰もが同じ競争に巻き込まれる必要はないと思います。格差社会が価値観の違い変化する社会になれば、自分のニッチで幸せに暮らせるならそれでも良い 日本の神社のご神体は鏡。奥の院まで行ってみれば、そこに見えるのは自分の心を映す鏡だけなんですね。人は神様に対してお賽銭を差し出すが、それは自分自身の欲望に投資するのと同じ
Posted by
三浦さんの『下流社会』がベストセラーになってそうたたない頃に出たのだろう。両者の対談をまとめた本。基本的には同じ方向性の2人なので、特に意見が対立することもなくスイスイ読める。同世代間の格差というより、上げ調子のなかでのうのうと成長をむさぼり経済的にけっこう豊かな団塊の世代と、非...
三浦さんの『下流社会』がベストセラーになってそうたたない頃に出たのだろう。両者の対談をまとめた本。基本的には同じ方向性の2人なので、特に意見が対立することもなくスイスイ読める。同世代間の格差というより、上げ調子のなかでのうのうと成長をむさぼり経済的にけっこう豊かな団塊の世代と、非正規だったり成長の見込めない状況にある団塊ジュニア世代という、世代間格差を話題にしている。 以前、三浦さんの本を1冊だけ読んだことがあって、そのときは粗製感があってあまりよくないと思ったんだけど、この本の三浦氏はなかなか冴えている感じ。しかし、それを軽く凌駕しているのが10歳年上の対談相手・上野さんだ。どこか論であったり、セオリーであったり、常識に寄り添っている感のある三浦さんに比べ、上野さんはそんなものによらず論を張っている。
Posted by
対談によって現代社会風土を社会学的に明らかにする。 お二人の論調が明快で、共感を生む。格差の背景にあるものは、捉え方によって随分と変わってくる。
Posted by
下流社会がわりと面白そうなので読みたくなった。 団塊の世代とか団塊ジュニアがピンと来ないわたしよりは上の世代向きかも。
Posted by
パルコで「アクロス」の編集長をしていた経歴を持つ三浦さんとの対談形式本。団塊、団塊ジュニア世代の消費の仕方から今の僕らの世代の消費動向まで網羅して議論されている。僕らの世代の消費はこれを買ったらいいというような画一的な消費は減ってきていて、ロングテール的な消費に移行しているよう...
パルコで「アクロス」の編集長をしていた経歴を持つ三浦さんとの対談形式本。団塊、団塊ジュニア世代の消費の仕方から今の僕らの世代の消費動向まで網羅して議論されている。僕らの世代の消費はこれを買ったらいいというような画一的な消費は減ってきていて、ロングテール的な消費に移行しているように思う。だからこそ消費自体が自分の自己定義になることから、他の誰でもない「わたし」に比重が移っていて、マーケティング的にも難しいのかなぁ。
Posted by
時代に乗っかって成長したオトーサン達の勘違いが悲しい。 http://takoashiattack.blog8.fc2.com/blog-entry-679.html
Posted by
いろいろ考えさせられることがいっぱいな本。 団塊の世代は自分が努力して階層が上昇したのではなく、今まさに上昇気流に乗ろうとしている時代の波に乗っかっただけ、という部分にはそうか!と納得させれるところもあり、自分の世代を思うと複雑な気分になった。 自分がワイフワークとして考えていき...
いろいろ考えさせられることがいっぱいな本。 団塊の世代は自分が努力して階層が上昇したのではなく、今まさに上昇気流に乗ろうとしている時代の波に乗っかっただけ、という部分にはそうか!と納得させれるところもあり、自分の世代を思うと複雑な気分になった。 自分がワイフワークとして考えていきたかったのは、貧困・階層・女性・家族・結婚についてなんだなと改めて気づいた。 他の関連本もぜひ読んでみなくては。
Posted by
上野千鶴子共著ということで新刊を購入。 対談なので読みやすく、わかりやすい。 が、上野千鶴子が「格差社会」をどうとらえているか、 ということを知りたかった私にとっては、 ちょっと期待はずれの感があった。
Posted by
「私自身が団塊世代だからよくわかりますが、歴史的に言えば、団塊世代は日本経済全体が上げ潮だったから、個人個人が努力しなくても、ひとかたまりの集団として階層が上昇しただけだと思いますね。」「今あるものを失う不安を持っている層の方が、防衛的で保守的になる傾向があります。失うものが何も...
「私自身が団塊世代だからよくわかりますが、歴史的に言えば、団塊世代は日本経済全体が上げ潮だったから、個人個人が努力しなくても、ひとかたまりの集団として階層が上昇しただけだと思いますね。」「今あるものを失う不安を持っている層の方が、防衛的で保守的になる傾向があります。失うものが何もなくて得るものばかりだと、ノーテンキに革新的になれる。団塊世代は高度成長期に青春期を過ごしたから、時間が経てば世の中は、今よりよくなるだろうという根拠のない信念がある。ところが今の若者は、ものごころついたときから長きに渡る不況期の中で思春期を過ごしてきたから、時間が経てば事態は今より悪くなるという不安を持っています」(上野P20-21) 「『ラク』という記号に加えて、女性のファッションが異性訴求から女性間の同性訴求にシフト→『女子校文化』」(上野P31) 「スカートの下にパンツ(かまやつ女・はにわファッション)→私はこんなに女性性の記号を身にまとっているけど、『ラク』という価値は手放さないし、女であることも捨てないよ。だけど、それはあんたのためじゃねえよ」(上野P35) 「ヴェブレンの『衒示的消費』を待つまでもなく、『消費』は登場したときからパフォーマティブな行為。何者でもない自分が、何かモノを買った、そのときのその一瞬だけ『大衆消費社会の神殿』における女王様。」(上野P51) 北田・大塚について(P83−84) 「団塊世代の4年生大学進学率は男性で22%、全体で約5%、平均して約14%。首都圏かどうかでも大きな違い。しかも学生の間でも全共闘運動に参加したのはシンパも含めて約20%。反全共闘運動も同じく20%。残りの60%は全学封鎖で授業がなくなるとバイトや旅行に出かけたノンポリ学生だったというデータ」(上野P87) 橋爪「消費という行動は貨幣を投票用紙として商品に投票するのと同じ行為だ」(P155)
Posted by
多少二人の意見がかみ合ってない感じはするけれど、以前からの知り合いだったという二人に、上野千鶴子さんのあらたな魅力発見です
Posted by
- 1
- 2