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失われた時を求めて(9) の商品レビュー

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2013/12/22

「私」のいう「愛」の実態がどうもわからない。「アルベルチーヌを永久にわが家におくというのはプラスになる快楽であるどころか、だれもが順ぐりにこの花咲く乙女を味わうことのできる世界から彼女を引き離したという快楽」と語られるのであり、それは一面で主体性をはなはだしく欠いたものである。こ...

「私」のいう「愛」の実態がどうもわからない。「アルベルチーヌを永久にわが家におくというのはプラスになる快楽であるどころか、だれもが順ぐりにこの花咲く乙女を味わうことのできる世界から彼女を引き離したという快楽」と語られるのであり、それは一面で主体性をはなはだしく欠いたものである。これでは、たしかに彼女は「囚われの女」でしかないだろう。あるいは、作家の強烈なまでの自意識と、そして自己の意識に対する徹底した分析がこのように語らせるのだろうか。一方、シャルリュス男爵の眼を覆うばかりの凋落は階級のそれでもあろうか。

Posted byブクログ

2010/02/10

凡例 はじめに 囚われの女 訳注 主な情景の索引 本巻の主な登場人物 エッセイ イリエとコンブレーと『失われた時を求めて』 加賀乙彦 (目次より)

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