明治時代の人生相談 の商品レビュー
100年前のお悩み相談。回答者によって、めちゃくちゃ女性蔑視な人もいれば、ちゃんと科学的根拠に則って話す人など、色々いるなぁと思いました。記者が公開説教になっているのはイラついたので、100年前の読者もそういう方がいたのでは?と思ったりしました。
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近いようで遠い明治時代を感じることができる。現代では明言されることはないものの、厳然として存在する社会的な期待(親の期待に沿う結婚、出産、滅私的な子育てなど)が最低限のモラルとして認識されていた時代。 現代からすると奇異に見えたり、抑圧的だ!と非難したくなるけど、明治の人が現代女...
近いようで遠い明治時代を感じることができる。現代では明言されることはないものの、厳然として存在する社会的な期待(親の期待に沿う結婚、出産、滅私的な子育てなど)が最低限のモラルとして認識されていた時代。 現代からすると奇異に見えたり、抑圧的だ!と非難したくなるけど、明治の人が現代女性を見たらあまりに多くの選択肢の中から何が正解きわからないまま日々何かを選ばなくてはならないことを哀れに思うのかも。
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文体がよい…一般の人がここまで書けるのか! 回答も真面目だったりちょっと洒落てたり。 100年で随分変わるモンですね。特に女性の立場。
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記者の名回答・珍回答・理不尽回答も面白いが、編者の「投稿者の悩みの背景」の解説が興味深かった。 教科書では習わない、時代の雰囲気が感じられる。 明治時代の人々はこういう常識の中で生きていたのだなあと。※ ひとくちに明治時代といっても、激動の時代だから、始めと終わりではかなり変...
記者の名回答・珍回答・理不尽回答も面白いが、編者の「投稿者の悩みの背景」の解説が興味深かった。 教科書では習わない、時代の雰囲気が感じられる。 明治時代の人々はこういう常識の中で生きていたのだなあと。※ ひとくちに明治時代といっても、激動の時代だから、始めと終わりではかなり変化しているだろう。 「この相談のこれくらい前や後にこんなことがあった」というように、 歴史事件や変化点を絡めて解説してくれたりするので、とても理解しやすい。 あの事が国民にこんな影響を及ぼしたのか、と分かる。 「狐憑きになった母」など、日露戦争で家族を亡くした相談もいくつかあった。 時々ある、流れるような優雅な文体の回答や、気合入りすぎ、という回答も面白かった。
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新聞、雑誌に寄せられた、一般読者の相談をまとめたもの。 明治維新辺りの、西欧近代化の時代に生きた人達は、どんな悩みを持っていたのかと思いきや、想像以上に現代の思考回路とのギャップがありました。 まず、明治44年の投書に「徳川慶喜公に手紙を書いた」とあったので驚きます。 徳川慶喜...
新聞、雑誌に寄せられた、一般読者の相談をまとめたもの。 明治維新辺りの、西欧近代化の時代に生きた人達は、どんな悩みを持っていたのかと思いきや、想像以上に現代の思考回路とのギャップがありました。 まず、明治44年の投書に「徳川慶喜公に手紙を書いた」とあったので驚きます。 徳川慶喜は当時生きており、亡くなったのは大正2年だそうです。 さらに驚いたのが、「飼い犬を殺して食べられた」という訴え。 今ではとても考えられません。 ただ「羊頭狗肉」という言葉がある以上、昔は犬の肉を食べる風習があったようです。 日本は西洋から動物愛護観念が入ってきたとのこと。 さらに、忠犬ハチ公の物語が人々の心を打ち、すっかりライフパートナーとしての存在になったと知りました。 ハチ公は日本の犬の運命を変えた存在だったとは。 お歯黒をすべきかせざるべきか、という話も出てきます。 そんな悩みが存在したなんて、今では考えられません。 ところで、日本の女性はいつまでお歯黒をしていたんだろうと思ったところ、明治6年に皇后陛下が自ら眉を落とし、お歯黒をやめたことがきっかけとなったそうです。 明治の偉人たちの妻は、ほとんど芸者出身だったということにも驚きです。桂小五郎の妻、幾松くらいしか知りませんでした。 芸者は美貌と知性を兼ね備えていたからだそうです。 さらに驚いたのが、「日露戦争で得た勲章がいまだ授与されない」という投書でした。 100年前だと、従軍兵もまだ御存命だったんですね。論功行賞と言われる勲章だと学びました。 ほかにも、日本で手ぬぐいではなく、ハンカチが普及し始めるのは1880年以降だなど、今では当たり前のように生活に取り入れているものが、新しく導入されたものだったとわかると、100年 という時代の長さを実感します。 いつの時代も悩みは尽きないものですが、特にこの時期は江戸時代から全てが変わっていった時期。 明治開化の波は大きく、時代に合わせて今よりもはるかに大きな生活の変更を強いられた人々のとまどいが、伝わってきました。 投書に答える新聞記者も、時代に影響された珍悩答が多く、(本当にアドバイスになったのかな?)と思います。 今の感覚で見ると、けっこう笑える悩みも多く、微笑ましさも感じます。 この時代を生きただろう、自分の曾祖父母にしばし思いを馳せました。
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およそ100年前の人々は何を悩んでいたか。「都新聞」を中心に「女學世界」「女學雑誌」「いらつめ」などの婦人雑誌に掲載された人生相談138本を編んだ一冊です。分かり易い解説とともに、当時の人はえ?こんなコトで悩むの?とその内容にもびっくり。情報のなさすぎも大変です。当時の女性の地位...
およそ100年前の人々は何を悩んでいたか。「都新聞」を中心に「女學世界」「女學雑誌」「いらつめ」などの婦人雑誌に掲載された人生相談138本を編んだ一冊です。分かり易い解説とともに、当時の人はえ?こんなコトで悩むの?とその内容にもびっくり。情報のなさすぎも大変です。当時の女性の地位の低さ、男性でも庶民は割と苦しい生活を強いられたりしているコトなど見ると、古き良き日本ってやっぱり一部の特権階級の男性だけが思うことなんじゃないかなぁ…と考えてしまいます。お勧め。
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当時の新聞に掲載された人生相談を集めたもの。恋の悩みや体の悩みなど、面白いのや切なものまで138編載っている。 記者のズバリ言う回答も見事ながら、著者様の解説も時代背景を折り込んで説明していて大変分かりやすい。 ひとつひとつが短いのでサクサク読めるし、明治時代の人々を知るにも良い...
当時の新聞に掲載された人生相談を集めたもの。恋の悩みや体の悩みなど、面白いのや切なものまで138編載っている。 記者のズバリ言う回答も見事ながら、著者様の解説も時代背景を折り込んで説明していて大変分かりやすい。 ひとつひとつが短いのでサクサク読めるし、明治時代の人々を知るにも良い本。面白い!
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たまにこういう家族で笑える本が現れる。 以前は例えば、「新解さんの謎」であったり。 明治時代の大衆の気持ちが何となく掴めてくる本。 仰天で笑える悩み。(失礼) 下世話な悩みが中心。そういうのが嫌いな人にはおすすめできない。 そればっかりなので、最後の方は飽きてくることも。
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すっごく面白かったです! 悩みの内容も、それに対する回答も、「へー!!」と驚きの連続。 今なら、無知や迷信と言われそうなこともあれば、 貧富の差や男尊女卑の弊害と思われることなど、いろいろ。 中に「相談の手紙」の言葉遣いに素敵なのがあり、感心。 明治時代の庶民って、 ...
すっごく面白かったです! 悩みの内容も、それに対する回答も、「へー!!」と驚きの連続。 今なら、無知や迷信と言われそうなこともあれば、 貧富の差や男尊女卑の弊害と思われることなど、いろいろ。 中に「相談の手紙」の言葉遣いに素敵なのがあり、感心。 明治時代の庶民って、 生活は今よりずいぶん不便で貧しかったろうけど、 こんな素敵な手紙が書ける教養があったんだなあ、とびっくり。 例えば、 「一度縁付きましたけれども不幸にして縁を全うせずして帰りました」 なんてのがある。 自分の離婚歴を説明するのに、 「バツいちです」と言うより、全然奥ゆかしくて素敵! 離婚ってドロドロしそうなのに、なんて美しい言い方。 夫も婚家も自分も、誰も責めてないところがすごい。 それにしても、 明治の女性は、想像するよりずっと窮屈だったみたい。 わたしみたいなのは、 とてもとても明治の嫁や母はつとまりそうもありません。。。。 あー、現代に生まれて良かった!
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これを読んでるとき、 夏目漱石の「こころ」を読んでまして、 時代背景的役割を果たしてくれて、 とても楽しめました。
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