遠野伝説殺人事件 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
西村の作品では、地方の文化の記述が薄いことがある。 本書は、「遠野伝説」というだけあって、遠野地方の具体的な描写が多い。 花巻からタクシーで遠野に向かう。 早池峰山に登って高山植物を摘み取って胴乱に納める。 早池峰神社の山門、参道のそばを登山道が伸びている。 福泉寺 遠野地方では、馬を飼っていた名残が曲がり家。 人間が住む家と馬を飼う部分が90度曲げて作られる。 馬と長者の娘の話。 馬の皮を抱きしめていると、みるみる天に登っていった。 豆腐とコンニャク。 道の駅。 カッパ淵。銅像、祠。 これだけ記述があるのはめずらしい。 話は、漢方薬を作るのに投じたお金がどこへ行ったか不明で、納得がいかないが、西村京太郎の興味の範囲外なのだろう。残念。
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