悪と暴力の倫理学 の商品レビュー
12ぐらいの論文が収められている。ひとつひとつが短いので読みやすくて良かった。抽象的なものから、具体的なものまで。マルチチュード、帝国、正議論、グローバリズム、親鸞、家庭内暴力、生命倫理、水俣、レヴィナスと「悪と暴力」について、いろんな断面が見られて楽しめたし、考えさせられた。や...
12ぐらいの論文が収められている。ひとつひとつが短いので読みやすくて良かった。抽象的なものから、具体的なものまで。マルチチュード、帝国、正議論、グローバリズム、親鸞、家庭内暴力、生命倫理、水俣、レヴィナスと「悪と暴力」について、いろんな断面が見られて楽しめたし、考えさせられた。やはり、いちばん気になったのは不妊治療の結果起こりやすくなる多胎妊娠のことで、その場合に減数治療を行うことはどうなの?ということ。これは、もちろん遺伝子差別ともつながってくる問題なのだろうけれど、どうなんだろう。もちろん、本人の意志を尊重すばいいことなのだろうけれど、周囲に殺人者呼ばわりされたりとか、出産のために治療を受けて思ってもみない堕胎するなんてと思う。インフォームドコンセントで説明するのかもしれないけれど、やっぱりどう考えても大変だ。ちょっともう少し関連本を読んでみたいと思った。
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