月下の恋人 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
浅田氏らしい情緒溢れた短編がずらり。 『告白』が良かったです。その情景が目に浮かび、ほんわりじんわりした気持ちになりました。この話は雪が似合うし、だからこそ人の温かさが引き立っていて、浅田氏らしい話だと思います。 『黒い森』は結末が気になって気になって仕方ありません。どういうこと? 『適当なアルバイト』もちょっぴり怖くて印象に残ります。
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表題作「月下の恋人」を含む11の短編が収められている。 浅田次郎の短編作品は、よく読んでいます。 恋人に別れを告げるために訪れた海辺の宿で起こった奇跡を描いた表題作「月下の恋人」。僕は雅子と別れるため海辺の宿に投宿する。雅子は、彼が分かれ話をすることが分かってた。だから、「ここ...
表題作「月下の恋人」を含む11の短編が収められている。 浅田次郎の短編作品は、よく読んでいます。 恋人に別れを告げるために訪れた海辺の宿で起こった奇跡を描いた表題作「月下の恋人」。僕は雅子と別れるため海辺の宿に投宿する。雅子は、彼が分かれ話をすることが分かってた。だから、「ここで、一緒に死んで」といった。僕は気持ちを決め、二人で海に入るため海岸に出かけた。そこで、同宿している恋人たちが先に、海の中へ心中していく姿にでくわした。死の淵から引き返すことができたが、心中した二人の恋人が投宿してた形跡は消えていた。 こういう一節がでてくる。 死というものは、そうと決めたとたんに生の現実を宰領してしまう。肉体はまだ生きていても。精神は一足先に死んでしまうのだと僕は知った。死に急ぐということは、肉体があわてて魂の行方を追いかけるのだ。 彼らが見たものは、自分たちの肉体の先を死に急いでいく自らの魂の動きだったのだろう。 この不思議な、それでいて、私たちの現実からそう遠くにはなれた気にならない距離感がいい。自分にも訪れるかもしれない奇跡と感じてしまう。
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浅田次郎の短編やこのような語り口の本が好き。物語はちょっと消化不良的な、ものたりない感じもあったが、また読みたくなる本。
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過去と現在がどこかしらで入り混じる短編集。文体が随分と異なることに驚かされる。内容は不思議なほどよく似ていた。 あの女性の正体が何だったのかが気になった。
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やっぱり、この方の短編があんまり合わないのかも。退屈はしないけれど。 もっと元気があるときならこうゆう想像の余地があるお話を楽しめるのかも知れないけれど。今は、全部説明してくれるお話が読みたいなぁって思う。
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不思議な出来事による物語の短編集。全部で11話。物語の着想や設定はさすがと思わせるものの、話が途中で終わってしまうような不完全燃焼の読後感が残る話が多かった。 その中でも新しい父親に馴染めない少女の勇気を描いた「告白」が良かった。 作者の小説の中では、やはり心にジーンとくる話の方...
不思議な出来事による物語の短編集。全部で11話。物語の着想や設定はさすがと思わせるものの、話が途中で終わってしまうような不完全燃焼の読後感が残る話が多かった。 その中でも新しい父親に馴染めない少女の勇気を描いた「告白」が良かった。 作者の小説の中では、やはり心にジーンとくる話の方が好きだ。
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どの作品も不気味さを残し、 奇妙な懐かしさや、泥臭い安堵感があった。 あとがきにもあったように、読了後語り合いたい作品だった。
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毎日どれだけの単行本が世の中に出ているのかは知らない。分かることはそれぞれがその本の内容に沿ったタイトルと何らかの絵、あるいは写真で装丁されていることだ。しかもそれ専門のプロの手によって。おそらくそれなりの金と時間をかけて。しかし、今迄そのことについて関心を持って見たことはない。...
毎日どれだけの単行本が世の中に出ているのかは知らない。分かることはそれぞれがその本の内容に沿ったタイトルと何らかの絵、あるいは写真で装丁されていることだ。しかもそれ専門のプロの手によって。おそらくそれなりの金と時間をかけて。しかし、今迄そのことについて関心を持って見たことはない。この本は短編集なので一編読み終えて小休止の為、本を閉じた。その時突然、表紙の絵が目に飛び込んで来た。こんな風な表現しか出来ない自分が情けないのだが、仕方ない。でも初めてこの本にはこれしかない、と感じた。内容について書くつもりであったが、タイトルの「月下の恋人」たちになった気がした本だった。
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短編集。やっぱり泣けるのが一つあった。 「告白」。実の父親じゃないお父さんと娘との話。 不器用な人が「もういいってば」っていってんのに 一生懸命愛してくれるのはもうダメだ。この人の十八番なのかな。
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